カワラヨモギエキスがストレスによる皮膚バリア機能低下を抑制。「第3回日本化粧品技術者会学術大会」にて最新研究成果を口頭発表

ちふれホールディングス株式会社のプレスリリース

 ちふれホールディングス株式会社(本社:埼玉県川越市、代表取締役社長:片岡 方和)は、2025年12月8日から10日に開催された「第3回日本化粧品技術者会学術大会」において、「カワラヨモギエキスがストレスによる皮膚バリア機能低下を抑制する」を題目に、最新の研究成果を口頭発表いたしました。

■発表タイトル
和文名:カワラヨモギエキスがストレスによる皮膚バリア機能低下を抑制する
英文名:The extract of Artemisia capillaris suppresses stress-induced impairment of skin barrier function

■研究背景と目的
 近年、精神的なストレスの顕在化は社会問題の一つとして注目されています。乾燥や肌荒れの主な原因として精神的ストレスを挙げる人が増加し、特に若年層では約半数がストレスを主な原因と考えています*1。精神的ストレスを受けると、体内でストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加し、皮膚のバリア機能が低下することが報告されています*2、*3。そこでこの度、植物エキスの抗ストレス効果に着目し、皮膚の恒常性に対する有用性を検討しました。
 本研究では、ストレスによる皮膚バリア機能の低下を抑制する植物エキスの探索と、そのメカニズムの解明を目的としました。90種類の植物エキスをスクリーニングし、コルチゾール産生抑制効果およびバリア機能関連遺伝子の発現改善効果について評価しました。また、強い効果を示した植物エキスについて、作用メカニズムの検討を行いました。

■研究内容と主な成果
①スクリーニング評価
正常ヒト表皮角化細胞(NHEK)を用いた、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)刺激ストレスモデルを作成し、90種類の植物エキスをスクリーニングした結果、カワラヨモギエキスが最も高いコルチゾール産生抑制効果を示しました。また、カワラヨモギエキスは用量依存的にコルチゾール増加を抑制することが確認されました(図1)。カワラヨモギエキスに、ストレスホルモンであるコルチゾールの抑制効果があることは、当社が初めて明らかにした知見となります。

              

          図1.カワラヨモギエキスのコルチゾール量変化(ELISA法)

➁カワラヨモギエキスによるタイトジャンクション関連遺伝子発現増加とタイトジャンクション回復効果
 ストレスによって低下したタイトジャンクション関連タンパク質(CLDN1、CLDN4)の遺伝子発現は、カワラヨモギエキス添加により、有意に増加しました(図2)。さらに、CLDN1、CLDN4について免疫染色法による観察を行った結果、遺伝子発現の結果と同様に、タイトジャンクションを回復させることが確認されました (図3)。

      

(左)図2. タイトジャンクション関連タンパク質の遺伝子発現変化 (qPCR法)
(右)図3. タイトジャンクション関連タンパク質発現局在(免疫染色法)

➂カワラヨモギエキスのコルチゾール不活化酵素への作用
 カワラヨモギエキスは、コルチゾール不活化酵素である11βHSD2の遺伝子発現を有意に上昇させ、タンパク質量においても同様の増加効果を示しました(図4)。この結果から、カワラヨモギエキスの抗ストレス効果は、コルチゾール不活化に起因していることが示唆されました。

             

     図4. 11βHSD2の遺伝子発現とタンパク質量変化(qPCR法とウェスタンブロッティング法)

■今後の展望
 本研究により、カワラヨモギエキスはストレスによる皮膚バリア機能低下を抑制すること、さらにそのメカニズムとして、コルチゾールの不活化促進を通じてバリア機能を回復させる可能性が示されました。
 これらの知見に基づき、当社は生活者のストレスに起因する肌トラブルの改善に応える研究を進めてまいります。

*1…出典:「2024年 女性の美容に関する意識・実態調査」(TPCマーケティングリサーチ株式会社)
*2…出典:Fukuda S, et al .Int J Cosmet Sci. 2015 Feb;37(1):63-9
*3…出典:Sung Hoon, et al .journal of the society of cosmetic scientists of korea,(2020)

※掲載内容は発表日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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