「メリンジョ由来レスベラトロール」の抗肥満・抗糖尿効果が明らかに 特長成分「グネチンC」が、脂肪組織と肝臓に作用 20歳以上の国民の約1割が糖尿病を強く疑われる現状、予防素材として期待

株式会社 山田養蜂場のプレスリリース

株式会社山田養蜂場(所在地:岡山県苫田郡鏡野町、代表:山田英生、以下「山田養蜂場」)の自社研究機関である、山田養蜂場 健康科学研究所(所在地:同上)は、熊本大学大学院 生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター 准教授 首藤剛先生との共同研究により、「メリンジョ由来レスベラトロール」の一種である「グネチンC」が、脂肪組織と肝臓の両方に働きかけ、活性型アディポネクチンの増加と、サーチュインの活性化を通じて、抗肥満・抗糖尿病作用を示すことを明らかにしました。

メリンジョ種子エキスには、トランスレスベラトロールや、レスベラトロールの二量体※1であるグネチンC、グネチンCの配糖体※2であるグネモノシドA、グネモノシドDなどのポリフェノールが多く含まれており、これらは、まとめて「メリンジョ由来レスベラトロール」と称されています。

本研究は、メリンジョ種子エキスによる活性型アディポネクチン増加と、抗肥満・抗糖尿病作用を示した研究成果から5年を経て、その関与成分と詳細な作用機序を解明したものです。糖尿病は複数臓器が関与する疾患であり、予防・改善には複数臓器へのアプローチが求められています。メリンジョに含まれる天然成分グネチンCは、脂肪組織と肝臓の双方への作用を示しました。この結果は、複数臓器を標的とする天然物治療の可能性を示す重要な成果であり、メリンジョ由来レスベラトロールへの期待がさらに高まります。本研究成果は、学術雑誌である『Scientific Reports』に論文掲載されました。

※1 レスベラトロールの二量体…レスベラトロールが2つ結合した形のもの。 ※2 グネチンCの配糖体…グネチンCに糖が結合した形のもの。

【研究結果の概要図】

【研究背景】

日本では、20歳以上の約1割が糖尿病を強く疑われる状態にあり※3、深刻な健康課題となっています。糖尿病患者の約9割は生活習慣の乱れ等が関係する2型糖尿病であり、その大きな要因の一つが肥満です。糖尿病は、膵臓だけでなく、脂肪組織や肝臓などの機能異常といった複数の臓器が関与する病気ですが、現在の治療は単一臓器・単一経路への作用が中心で、副作用の課題が残ることから、より安全で多面的に作用するアプローチが求められています。

糖尿病の予防や改善に重要な因子としてアディポネクチンとサーチュインが挙げられます。アディポネクチンは脂肪組織から分泌されるタンパク質で、インスリン抵抗性改善作用や抗炎症作用を有する「善玉物質」として知られています。とりわけ「活性型アディポネクチン」は強い健康作用を有しますが、肥満者や糖尿病患者ではこの活性型アディポネクチンが低下することが報告されています。また、長寿遺伝子として知られるサーチュインは、糖・脂質代謝を改善するFGF21の分泌を促進し、2型糖尿病や肥満の改善に有用とされています。

メリンジョ(Gnetum gnemon L.)の種子は、抗肥満作用、抗糖尿病作用、活性型アディポネクチン増加作用、サーチュイン活性化作用などが報告されており、「メリンジョ由来レスベラトロール」の一種であるグネチンCを含有します。本研究では、体内持続性が高く有用性が示唆されているグネチンCに着目し、その抗肥満・抗糖尿病作用とメカニズムを検証することを目的としました。

※3 「令和5年(2023年)国民健康・栄養調査」

【試験方法と結果】

試験方法

健康なモデルを5群に分け、2群には、①通常食(コントロール群)、➁高脂肪食(コントロール(高脂肪食)群)を10週間、3群には、高脂肪食を6週間摂取させ、肥満および高血糖にした後に、高脂肪食とともに③メリンジョ種子エキス 1,000 mg/kg/日(メリンジョ群)、④グネチンC 100 mg/kg/日(グネチンC低用量群)、⑤グネチンC 200 mg/kg/日(グネチンC高用量群)を4週間、それぞれ与えました。10週間後に、体重測定や採血、組織検査を行いました。

結果1.グネチンCは抗肥満・抗糖尿病作用を示した

高脂肪食モデルにグネチンCを摂取させた結果、グネチンCを摂取させていない群と比較して、体重(図1)と空腹時血糖(図2)が有意に低下しました。また、総脂肪、皮下脂肪、内臓脂肪の面積ならびに、肝臓の脂肪面積が有意に減少しました(図なし)。

結果2.グネチンCは活性型アディポネクチンの量を増加させた

高脂肪食モデルにグネチンCを摂取させた結果、グネチンCを摂取させていない群と比較して、血液中の活性型アディポネクチンの量が有意に増加しました(図3)。さらに、アディポネクチンを活性型にするために必要な酵素(DsbA-L)の遺伝子発現が有意に増加しました(図なし)。

結果3. グネチンCはサーチュインを活性化させた

高脂肪食モデルにグネチンCを摂取させた結果、グネチンCを摂取させていない群と比較して、肝臓中のサーチュインの発現量(図4)と血中のFGF21(図5)の分泌量が有意に増加しました。また、試験管試験で、グネチンCはサーチュインに直接結合することで活性を高め、その活性はレスベラトロールよりも高いことが明らかになりました(図なし)。

【まとめと今後について】

インドネシア原産木「メリンジョ」の種子エキスが、活性型アディポネクチンを増加させることは明らかにされていましたが、今回の研究によって、その関与成分がメリンジョ由来レスベラトロールの一種である「グネチンC」であることと、その詳しいメカニズムが明らかになりました。グネチンCは、脂肪組織と肝臓の両方に作用し、活性型アディポネクチンの量を増やし、サーチュインを活性化させることで、抗肥満・抗糖尿病作用が得られる可能性が示されました。糖尿病の予防・改善に複数経路から寄与する素材として、さらなる期待が寄せられます。

山田養蜂場は、予防医学の観点から、ローヤルゼリーやプロポリス、蜂の子などのミツバチ産品をはじめ、自然由来の素材の有用性を活かした商品開発を通して、「アピセラピー」を追究し、お客さま一人ひとりの健康寿命を延伸することで、社会に貢献してまいります。

山田養蜂場 健康科学研究所

【論文情報】

論文名:Melinjo-derived Gnetin C restores metabolic balance via dual adipose and hepatic effects in high-fat diet mice

掲載先:Scientific Reports. 15, Article number: 41801 (2025)

doi:10.1038/s41598-025-25705-x

※関連研究成果:

Oniki K et al., Sci Rep, 10 (1), 4313 (2020)

URL : https://www.bee-lab.jp/grant/report/melinjo_02.html

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