ネスレ日本株式会社のプレスリリース
ネスレ日本株式会社 ネスレ ヘルスサイエンス カンパニー(本社:兵庫県神戸市、カンパニープレジデント:中島昭広、以下「ネスレ ヘルスサイエンス」)、および医療法人錦秀会の共同研究「胃食道逆流症患者における経管栄養の医療経済性に関する検討」の成果が、欧州臨床栄養代謝学会(European Society for Clinical Nutrition and Metabolism: ESPEN)※1の公式学術誌「Clinical Nutrition ESPEN」に掲載されました(筆頭著者:ネスレ ヘルスサイエンス 鎌田征和)。
本研究では、日本の療養病棟におけるリアルワールドデータに基づき、高齢の胃食道逆流症(GERD)患者における経管栄養不耐性による不測の中断が、病院経営にどのような経済的負担をもたらすかを詳細に分析したものです。医療機関の経営環境が急速に悪化する昨今において、経管栄養不耐性がもたらす臨床的および経済的な二重の影響を明らかにすることで、早期の栄養介入や適切な流動食選択といった予防的戦略が、患者のアウトカム向上のみならず、病院経営の持続可能性を支える不可欠な要素であることを示唆しています。
ネスレ ヘルスサイエンスは、科学的な根拠に基づき、顧客課題や社会課題の解決に向けた栄養に関するソリューションを提供し続けることを目指しています。今後も、研究活動や学術発表によって栄養療法の発展に寄与するとともに、科学的根拠に基づいた製品やサービス、情報提供を行っていきます。
※1欧州臨床栄養代謝学会(European Society for Clinical Nutrition and Metabolism、略称ESPEN)は、臨床栄養の分野でヨーロッパを代表する学会。1979年に設立。世界の栄養学分野において、学術と教育の両面で指導的な役割を担っています。
論文情報
論文タイトル
Economic consequences when enteral tube feeding intolerance causes unplanned discontinuation in hospitalized older patients with gastroesophageal reflux disease
著者
Yukikazu Kamada, Kanako Kawano, Akina Iguchi, Noriko Tominaga, Chisato Okamoto, Masatoshi Inoue, Ataru Igarashi, Masafumi Kitakaze
掲載誌
Clinical Nutrition ESPEN
論文へのアクセスリンク
https://www.sciencedirect.com/science/div/pii/S240545772503205X?via%3Dihub
筆頭著者:ネスレ ヘルスサイエンス 鎌田征和
研究の結果の概要
1. 高い中断率とリスク因子:
調査対象となった高齢GERD患者の23.5%が経管栄養不耐症による経腸栄養の中止を経験しました。不耐症による経管栄養中止のリスクはBMIが 低値の患者で高くなりました。
2. 病院収益への影響:
経管栄養が中断されると、診療報酬上の包括請求項目である点滴(静脈栄養)や診断検査の費用が増加する一方で、入院時食事療養費などの収益が減少しました。その結果、病院側の損失が大幅に増加する構造が明らかになりました。
3. シミュレーションによる損失額:
高齢GERD患者10名あたり、4週間で約24万8千円の病院損失が発生すると試算されました。
特にBMIが低値の患者や、半消化態流動食を使用している患者で損失額が大きくなる傾向が見られました。
ネスレ ヘルスサイエンス
■ネスレ ヘルスサイエンスについて
ネスレ ヘルスサイエンスは、2011年食品飲料業界のリーディングカンパニーである「ネスレ」によって創設された、先進的なヘルスサイエンスカンパニーです。世界140カ国以上で、12,000人以上の社員が在籍し、消費者向け健康製品、医療介護施設向け栄養補助製品、科学的知見を取り入れたビタミンやサプリメントなど、幅広いブランドを展開しています。「高い付加価値」と「グローバルな研究開発力」を強みとし、「栄養の力」を基軸に、総合的に健康をサポートする提案をしています。
■ネスレ ヘルスサイエンスのパーパスについて
ネスレ ヘルスサイエンスは、“Empowering healthier lives through nutrition(栄養を通じて、人々のより健康的な生活を支援すること)”をパーパスとしています。消費者、医療・介護現場が願う健康的な生活のため、高品質で科学的根拠に基づく栄養ソリューションを顧客に提供しています。