ギリアド・サイエンシズのプレスリリース
ギリアドとMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA、 HIV治療薬として開発中のイスラトラビル/レナカパビル配合剤の 週1回経口投与を評価する2つの第III相試験において 良好なトップラインデータを発表
–逆転写酵素の転移阻害を含む独自の作用機序を有する次世代ヌクレオシド系アナログ製剤であるMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのイスラトラビルと、 HIVのライフサイクルにおける複数の段階を阻害するファースト・イン・クラスの カプシド阻害剤であるギリアドのレナカパビルを組み合わせた開発中の配合剤– –イスラトラビル/レナカパビル配合剤は、 承認されれば初の週1回投与の長時間作用型HIV経口治療薬となる可能性–
ギリアド・サイエンシズ(本社:米国カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)とMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(本社:ニュージャージー州ローウェイ、NYSE:MRK、米国とカナダ以外ではMSD)は6月8日、HIV治療経口薬として開発中の週1回1錠レジメンのイスラトラビル/レナカパビル配合剤について、第III相ISLEND-1試験および第III相ISLEND-2試験の双方において、48週時の有効性の主要評価項目を達成したと発表しました。
ISLEND試験は、ウイルス学的抑制が得られているHIV陽性者を対象に、ビクタルビ®(ビクテグラビル50 mg/エムトリシタビン200 mg/テノホビル アラフェナミド25 mg配合錠、B/F/TAF)(ISLEND-1)あるいは標準治療の抗レトロウイルス療法(ISLEND-2)から、イスラトラビル2 mg/レナカパビル300 mg(ISL/LEN)に切り替えた場合の治療における有効性と安全性を評価するものです。ISL/LENの安全性プロファイルは、ISLEND試験における対照群と概ね同等で、新たな安全性上の懸念は特定されませんでした。ギリアドとMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、ISLEND試験の第III相試験データを規制当局に提出するとともに、詳細な結果を今後の学会で発表する予定です。
ギリアドの臨床開発シニアバイスプレジデント、ウイルス感染症領域ヘッドのジャレッド・ベイテン(Jared Baeten, MD, PhD)は次のように述べています。「長時間作用型経口薬は、HIV治療薬の開発におけるイノベーションの新たなトレンドであり、治療の在り方を大きく変える可能性を秘めています。投与頻度を低減できる画期的なHIV治療経口薬は、HIVとともに生きる人々の生活に意味のある変化をもたらし、より高い柔軟性と幅広い選択肢につながる可能性があります」
ISLEND-1試験およびISLEND-2試験における有効性の主要評価項目は、48週時にウイルス学的抑制が得られなかった(HIV-1ウイルス量が50 copies/mL以上、FDA Snapshotアルゴリズムに基づく)被験者の割合でした。ISLEND-1試験の二重盲検試験では、ISL/LENの週1回シングルタブレットレジメンはビクタルビに対して統計学的に非劣性であることを示しました。ISLEND-2試験の非盲検試験では、ISL/LENは標準治療である毎日経口投与の抗レトロウイルス療法に対して統計学的に非劣性であることを示しました。ISLEND-1試験におけるISL/LENの安全性プロファイルはビクタルビと概ね同等で、ISLEND-2試験では標準治療である抗レトロウイルス療法と概ね同等でした。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの研究開発本部シニアバイスプレジデントでチーフメディカルオフィサーのEliav Barr(エリアブ・バール)博士は次のように述べています。「今回の結果は、HIVとともに生きる人々を助けるために継続的な研究を行うという当社とギリアドの共通の目標とコミットメントを強く示しています。イスラトラビルとレナカパビルによる、開発中の新規の週1回経口投与レジメンを進展させることで、承認された場合には、これまでに類を見ない、少ない投与頻度の新たな長時間作用型経口薬を提供し、HIVとともに生きる人々の選択肢をさらに拡充することを目指しています」
イスラトラビルとレナカパビルの併用は、HIV-1複製の複数の段階を標的とするもので、ウイルス学的抑制が得られているHIV陽性者に、シングルタブレットレジメンの新たな長時間作用型経口薬を提供できる可能性があります。承認されれば、イスラトラビルおよびレナカパビルの効力と薬物動態プロファイルにより、週1回の長期作用型HIV治療経口薬を可能にします。
イスラトラビルとレナカパビルの併用については開発段階にあり、世界でまだ承認されている国・地域はありません。HIVまたはAIDSを治癒する方法は現在のところ存在しません。
ISLEND-1試験について
ISLEND-1試験(NCT06630286)では、スクリーニング前の6カ月以上にわたりビクタルビが投与され、ウイルス学的抑制が得られているHIV陽性者(HIVウイルス量が50 copies/mL未満)を対象に、イスラトラビル/レナカパビル(ISL/LEN)の週1回投与に切り替えた場合とビクタルビ(ビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミド)の投与を継続した場合の安全性および有効性を評価する、ギリアド主導の多施設共同、二重盲検、無作為化、実薬対照、第III相試験です。被験者は1対1の比率で無作為に割り付けられ、第1日目および第2日目にイスラトラビル/レナカパビル(ISL/LEN)を初回投与した後に第8日目から第96週まで週1回のISL/LEN投与に加えてビクタルビの外観一致プラセボを1日1回投与する群、またはビクタルビの1日1回投与に加えて第1日目および第2日目にISL/LENの外観一致プラセボを初回投与し、第8日目から第96週まで週1回のISL/LEN外観一致プラセボを投与する群に割り付けられました。主要評価項目は、48週時にウイルス学的抑制が得られなかった(HIVウイルス量が50 copies/mL以上、FDA Snapshotアルゴリズムに基づく)被験者の割合でした。主な副次評価項目は、96週時にウイルス学的抑制が得られなかった(HIVウイルス量が50 copies/mL以上、FDA Snapshotアルゴリズムに基づく)被験者の割合、48週時および96週時にウイルス学的抑制が得られた(HIVウイルス量50 copies/mL未満、FDA Snapshotアルゴリズムに基づく)被験者の割合、48週時および96週時におけるCD4細胞数のベースラインからの変化量、ならびに治療中に発現した有害事象(TEAE)で投与を中止したISL/LEN投与群の被験者の割合でした。
ISLEND-2試験について
ISLEND-2試験(NCT06630299)は、スクリーニング前の6カ月以上にわたり安定した標準治療の抗レトロウイルス療法を受け、ウイルス学的抑制が得られているHIV陽性者(HIVウイルス量が50 copies/mL未満)を対象に、ISL/LENの週1回投与に切り替えた場合と標準治療を継続した場合を比較して安全性および有効性を評価する、ギリアド主導の多施設共同、非盲検、無作為化、実薬対照、第III相試験です。標準治療には、インテグラーゼ阻害剤(INSTI)、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬剤(NRTI)、ブーストしたプロテアーゼ阻害剤(PI)および非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)を含む2剤または3剤の抗レトロウイルス薬が含まれました。被験者は、ISL/LENを初回投与した後に第8日目から第96週まで週1回のISL/LEN投与を受けるか、2剤または3剤の抗レトロウイルス薬による標準治療を第96週まで継続しました。主要評価項目は、48週時にウイルス学的抑制が得られなかった(HIVウイルス量が50 copies/mL以上、FDA Snapshotアルゴリズムに基づく)被験者の割合でした。主な副次評価項目は、96週時にウイルス学的抑制が得られなかった(HIVウイルス量が50 copies/mL以上、FDA Snapshotアルゴリズムに基づく)被験者の割合、48週時および96週時にウイルス学的抑制が得られた(HIVウイルス量50 copies/mL未満、FDA Snapshotアルゴリズムに基づく)被験者の割合、48週時および96週時におけるCD4細胞数のベースラインからの変化量、ならびに治療中に発現した有害事象(TEAE)で投与を中止したISL/LEN投与群の被験者の割合でした。
レナカパビルについて
レナカパビルの複数の過程に対する作用機序は、現在承認されている他の抗ウイルス薬剤クラスと異なります。ほとんどの抗ウイルス薬はウイルス複製の1段階のみに作用するのに対し、レナカパビルはHIVのライフサイクルにおける複数の段階を阻害するように開発されており、in vitroでは、現在ある薬剤クラスとの交差耐性は認められていません。
レナカパビルは、ギリアドのHIV予防および治療研究プログラムにおける複数の進行中および計画中の、初期ならびに後期臨床試験において、長時間作用型の選択肢として評価されています。レナカパビルは将来のHIV治療の基盤として開発されており、HIVに影響を受けた人々およびコミュニティの個々のニーズや選好に対応できるよう、長時間作用型経口薬および注射薬両方の選択肢を、さまざまな投与頻度で、併用療法もしくは単剤療法として、提供することを目標としています。
ギリアドのHIV治療および予防の臨床開発プログラムについてはこちらをご参照ください。
イスラトラビル(MK-8591)について
イスラトラビル(MK-8591)は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが開発する強力な次世代のヌクレオシド系アナログで、即座にDNA鎖伸長反応を停止する逆転写酵素トランスロケーション阻害作用や、ウイルスDNAで誘発される構造変化による遅延性のチェーンターミネーションなどの複数の作用機序によりHIV-1の複製を阻害します 。
イスラトラビルは、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの他の抗レトロウイルス薬との併用によるHIV-1治療薬として、複数の早期および後期臨床試験を実施しています。イスラトラビルは、抗ウイルス治療歴のない成人HIV-1陽性者を対象にドラビリンとの1日1回投与の併用療法(DOR/ISL)を評価する第III相試験、および開発中の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)であるウロニビリン(MK-8507)との週1回経口投与の併用療法によるHIV-1治療に対する第IIb相試験が実施されています。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのHIV治療薬および予防薬の臨床開発プログラムの概要は、こちらをご参照ください。
ギリアド・サイエンシズのHIV領域における活動について
ギリアドは約40年にわたり、HIV分野におけるリーダーであり、革新者として治療、予防および治癒に関する研究の進歩を推進してきました。HIV感染症治療を目的とした初の1日1回1錠レジメンや、HIVの新規感染を減少させるための曝露前予防(PrEP)を目的とした初の抗レトロウイルス薬、初の年2回投与の長時間作用型HIV治療注射剤など、ギリアドの研究者はこれまで13種類ものHIV治療薬を開発してきました。こうした医学研究の進歩により、何百万人もの人々にとってHIVは治療および予防が可能な慢性疾患となりました。
ギリアドは、世界中のHIV陽性者の進化するニーズに対する解決策を提供するため、継続的な科学的イノベーションに取り組んでいます。パートナーシップ、協働および慈善事業への寄付を通じて、教育の発展、アクセスの拡大、治療への障壁解消に貢献し、世界におけるHIVの流行終結を目指しています。またギリアドは、Funders Concerned About AIDSが発表した報告書において、HIV関連プログラムの主要慈善資金提供企業の上位2つの企業の1つとして複数回にわたって評価を受けています。
ギリアドがHIVの流行終結のための取り組みについては、世界各地で実施している独自の協働にてさらにご覧いただけます。
ギリアド・サイエンシズについて
ギリアド・サイエンシズは、全ての人々にとって、より健康な世界の実現を目指し、30年以上にわたり医療の革新を追求し、飛躍的な進歩を遂げてきたバイオ医薬品企業です。当社は、HIV、ウイルス性肝炎、COVID-19、がんおよび炎症などの生命を脅かす疾患の予防と治療のため、革新的な医薬品の開発に取り組んでいます。2025年にギリアドは、あらゆる場所で患者さんが科学的なイノベーションから利益を得られるよう世界的に投資を継続するとともに、次世代の創薬、雇用創出、公衆衛生に備えて米国での事業基盤をさらに強化するために、320億ドルの投資の計画を発表しました。当社は、カリフォルニア州フォスターシティに本社を置き、世界35カ国以上で事業を行っています。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのHIVの取り組み
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は40年以上にわたりHIVの科学的研究、創薬に取り組み、HIVの治療を変える科学的ブレイクスルーを起こしてきました。さまざまな薬剤分類でHIVの影響を受ける人々に貢献できる新たな選択肢の開発をいち早く進めてきました。HIVを抑制、予防するためのさまざまな抗ウイルス薬の開発を今日も継続しています。現実の生活に即した研究を進め、人々の生活がHIVによって決定づけられてしまうことのないよう取り組んでいます。変革的なイノベーション、世界のHIVコミュニティーとの連携、HIVの流行の終息を目指し、すべての人にアクセスを提供する取り組みに注力しています。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、ウェブサイトやX(旧Twitter)、Facebook、Instagram、YouTube、LinkedInをご参照ください。
ギリアドの将来予測に関する記述
本プレスリリースは、1995年「民事証券訴訟改革法」(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)で定義される「将来予測に関する記述」に該当し、いくつかのリスクや不確定要素、その他の要因を含む場合があります。これらのリスク等には、臨床試験または臨床研究を予定されたスケジュールで開始、進行および完了するギリアドの能力、レナカパビルに関するもの(ISLEND-1試験、ISLEND-2試験など)を含む、進行中および追加の臨床試験または臨床研究から好ましくない結果が得られる可能性、プログラムおよび/または現在評価中の適応(HIV治療における週1回1錠の経口剤であるイスラトラビル/レナカパビルを含む)に関する将来の申請を含め、規制当局への申請と関連する申請および承認のスケジュールについての不確実性、規制当局から承認された場合でも、その承認が使用に関して当該規制当局により重大な制約が課されたり、承認撤回、またはその他の不利な措置を受けるリスク、ギリアドがこれらのプログラムの開発中止を戦略的に決定し、結果として現在評価中の適応症に対するこれらのプログラムが全く商業化されない可能性、および上記のいずれかの根拠となったりする仮定も含まれます。これらの、またその他のリスク、不確実性および要因については、米国証券取引委員会に提出済の2026年3月31日を期末とするギリアドの年次報告書(フォーム10-Q)に詳しく記載されています。これらのリスクや不確実性、およびその他の要因により、実際の結果が「将来予測に関する記述」と著しく異なる可能性があります。歴史的な事実以外の全ての記述は「将来予測に関する記述」と見なされる可能性があります。このような「将来予測に関する記述」は将来の業績を保証するものではなく、リスクと不確実性を含むものであり、「将来予測に関する記述」に過度に依拠することのないよう注意してください。「将来予測に関する記述」は全て、ギリアドが現在入手できる情報に基づいており、ギリアドは、「将来予測に関する記述」を更新する義務を負わず、更新する意向もありません。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述
このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。
リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、米国および世界における医薬品業界の規制やヘルスケア関連の法制度が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、革新的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2025年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。