「パラミロン原末」に肌表面への微粒子付着抑制機能を追加で確認。希少成分の使用用途をさらに拡張へ。

花粉・PM2.5から肌を守る高機能化粧品への原料採用を推進

株式会社ユーグレナのプレスリリース

 株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、代表取締役社長:出雲充)は、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ、以下「ユーグレナ」)を用いた医薬部外品※1・化粧品原料である「パラミロン原末(ユーグレナ多糖体)」(以下「パラミロン原末」)※2について、新たに、花粉やPM2.5といった微粒子の肌への付着を抑制する可能性を確認しましたのでお知らせします。

 本成果は、当社が掲げる「新バイオマスの5F」戦略において、高付加価値な「Fine Chemical(ファインケミカル/高機能原料)」と位置付けるパラミロン原料が、現代の肌悩みを解決する素材として活用範囲が広がることを示すものです。

図1:パラミロン原末(ユーグレナ多糖体)
図2:パラミロンの電子顕微鏡像 (撮影:青山学院大学 福岡伸一先生)

■希少成分パラミロンと肌環境への関与

 パラミロンは、ユーグレナが細胞内貯蔵物質として生成する希少成分で、きのこなどにも含まれるβ-グルカンと呼ばれる多糖類の一種であり、水にも油にも溶解しない平均2-3μmほどの微細で均一な粒子です。

 当社はこれまで、パラミロンの持つ多面的な機能について研究を進めてきました。食品分野では、腸内の免疫細胞に作用し、免疫バランスの維持や感染症状の緩和に寄与する可能性を報告※3するなど、内側からすこやかな毎日を支える主要成分として注目されています。

また、化粧品原料としても、肌免疫を介した保湿因子の増強、炎症抑制、洗顔料の泡質改善など、肌環境を整える作用を報告※2してきました。

 今回はさらなる機能解明に向け、パラミロン特有の結晶性粒子構造および水・油に対する不溶性という特徴に着目して、これまでの作用とは異なる「肌表面への物理的影響」という新たな視点から検証を行いました。PM2.5や花粉などの微粒子は、肌に付着することで炎症やバリア機能低下を招く要因となりますが、パラミロン原末を塗布することでこれら微粒子の付着を抑制し、外部刺激から肌を守るバリアとして寄与することを新たに確認しました。

■研究の内容と結果

 前腕内側部にパラミロン原末またはパラミロン原末をそれぞれの濃度で配合したゲル(基材としてカルボマーを使用)を塗布したうえに、微粒子モデルを散布し指ですりこみました。

 微粒子モデルとしては、花粉モデルとして染色石松子(ピンク色の粉末)、PM2.5モデルとしてカーボンブラック(黒色の粉末)を使用しています。

 その結果、特にパラミロン5%以上の配合で、微粒子モデルの付着量が顕著に低減する効果が確認されました。

図3:パラミロン原末およびパラミロン原末を配合したゲルを前腕内側部に塗布し、微粒子モデルをすりこんだ様子

 また、クレンジングオイルを塗布して水で洗い流す方法で洗浄を行った後の、肌への微粒子残存量を確認したところ、パラミロン原末1%以上の配合区で微粒子モデルが肌のきめに残りにくい傾向がみられました。

 これは、パラミロンが肌表面に存在することで微粒子の付着を抑制し、洗浄による除去を助ける可能性を示しています。

図4:洗浄後に肌のきめ部分に残存した微粒子

 本研究結果から、パラミロン原末は肌表面における微粒子の付着を抑えることで、微粒子が肌のきめに入り込みにくくする可能性が示されました。その結果、洗浄後の微粒子残存量が低減する傾向が観察されました。

 こうした物理的な働きには、パラミロン特有の結晶性粒子構造および水・油に対する不溶性が関与していると考えられます。

■ユーグレナ社「新バイオマスの5F」と本研究の意義

 当社はユーグレナなどの微細藻類の活用において、重量単価が高い順にFood(食品)、Fine Chemical(ファインケミカル/高機能原料)、Feed(飼料)、Fertilizer(肥料)、Fuel(燃料)の順で展開する「新バイオマスの5F」の考えに基づいて事業を推進しています。

 ファインケミカル領域は、ユーグレナ等の微細藻類から高機能・高純度な成分を抽出し、様々な用途の原料として活用する重要領域です。今回の研究は、科学的根拠を伴った実用的な「ファインケミカル」としての価値と可能性を証明したものです。

 今後も当社は、ユーグレナおよびその含有成分のさらなる解明を通して、人々の健康に寄与する形での利活用や、食材としての付加価値向上を目指すとともに、ユーグレナ由来の化粧品原料の研究開発および機能性研究を行ってまいります。

※1 医薬部外品:薬機法によって定められた医薬品と化粧品の中間に位置づけられる製品のこと

※2 ユーグレナ社、新たな医薬部外品・化粧品原料として「パラミロン原末(ユーグレナ多糖体)」を開発 

(2024年11月21日)https://www.euglena.jp/news/20241121-2/

※3 研究成果については以下のリリースを参照

・微細藻類ユーグレナの継続摂取によりインフルエンザ症状の緩和を示唆する研究結果を確認しました

(2015年2月9日) https://www.euglena.jp/news/n20150209/

・微細藻類ユーグレナの継続摂取により、免疫伝達物質の産生が促進され、インフルエンザ症状が緩和される効果示唆を確認しました (2017年11月1日) https://www.euglena.jp/news/20171101-2/

・微細藻類ユーグレナおよび特有成分パラミロンが免疫細胞や神経細胞に作用することを示唆する研究結果を確認しました

(2020年3月30日) https://www.euglena.jp/news/20200330/

・微細藻類ユーグレナの継続的な摂取が、免疫の維持や調整を介して感冒症状(かぜ様症状)の発生および諸症状の重症化を抑制することをヒト臨床試験によって確認しました(2022年11月1日) https://www.euglena.jp/news/20221101-2/

・独自のゲノム編集技術により作出した「パラミロンを蓄積しないユーグレナ」を活用して、パラミロンがユーグレナの免疫調節機能の主成分であることを確認しました(2022年3月23日) https://www.euglena.jp/news/20220323-3/

<株式会社ユーグレナについて>
2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功。「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売、バイオ燃料の製造開発、未利用資源等を活用したサステナブルアグリテック領域などの事業を展開。2014年より、バングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」を、継続的に実施している。https://euglena.jp

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