島根県・隠岐諸島 西ノ島の地域資源を活かした、花粉症という健康課題への新たなアプローチ
株式会社たかくら新産業のプレスリリース
花粉症などアレルギーによる目や鼻の不快感に悩む人が、年々増加しています。
こうした中、株式会社たかくら新産業(本社:東京都港区、代表取締役:高倉健)は、
海藻由来成分による「花粉症の不快感軽減」に関する機能性表示食品の届出が受理されたことを発表しました。
原料は、島根県・隠岐諸島 西ノ島に自生する海藻「ツルアラメ」。
これまで十分に活用されてこなかった地域資源が、
科学的根拠に基づき、生活者の健康課題に向き合う新たな選択肢として注目されています。
機能性表示食品として受理に至るまでの背景
近年、機能性表示食品を取り巻く環境が変化する中、事業者にはより慎重な対応が求められています。
こうした制度環境を背景に、島根県・西ノ島町および国立研究開発法人 水産大学校と連携し、
株式会社たかくら新産業は、
ツルアラメの成分特性や研究成果をもとに、生活者に届ける形での活用を検討してきました。
その後、原料特性や含有成分について科学的根拠に基づく整理・検証を行い、
素材本来の特性を活かすため、あえて抽出や過度な加工を行わず、
乾燥・粉末化したツルアラメを植物性のハードカプセルに充填するという、より自然に近い形での商品設計を選択しました。
一般的には、成分の抽出や精製を行うことで、機能性表示食品としての整理が行われるケースも多い中で、原料そのものの形を活かした設計で機能性表示食品としての届出が受理された点は、本商品の大きな特長の一つです。
ツルアラメに含まれる成分と機能性
花粉症の悩みに対してのニーズに応える素材として着目されたのが、
島根県・隠岐諸島 西ノ島周辺の海域に自生する海藻「ツルアラメ」です。
ツルアラメとは、コンブ目コンブ科に属する大型の褐藻で、
主に日本海側の沿岸に自生する海藻です。
西ノ島周辺に自生するツルアラメを、
地域資源としてどのように活用できるのか。
そうした課題意識のもと、
西ノ島町は、国立研究開発法人 水産大学校
食品科学科 食品機能学講座 教授の杉浦義正氏を中心に、
ツルアラメ研究を進めてきました。
研究の中で着目されたのが、
ツルアラメに含まれる機能性関与成分「フロロタンニン(=海藻ポリフェノール)」です。
フロロタンニンは、海藻特有のポリフェノール成分で、
アレルギー反応に関与する働きを抑える可能性が示されており、
花粉症による目や鼻の不快感軽減が期待されています。
さらに本研究では、
西ノ島周辺に自生するツルアラメは、
他地域のツルアラメと比較して葉が大きく厚みがあり、
フロロタンニンを豊富に含有していることが確認されました。
こうした特性が、今回の機能性表示食品としての活用につながっています。
「ツルアラメに含まれるフロロタンニンは、海藻特有のポリフェノール成分であり、
これまでの研究において抗アレルギー作用が報告されている成分です。
特に西ノ島周辺に自生するツルアラメは、葉が大きく肉厚で、他地域のものと比較してフロロタンニンを豊富に含有していることが確認されています。
生化学的な評価や培養細胞を用いた研究などから、アレルギー反応に関与する働きを抑える可能性が示唆されており、機能性素材としての活用が期待されると考えています。」
【研究者】
国立研究開発法人 水産大学校
食品科学科 食品機能学講座
教授 杉浦 義正 氏
こうした研究成果をもとに、
西ノ島産ツルアラメは、機能性表示食品としての届出・受理に至っています。
西ノ島という地域と、未利用資源だったツルアラメ
島根県・隠岐諸島に位置する西ノ島は、
日本海に囲まれた離島であり、本土とは異なる海洋環境を有しています。
その地理的条件や海流の影響により、独自の海洋生態系が育まれてきました。
ツルアラメは、西ノ島周辺の海域に豊富に自生している一方で、
渋味や苦味が強く、ワカメや昆布のように食文化の中心となる海藻ではなかったことから、
地域に多く存在しながらも、十分に活用されてきませんでした。
そのため、長らく健康分野においても本格的な研究や産業利用には至らず、
ツルアラメは「未利用資源」として可能性を秘めながらも、
価値が十分に評価されていない素材でもありました。
こうした背景や課題については、
2026年1月26日に実施された研究成果メディア発表会の場でも共有されました。
西ノ島が日本本土とは異なる海洋環境を持つ地域であることや、
その地理的条件や海流の影響によって、独自の海洋生態系が育まれている点が改めて示されました。
ツルアラメは、地域にとって
「身近すぎて、何が価値なのかわからない“当たり前の存在”」
であったことが、関係者の共通認識として語られています。
西ノ島町役場 産業振興課 水産係 係長の三角彰太氏は、
人口減少が進む地域において、地域資源を活かした産業を創出することが、持続的な地域活性化につながるとの考えを示しています。
実際に、西ノ島では人口減少や高齢化が進み、島内で継続的な雇用や産業を生み出すことが大きな課題となってきました。
こうした背景から、地域に豊富に存在しながら活用されてこなかった資源に改めて目を向ける必要がありました。
西ノ島町では、ツルアラメを一過性の資源として消費するのではなく、将来にわたって活用できる地域資源として位置づけ、海藻分布調査による資源量の把握や過剰採取を防ぐための収穫手法の検討、
さらには町内での加工・原料化までを見据えた取り組みを進めてきました。
これらの取り組みは、未利用資源だったツルアラメに新たな価値を与えるだけでなく、島内での加工や原料化を通じて、地域に仕事や産業を生み出すことにもつながっています。
資源を守りながら活かし、地域の中で価値を循環させていく。
ツルアラメを起点とした取り組みは、
西ノ島における新しい島おこしの形として位置づけられています。
未利用資源だったツルアラメを、「守りながら活かす」地域産業へと育てていく。
そのための基盤づくりが、行政・研究機関・地域関係者の連携によって進められています。
こうして明らかになった研究成果や地域での取り組みを、
生活者にとって分かりやすく、日常に取り入れやすい形で届けることが次の課題となっていました。
こうした背景のもと、株式会社たかくら新産業は本プロジェクトに参画し、
ツルアラメの機能性を活かした商品化と、
機能性表示食品としての整理に取り組んできました。
(左から)西ノ島町役場 産業振興課 水産係、国立研究開発法人 水産大学校 教授、行政関係者、株式会社たかくら新産業 代表取締役
株式会社たかくら新産業の取り組み
株式会社たかくら新産業は、ツルアラメに含まれる成分特性に着目し、生活者の健康課題に応える形での活用を目指して本プロジェクトに参画しました。
株式会社たかくら新産業は、これまで十分に活用されてこなかった素材や原料の中から、
消費者のニーズに応える可能性があり、本当に良いと考えられるもので、なおかつ「だいじょうぶ」と言える科学的根拠が整理できるものを見極めながら商品化に取り組んできました。
「まだ利用されていない」という理由だけで扱うのではなく、安心して生活に取り入れてもらえるかどうかを重要視しています。
参画後は、研究機関や地域と連携しながら、原料となるツルアラメの特性や含有成分について、
科学的根拠に基づく整理・検証を重ねてきました。
その上で、素材本来の特性を活かすことを重視し、あえて抽出や過度な加工を行わず、
ツルアラメの乾燥粉末を植物性ハードカプセルに充填するという、
より自然に近い形の商品設計を選択しました。
近年、サプリメントや健康食品を取り巻く環境において、
添加物に対する懸念や不安の声が高まっています。
実際、市販されている多くのサプリメントには、
賦形剤やコーティング剤など、さまざまな添加物が使用されています。
株式会社たかくら新産業では、健康を支えるものだからこそ、
「長く、日常的に飲み続けられること」を重視してきました。
その考えのもと、本商品は、ツルアラメの乾燥粉末を、植物性ハードカプセルに詰めたシンプルな設計とし、不要な添加物を使用していません。
素材そのものの特性を活かし、できる限り自然に近い形で届けること。
それが、たかくら新産業のものづくりの姿勢です。
一般的には、成分を抽出・精製した方が機能性表示食品としての整理は行いやすいとされる中で、
原料そのものの形を活かした設計で機能性表示食品としての届出が受理された点は、
本商品の大きな特徴の一つです。
こうした取り組みの結果、西ノ島産ツルアラメを原料とした本商品は、花粉症による目や鼻の不快感軽減に寄与する機能性表示食品として、消費者庁への届出が受理されるに至りました。
本プロジェクトは、
単に機能性表示食品を取得することをゴールとしたものではありません。
自然由来素材の可能性を、科学的根拠とともに生活者に届けること。
それが、本プロジェクトの出発点です。
そしてその過程で、
・現代病である花粉症という健康課題に向き合うこと
・未利用資源を活用し、新たな産業や雇用の創出につなげていくこと
・島内での加工や原料化を通じて、地域経済を活性化させていくこと
こうした循環を生み出すことを目指しています。
健康・地域・事業。
この三つが価値を生み出しながら循環する、
新しい地方創生モデルです。