冬の太りにくい体づくりセミナー開催レポート

~腸から代謝を上げるヒント・キーワードは “安静時エネルギー消費量” ~ 主催:一般社団法人 日本美腸協会 協力:江崎グリコ株式会社 タンサ(短鎖)脂肪酸プロジェクト

一般社団法人日本美腸協会のプレスリリース

一般社団法人日本美腸協会(東京都港区、代表理事:北川睦子)は、江崎グリコ株式会社 タンサ(短鎖)脂肪酸プロジェクトと共同で「冬の太りにくい体づくりセミナー」を開催しました。本セミナーには会場とオンライン合わせて約170名が参加し、“冬は基礎代謝が上がる季節である”という科学的事実を踏まえながら、腸と代謝の関係について最新知見を共有しました。


“冬は太りやすい季節” は本当なのか?

多くの方が「冬は太る」と感じているのではないでしょうか?会員の方々の声を聞いても、 「食べる量は変わらないのに体重が増える」 「代謝が落ちた気がする」 という悩みが多く、実際に会員アンケート(N=50)でも約8割以上の方が 「代謝の低下が気になる」 と回答しました。

しかし研究を紐解くと、思わぬ事実が見えてきます。

実は “冬のほうが基礎代謝は上がる” のです。

それにもかかわらず体重が増えてしまう理由を、「腸から代謝を上げる」という視点で読み解くことを目的に本セミナーを開催しました。

セミナー開催の背景:「腸の乱れ」が冬太りを招く

冒頭では、代表理事 北川睦子より協会の現状と、科学・実践・教育を統合した腸教育の重要性が語られました。

「腸活市場は1兆円規模に拡大し、情報も玉石混交です。だからこそ、医師・研究者・企業と連携し、“科学 × 実践 × 教育” の一体型で信頼できる情報を届けることが求められています。」

協会ではこれまで自治体・企業向けセミナーを通じて延べ6,000名以上に健康教育を提供し、認定講師・美腸セラピスト・美腸プランナーの育成、「美腸の教室」の全国展開など、腸を起点にした新しい健康文化づくりを推進しています。

▼一般社団法人日本美腸協会 代表理事 北川睦子

医師が解説:冬は代謝が上がるのに、なぜ太るのか

講演に登壇したのは、日本美腸協会 顧問であり、小林メディカルクリニック東京(医療法人社団順幸会)院長の小林暁子先生。

▼日本美腸協会 顧問で医療法人社団順幸会 小林メディカルクリニック東京 院長の小林暁子先生。

日本生気象学会の研究でも 冬は体温維持のため代謝が上昇する ことが示されていますが、それでも太る理由として以下の3つが紹介されました。

1. 寒さで外出が減り、活動量が低下

2. 年末年始の食習慣による摂取カロリー増加

3. 日照不足 → セロトニン低下 → 自律神経の乱れ → 腸の働き低下

つまり、冬太りの本質は「代謝低下」ではなく、生活リズムと腸のコンディションの悪化 であることが明らかになりました。

代謝の6割を占める「安静時エネルギー消費量」に注目

代謝には3つの内訳があります。

  • 基礎代謝:60%

  • 食事誘発性熱産生:10%

  • 身体活動量:30%

このうち最も大きいのが基礎代謝です。これは「じっとしていても消費されるエネルギー」で、生命維持のため常に働く臓器が使っています。また、基礎代謝と類似した消費エネルギーの捉え方に「安静時エネルギー消費量(REE:Resting Energy Expenditure)」といったものもあり、よく耳にする基礎代謝より、より大きな捉え方で「安静にしている時のエネルギー消費量」を指します。

要するに、身体活動によるエネルギー消費よりも、動いていない安静時に消費されるエネルギーのほうが、エネルギー消費に占める割合がずっと大きいのです。

その中でも腸は、消化・吸収・免疫・代謝といった活動を絶え間なく行う臓器であり、腸のエネルギー消費は、全身の基礎代謝の一部として機能している臓器として紹介され、参加者から驚きの声が上がりました。つまり、腸の状態が基礎代謝に大きく寄与することが強調されました。

▼安静時に消費されるエネルギーに注目したい

約2万人の腸内細菌データが示した “腸と代謝” の相関

小林メディカルクリニック東京でも使用している腸内フローラ検査「菌ドック」約2万人のデータ解析では、以下の傾向が示されました。

  • BMIの低い人ほど腸内細菌の多様性が高い

  • 「痩せ菌/デブ菌」だけでは説明できない

  • 酪酸菌(短鎖脂肪酸をつくる菌)が特に重要

  • 食生活・ストレス・生活習慣が腸内環境に大きく影響

これらのデータは、腸の状態が体型や代謝に深く関係することを示し、 「腸から代謝を整える」 というテーマを裏付けるエビデンスです。


Glicoが解説:ビフィズス菌 GCL2505株 × イヌリンで 安静時エネルギー消費量がアップ

江崎グリコ株式会社でビフィズス菌や、ビフィズス菌などが生み出す短鎖脂肪酸の研究を行う馬場悠平氏より、同社の研究データが紹介されました。

▼江崎グリコ株式会社 乳業事業部 商品開発部 馬場悠平氏

特に注目を集めたのが、

Glico独自のビフィズス菌 GCL2505株 × 水溶性食物繊維のイヌリン摂取 による臨床試験です。

結果として、継続して摂取したグループは、プラセボを摂取したグループと比較して、安静時エネルギー消費量が2週間後及び4週間後において1日平均84.4~101.8kcal増加したことが示されました。

84.4~101.8kcalを具体的にいうと、

  • 1,800~3,300歩の歩数増加(※健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料より)

  • おにぎり約1/2~2/3個分(ごはん約54~65g)(※日本食品標準成分表(八訂)増補2023年より)

に相当します。

また、GCL2505株とイヌリンの摂取によって、腸内でビフィズス菌量が増加、短鎖脂肪酸が増加し、交感神経の活性化 → 褐色脂肪細胞の活性化 → 安静時エネルギー消費量の向上

といったメカニズムが作用しているという推察についても言及されました。

短鎖脂肪酸とは、ビフィズス菌などの腸内細菌が、食物繊維などをエサにして腸内で生み出す物質で、さまざまな健康への働きが世界でも研究されており、「スーパー物質」とも呼ばれています。

さらにGlicoの研究では、GCL2505株とイヌリンの8週間継続摂取で、内臓脂肪・体脂肪の低減 も確認されたと発表されました。

▼GCL2505株+イヌリンの継続摂取で、安静時エネルギー消費量が向上!(Nutrients掲載)

セミナーで共有された “冬太り3つの新常識”

セミナーを通して、冬太りの理解は確実にアップデートされました。

  1. 冬は代謝が上がる季節。太る原因は 「腸 × 生活リズム」 にある。

  2. エネルギー消費の多くを占める「安静時エネルギー消費量」を高める鍵は腸。

  3. ビフィズス菌 × 水溶性食物繊維 → 短鎖脂肪酸を生み出しやすい食生活が、「安静時エネルギー消費量」を高め、内臓脂肪・体脂肪を低減。

参加者からは「今日から取り入れたい」「腸の重要性がよくわかった」といった感想が多く寄せられました。実践的で今日から使える食生活のヒントとなる「タンサ活レシピ」も紹介され、参加者の満足度は非常に高いものでした。

タンサ活レシピはGlicoの「タンサ(短鎖)脂肪酸」プロジェクトサイトでご紹介していますので、ぜひ毎日の食卓の参考にしてみてください!

タンサ活レシピ:https://cp.glico.com/tansa/recipe/


日本美腸協会からのメッセージ

「腸が変われば、人生が変わる。」

13期を迎えた日本美腸協会は、今後も “美腸文化の普及” をミッションに、医療・研究・企業と連携しながら、腸から健康を支える社会づくりに取り組んでいきます。

今回のセミナーは、 “冬は太りやすい” という思い込みから一歩踏み出し、「腸を整え、安静時エネルギー消費量を高めることで、冬でも太りにくい体はつくれる!」という確かな知見を多くの方に届ける機会となりました。

▼日本美腸協会 常務理事 山村康子(左)と代表理事 北川睦子(右)

■本件に関するお問い合わせ

一般社団法人日本美腸協会
設立:2013年11月11日

〒108-0023 東京都港区芝浦3-14-6
代表理事:北川 睦子
公式URL:https://bicho-kyoukai.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/bicho_kyoukai/
YouTube 美腸チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCH9pOz6XNTJq069iq4LRxoA

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