その夏バテ、「鉄バテ」かもしれません

約3人に2人が夏バテを実感。対策しても回復実感は23.7%―女性1,200名調査で見えた、見落とされがちな「鉄」の存在

株式会社スピックのプレスリリース

昨年の夏は、日本の平均気温が平年2℃以上上回る記録的な猛暑となりました。さらに2026年には最高気温40℃以上を「酷暑日」とする新たな指標も運用される※など、日本の夏はこれまで以上に過酷な環境を迎えます。こうしたなか、だるさや疲労感、食欲不振など、いわゆる夏バテに悩む人も少なくありません。

そこで株式会社スピック(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役社長:芝田崇行)は、全国の20~60代女性1,200名を対象に、「夏バテと鉄に関する実態調査」を実施しました。

その結果、62.5%が「夏バテを感じる」と回答し、約3人に2人が夏の不調を感じていることが明らかになりました。夏バテ対策としては、「水分をこまめにとる」75.4%をはじめ、冷房の使い方や睡眠など、多くの人がさまざまな対策を実践していることがわかりました。しかし、その効果については、「十分回復している」「ある程度回復している」と回答した人は23.7%にとどまり、多くの人が対策を行いながらも十分な改善を感じられていない実態が浮き彫りとなりました。

こうした結果について、臨床分子栄養医学認定指導医・橋本医師は、水分や塩分補給を意識しているにも関わらずだるさや疲労感が続く場合、その背景には「鉄バテ」ともいえる鉄分不足の状態が関係している可能性があると指摘します。

橋本医師によると、鉄が不足すると、酸素が十分に運ばれにくくなり、体内のエネルギー産生効率が低下します。その結果、体はエネルギー消費を抑えようとする方向に働き、動きにくさや疲れやすさを感じやすくなります。こうした状態を、分かりやすく言うと「省エネモード」に入っている状態と捉えることができると話します。

今回の調査では、夏バテ対策として意識したほうがよいと思う栄養素は「塩分(ナトリウム)」が65.0%と最も高かった一方で、「鉄」は17.6%にとどまりました。また、実際に鉄を摂取している人は8.8%と1割未満でした。水分や塩分補給が夏バテ対策の中心となる一方で、鉄の重要性に対する認識は十分に浸透していないことがうかがえます。夏バテだと思っていたその不調の背景には、「鉄バテ」ともいえる鉄不足の状態が隠れているのかもしれません。

※気象庁 最高気温40度以上の日の名称を「酷暑日」に決定. 気象庁ホームページ報道発表資料. 2026年4月17日発表

約3人に2人が夏バテを実感。だるさや疲労感、睡眠の不調が目立つ

今回の調査では、「夏バテを感じる」と回答した人は62.5%にのぼり、約3人に2人が感じていることが分かりました。さらに「夏バテというほどではないが体調の変化を感じる」と回答した人も含めると、7割以上が何らかの不調を抱えていることが示されました。

夏に感じる不調として、「体がだるい・重い」が47.8%と最も多く、続いて「慢性的な疲労感が続く」39.1%、「朝起きても疲れがとれない」36.3%、「よく眠れない・眠りが浅い」33.3%と回答しており、疲労感や睡眠に関する不調が複数見られる結果となりました。

水分や塩分だけでは不十分?対策と回復実感のギャップ

夏バテ対策として取り組んでいる内容について尋ねたところ、「水分をこまめにとる」が75.4%と最も多く、「冷房の温度・使い方に気をつけている」44.6%、「睡眠時間を確保するようにしている」28.3%、「塩分(塩あめ・梅干しなど)を意識してとる」27.1%、「スポーツドリンクや経口補水液をとる」19.8%と、水分補給を中心に多くの人が日常的に対策を行っていることが分かりました。

 一方で、その効果については「十分回復している」と回答した人は3.8%、「ある程度回復している」19.9%とあわせても約2割程度にとどまっています。これに対し、「夏は仕方がないと思っている」39.1%、「あまり回復していない」17.5%、「ほとんど回復していない」7.1%となっており、半数以上が回復の実感を得られていないと回答しています。こうした結果から、夏バテ対策として水分補給や生活習慣の工夫は一定程度浸透している一方で、体調の改善を十分に実感できていない人が多くみられます。

夏バテ対策=塩分?ミネラルは意識されているが「鉄」が見落とされる実態

夏バテ対策として意識したほうがよい栄養素について尋ねたところ、「塩分(ナトリウム)」が65.0%と最も多く、「ミネラル全般」も42.2%という結果となりました。また、汗によって不足しやすい栄養素としても「塩分」が78.7%と最も多く挙げられており、夏場の栄養補給において塩分が強く意識されている傾向が見られます。一方で、「鉄」を意識している人は17.6%にとどまりました。

さらに実際に意識して摂取している栄養素を見ると、「塩分」40.3%、「ミネラル全般」20.6%、「ビタミン類」16.9%、「タンパク質」13.1%であるのに対し、「鉄」は8.8%と1割未満となっています。

 このように、ミネラル全体では一定の意識があるものの、鉄については意識・行動ともに水分や塩分と比べて低い水準にとどまっている状況が明らかになりました。

鉄不足に気づかないまま「鉄バテ」に?

夏に鉄不足が起こりやすいと思うかを尋ねたところ、「思う」8.3%、「やや思う」27.3%で、あわせても約3割にとどまり、約7割は鉄不足との関係を認識していないことがわかりました。

また、夏バテ対策として鉄が大切だと意識しているかについては、「強く意識している」6.8%、「少し意識したことがある」24.3%であるのに対し、「あまり意識したことはない」39.8%、「これまで意識したことはない」29.3%となり、約7割が鉄を意識していないと回答しています。

これらの結果から、鉄は重要な栄養素であるにもかかわらず、夏バテ対策の中で十分に意識されていない実態が分かります。その背景には、知らないうちに「鉄バテ」ともいえる鉄不足の状態に陥っている可能性もあると考えられます。

 夏は食生活の変化により、栄養バランスが偏りやすい環境に

夏の食生活について尋ねたところ、「食事量が減り、あっさりしたものが増える」が29.7%、「食事量は変わらないが麺類など簡単な食事が増える」が30.3%となり、約6割が食事内容の変化を感じている結果となりました。

このような食生活の変化により、栄養が偏りやすく、必要な栄養素を十分に摂取しにくい状況になっている可能性が考えられます。

医師が解説:夏バテの正体と鉄の関係

夏バテは「複合的な栄養不足」が背景に

橋本医師によると、夏バテの原因は一つではなく、さまざまな要因が重なって起こるといいます。また、栄養医学の視点から見ると、夏は体に必要な栄養が十分にとりにくい環境といえます。食欲低下による食事量の減少や、発汗による栄養素の消耗、冷たい飲食物の摂りすぎによる胃腸機能の低下などにより、夏は体に必要な栄養素が不足しやすい季節です。その結果、だるさや疲労感など、いわゆる夏バテにつながる可能性があります。

「鉄バテ」状態で起こる「省エネモード」とは?

橋本医師は、水分や塩分補給を意識しているにもかかわらず疲労感やだるさが続く場合、その背景に鉄不足「鉄バテ」が関係している可能性があると指摘します。

鉄は全身へ酸素を運び、エネルギー産生を支える重要な栄養素です。鉄が不足すると酸素が十分に運ばれにくくなり、体内のエネルギー産生効率が低下します。その結果、体はエネルギー消費を抑えようとする方向に働き、動きにくさや疲れやすさを感じやすくなる「省エネモード」になります。

また、夏は発汗によってミネラルも失われやすいため、タンパク質やビタミンB群に加え、マグネシウム、亜鉛、鉄などをバランスよく摂取することが大切だといいます。

夏バテを秋に持ち越さないために。「鉄貯蓄」という考え方

体内の鉄の一部はフェリチンと結合し、肝臓や脾臓などに蓄えられています。この貯蔵鉄は、体内で利用できる鉄が不足した際に補う役割を担っています。橋本医師は、体内に蓄えられた貯蔵鉄(フェリチン)を維持することを「鉄貯蓄」という考え方で捉えることができると説明します。

夏は食欲低下や栄養バランスの乱れによって鉄不足が進みやすい季節です。そのため、橋本医師は、日頃から鉄を含む食品やサプリメントを活用し、体内の鉄を維持すること、「鉄貯蓄」が大切だと話します。

夏バテを秋まで持ち越さないためにも、水分や塩分補給だけでなく、鉄を含む栄養バランスにも目を向けることが重要です。

■プロフィール:橋本 知子/臨床分子栄養医学認定指導医・高濃度ビタミンC点滴療法認定医

自身の乳がんをきっかけに分子栄養学に出会う。クリニックでは、分子栄養学的な検査や、カウンセリングを行い、病院に行くほどではないけれど不調を抱えている患者の治療に当たっている。

<調査概要>

調査方法 :インターネット調査

調査対象者:インターネット調査会社の登録モニターのうち、20~60代女性 1,200名

調査期間 :2026年5月21日~5月22日

※本調査は、上記対象者に対し条件に基づき配信し、任意回答により回収したものです。

※調査結果は、回答者自身の体感・実感に基づき回答されたものです。医学的効果や効能を示すものではありません。

※一部の調査結果の数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

※本調査結果をご掲載の場合は、「株式会社スピックによる調査」と明記ください。

株式会社スピック(SPIC)は、「未来の健康を、つくる。」を目指し、サプリメント、クリニック、スポーツ、ライフスタイルなどの領域を横断し、ウェルネス事業を展開する企業です。

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