パーキンソン病の歩⾏障害をウェアラブルデバイス×AIで緩和 -『ホコラボ』始動(ダイヤ工業株式会社)

~「運動支援プラットフォーム」でパーキンソン病とともに歩む社会を創り出す~

ダイヤ工業株式会社のプレスリリース

内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期」におけるテーマ「バーチャルエコノミー拡大に向けた基盤技術・ルールの整備」の一環として、産学官連携プロジェクトの情報発信サイト「ホコラボ」を公開しましたのでお知らせいたします。ダイヤ工業株式会社(本社:岡山県岡山市 代表取締役:松尾浩紀)が協力する本プロジェクトは、パーキンソン病(Parkinson’s disease:PD)とともに歩む社会の実現に向け、体性感覚・聴覚インタラクションに基づく運動支援プラットフォームの研究開発から社会実装までを一体的に推進します。

サイトURL:https://hocolab-pd.orphe.io/

■「PD パンデミック」と社会課題

パーキンソン病は、患者数の増加が急速に進む神経変性疾患であり、2040年には世界で約1,300万人に達すると推定されています(Dorsey & Bloem, JAMA Neurol. 2018)。この状況は「PDパンデミック」とも表現されるほど、深刻な社会課題となっています。パーキンソン病に特徴的な歩行障害(すくみ足、小刻み歩行、突進歩行など)は、移動の困難化や転倒・転落を契機とした寝たきり化に繋がるため、歩行障害の緩和や予防は極めて重要な取り組みとなっています。また、パーキンソン病の症状には大きな日内変動があるため、日常生活で普段使いできるシステムの必要性が高いと考えられます。

■プロジェクトの狙いと中核技術

ホコラボは、パーキンソン病の方の日常生活、そして未来をより良くする「運動支援プラットフォーム」の構築を目指すプロジェクトです。日常生活で使える最先端技術を集結させることで、データの蓄積や効果予測を行い、一人ひとりに最適なタイミングでの介入を実現します。

■プラットフォームを支える3つの技術要素

・歩行障害計測技術:スマートシューズ

足に装着可能な小型センサで日常での歩行データを詳細に記録します。状態把握やすくみ足の予測、介入タイミングの制御等を可能にします。(Uno Y, et al., Sensors (Basel). 2022; doi:10.3390/s23010331)

・介⼊効果予測技術:神経筋⾻格モデル

神経・筋・骨格を統合したモデルで歩行障害を再現し、データに基づく個別化介入の有効性をコンピュータシミュレーションで予測します。(Ichimura D, Sawada M, et al., J Neuroeng Rehabil. 2025; doi:10.1186/s12984-025-01596-x)

・最適感覚介⼊技術:体性感覚‧聴覚インタラクション

アシストスーツや歩行器、音楽介入システムが、スマートシューズ連動やモデルシミュレーション結果をもとにして、歩行を補助します。

【提供するサービス】

SIP支援期間後(2028年3月)には、訪問看護事業者と連携したサービスとして、以下の3つのサービスを社会実装することを目指します。

  • 不活動予防サービス:スマートシューズによる活動データ計測と生活中の活動量維持サポート。

  • 生活モニタリングサービス:周囲の環境も含めた日常生活のモニタリングと環境改善サポート。

  • 歩行障害緩和サービス:アシストスーツや音・音楽を用いて個別化された歩行サポート。

■“Walking with Parkinson’s, Creating Together.” – パーキンソン病とともに歩む社会を、ともに創り出す。

「病と共に生きる」: “Walking with Parkinson’s,”

本プロジェクトの理念は、PDと向き合う毎日を「病と共に生きる」という価値観で捉え直す点にあります。パーキンソン病とともに歩む社会の実現がその使命です。

  • 「歩行に不安があっても自分らしく暮らせる」社会の実現。

  • 運動支援を通じたウェルビーイングの実現。

  • すべての人が「自分らしい一歩」を踏み出せる社会の実現。

  • 技術開発にとどまらず、文化・社会の形成。

ステークホルダーとの共創: “Creating Together.”

情報サイト「ホコラボ」は、知識や開発ストーリーの共有にとどまらず、当事者・家族・医療介護・地域・企業とつながり、意見を集めながらともに良いものを作り出せるコミュニティであることを目指します。

■実施体制

本プロジェクトは、以下の産学官機関が連携して実施します。

▼参画機関(委託事業者)

機関名

主な担当領域

国立研究開発法人 産業技術総合研究所

プロジェクト代表・神経筋骨格モデル開発・体性感覚介入技術

国立大学法人 九州工業大学

歩行器開発

学校法人 慶應義塾

聴覚介入システム開発

学校法人 巨樹の会 令和健康科学大学

リハビリ臨床実証・社会実装検討

株式会社ORPHE

スマートシューズ技術・ビジネスモデル開発

▼協力機関

機関名

主な担当領域

ピュア・クリオ

訪問介護、通所介護・サービス展開検討/実証支援

dot cue

訪問介護、サービス展開検討/実証支援

ダイヤ工業株式会社

アシストスーツ・人工筋肉開発

ローランド株式会社

音源提供/音楽技術支援

■ダイヤ工業株式会社の役割

ダイヤ工業株式会社は、長年培ってきたサポーターやコルセットの開発・製造ノウハウと人工筋肉を用いたアシスト技術を基盤に、本プロジェクトにおける「体性感覚介入」の中核的な役割を担います。具体的には、軽量かつ柔軟で日常生活に溶け込む「アシストスーツ」の開発を行います。スマートシューズが検知した歩行状態やAIモデルの予測に基づき、適切なタイミングで身体への物理的なアシスト(感覚入力)を行うことで、すくみ足などの歩行障害の緩和を目指します。医療用品メーカーとしての知見を活かし、当事者の方が安心して継続利用できる製品設計と社会実装を推進します。

■代表コメント(ダイヤ工業株式会社 代表取締役 松尾浩紀)

私たちには、成し遂げたい使命があります。それは、歩行に悩んでいる方々が自らの足で力強く一歩を踏み出し、行きたい場所へ自由に行ける社会の実現です。その未来を実現するために、空気圧人工筋肉によって歩行を支援するアシストスーツを開発しました。『歩ける』という自信は、沈みがちな心を前向きに変え、昨日まで諦めていた挑戦への意欲を呼び覚まします。私たちが支えたいのは、単なる足の運びだけではなく、『私もできる!』という前向きな心そのものです。

しかし、一企業の力だけでは、社会の景色を変えるには限界があります。だからこそ、私たちは本プロジェクトへの協力を決断いたしました。立場を超えた対話と共創こそが、停滞した現状を打破する唯一の鍵となります。病気だからと下を向くのではなく、顔を上げて未来を語り合える場所を創り、パーキンソン病に関わるすべての人々の未来を明るく照らし続けていきます。

■本件に関するお問い合わせ先

ホコラボ お問い合わせフォーム:https://hocolab-pd.orphe.io/contact

※取材・掲載に関するお問い合わせは上記窓口までご連絡ください。

■会社概要

【ダイヤ工業株式会社】

所在地:〒701-0203 岡山県岡山市南区古新田1125
代表者:代表取締役 松尾浩紀
設立:1963年4月
資本金:1,000万円
Tel:086-282-1245(平日 9:00~17:30)
Fax:086-282-1246
Mail:info@daiyak.co.jp

URL:https://www.daiyak.co.jp
公式Instagram:https://www.instagram.com/daiyak_medical/ (@daiyak_medical)
公式X:https://x.com/daiyak_medical
事業内容:コルセット、サポーター、アシストスーツ、テーピング、トレーニング用品などの多岐にわたる製品を開発・製造・販売

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