医師の6割がカスハラ経験、2.5人に1人が我慢を選択【医師486名にカスハラの実態を調査】

“応召義務”の壁と、9割の医師が求める「組織の守る姿勢」の実態

株式会社エムステージグループのプレスリリース

医療人材総合サービス、事業場向け産業保健支援を提供する株式会社エムステージ(東京都品川区、代表取締役:杉田雄二)は、エムステージが運営する『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』の登録医師のうち486名に「カスタマーハラスメント」に関するアンケート調査を実施しました。

◼︎調査背景

近年、医療現場におけるカスタマーハラスメントが深刻な課題となっています。2026年10月1日のカスタマーハラスメント対策の義務化に向け、医療機関においても組織的な対応や職員の安全確保がより一層求められています。そこで今回、医師の被害実態や医療機関の対応状況を把握するため、具体的なエピソードとともにアンケート調査を実施しました。

◼︎調査結果のサマリー

○カスタマーハラスメントの実態について

・医師の約6割がカスハラを経験、うち2割が直近数ヶ月以内に被害

・被害の最多は「暴言・大声」、ネット中傷も上位に

・「刃物の提示」「土下座の強要」など、医療現場の被害実態

・被害に遭った医師2.5人に1人が「特に何もせず我慢」

・「応召義務」による診療拒否の困難さが最多

○カスタマーハラスメントの対策について

・対策義務化の認知度は約半数、勤務先の対策状況に「不十分」との回答が約7割

・転職先検討時、約9割の医師が「職員を守る組織の姿勢」を重視

◼︎カスタマーハラスメントの実態について

1. 医師の約6割がカスハラを経験、うち2割が直近数ヶ月以内に被害

患者やその家族からカスタマーハラスメントを受けたことが「ある」と回答した医師は約6割に上りました。そのうち、約2割の医師が「数ヶ月以内」に被害にあったと回答しており、医療現場においてカスハラが恒常的に発生している実態が明らかになりました。

2. 被害の最多は「暴言・大声」、ネット中傷も上位に

カスタマーハラスメントの内容としては、「暴言・大声」と回答した医師が最多となりました。次いで「長時間の拘束(執拗な問い詰め等)」、「ネットやSNS上の誹謗中傷」という回答が続いています。

3. 「刃物の提示」「土下座の強要」など、医療現場の被害実態

カスタマーハラスメントで印象的だったエピソードとしては、「刃物を突きつけられた」「土下座を強要された」「院内で救急車を要請された」といった回答が寄せられました。記述回答からは、医療現場における多様な被害実態が示されています。

Q. 実際に受けた、職場で目にしたカスタマーハラスメントで、

  衝撃的だったエピソードがあれば教えてください。(フリー回答)

・診察の待ち時間に耐えられず院内で救急車を要請された。[40代後半/総合診療科]

・1時間診察室を占拠し、挙げ句に土下座まで強要してきた。[30代後半/糖尿病内科]

・Googleのクチコミに個人を特定される形で誹謗中傷された。[30代前半/精神科]

・救急外来は暴言暴力が絶えず、いきなり刃物を突きつけられた先生もいた。[40代前半/検診・ドッグ]

・救急外来で、反社会的勢力に所属すると感じる男性陣が集団で夜間に院内へ入り、大声で高圧的な言動がみられた。警備員も物怖じする状況のため警察への通報を実施。[40代後半/救急科]

・血管迷走神経反射で倒れた女性患者の対応の際に脈をとった行為が、「手を握られた」とあとから病院長宛にクレームを入れられた。[50代後半/一般内科]

・「誰のおかげで給料もらっていると思っているんだ!」と患者に言われた。[60代前半/乳腺外科]

・術後せん妄になり、看護師に暴行を行った患者がいた。[40代前半/消化器外科]

・説明に納得できないのか、いきなり激高して壁に押しつけ首を絞められた。[50代前半/耳鼻いんこう科]

4. 被害に遭った医師2.5人に1人が「特に何もせず我慢」

カスタマーハラスメントを受けて取った行動としては、「特に何もせず我慢した」と回答した医師が38.1%となりました。これは、被害に遭った医師のおよそ2.5人に1人が、何らかの対処を諦め、抱え込んでいる実態を示しています。

5. 「応召義務」による診療拒否の困難さが最多

カスタマーハラスメント対応における問題については、「『応召義務』があるため、診療拒否がしづらい」と回答した医師が46.3%と最多の結果となりました。約半数の医師が、応召義務との兼ね合いから、毅然とした対応に踏み切りにくい状況にあることが分かりました。

◼︎カスタマーハラスメントの対策について

6. 対策義務化の認知度は約半数、勤務先の対策状況に「不十分」との回答が約7割

カスタマーハラスメント対策の義務化について、「知らなかった」と回答した医師は約半数に上り、医療現場において、制度面での周知が進んでいない状況が明らかになりました。また、勤務先での対策状況については、約7割の医師が「あまり十分ではない」「全く不十分である」と回答する結果となりました。

◼︎組織の守る姿勢と転職について

7. 転職先検討時、約9割の医師が「職員を守る組織の姿勢」を重視

転職先を検討する際、医療機関が「働く仲間を守る姿勢」をどの程度重視するかについては、「非常に重視する」が25.1%、「ある程度重視する」が61.5%となりました。約9割の医師が、勤務先の組織的な対応姿勢を重視する結果となっています。

■ アンケート調査概要

・「カスタマーハラスメント」に関するアンケート

・調査対象:株式会社エムステージが運営する『Dr.転職なび』『Dr.アルなび』に登録する会員医師

・調査日:2026年2月6日~2月13日

・調査方法:webアンケート

・有効回答数:486

※引用・転載時には「株式会社エムステージ」とクレジットを明記下さい。

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『Dr.転職なび』:https://tenshoku.doctor-navi.jp/

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医師へのアンケート調査をはじめ、お役立ち情報も豊富に掲載しています。


株式会社エムステージ

「すべては、持続可能な医療の未来をつくるために」をグループビジョンに、医療従事者のキャリア支援・医療機関向け採用支援と事業場向け産業保健サービスを提供しています。

<会社概要>

商 号:株式会社エムステージ https://www.mstage-corp.jp/

代表者:代表取締役 杉田 雄二

設 立:2003 年 5 月

所在地:〒141-6005 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower5階

事業内容:医療人材総合サービス、事業場向け産業保健支援

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