アッヴィの二重特異性抗体エテンタミグ(遺伝子組換え)が先駆的医薬品指定制度の対象品目に指定

アッヴィのプレスリリース

アッヴィの二重特異性抗体エテンタミグ(遺伝子組換え)が先駆的医薬品指定制度の対象品目に指定

 
ー エテンタミグ(遺伝子組換え)は、B細胞成熟抗原(BCMA)およびT細胞表面の分化抗原群3(Cluster of Differentiation、以下 CD3)を標的とする完全ヒト二重特異性抗体であり、再発又は難治性の全身性免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシスを対象に開発中の治験薬
ー 全身性ALアミロイドーシスは、心臓や腎臓などの臓器障害を伴い、予後不良となり得る重篤な希少疾患1,2,3
ー 日本における早期開発・申請を見据えた、新たな治療選択肢の可能性
 
アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長:ティアゴ・カンポス ロドリゲス)は、2026年6月23日付で、再発又は難治性の全身性免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシスの治療薬として開発中の二重特異性抗体エテンタミグ(遺伝子組換え)が、厚生労働省より先駆的医薬品指定制度4の対象品目に指定されたことをお知らせします。
 
全身性ALアミロイドーシスは、モノクローナルな形質細胞に由来するアミロイド蛋白が全身の諸臓器に沈着し、心臓や腎臓などに機能障害を生じる疾患です。予後不良となり得る重篤な疾患であり1,2,3 、厚生労働省「アミロイドーシスに関する調査研究」による疫学調査では、日本国内でのALアミロイドーシスの年間発症率は人口100万人あたり約4.2人程度と推定され、患者数は約3,200人とされている希少疾患です5,6。現在、再発又は難治性の全身性ALアミロイドーシスに対する確立した標準治療はなく、有効な治療選択肢が限られていることから、高いアンメットニーズが存在しています7-10
 
エテンタミグは、B細胞成熟抗原(BCMA)とT細胞表面のCD3を標的とする完全ヒト二重特異性抗体です11。BCMAは主に形質細胞に発現する分子であり、形質細胞を標的化する上で重要な指標となります。一方、CD3はT細胞の活性化に関わる受容体複合体の一部であり、免疫応答を引き出す役割を担います。エテンタミグは、BCMA陽性細胞とT細胞を橋渡しすることでT細胞を活性化し、形質細胞を選択的かつ強力に死滅させます。また、CD3への結合親和性を適切に調整することで、標的細胞障害活性を維持しながら、過剰なサイトカイン放出を抑える設計となっています11
 
現在、国内外において、一次治療後に再発した全身性ALアミロイドーシスに対する標準治療は確立されていない状況です12-16。今回の先駆的医薬品指定制度の指定を機に、アッヴィではアンメットニーズの高い全身性ALアミロイドーシスの患者さんへの新たな治療選択肢の提供に向けて、より一層取り組みを強化し、患者さんへの貢献に努めてまいります。
 
先駆的医薬品指定制度4について
最先端の治療薬を日本の患者さんに早期に届けることを目的として創設された制度です。「治療薬の画期性」「対象疾患の重篤性」「対象疾患に係る極めて高い有効性」に加え、「世界に先駆けて日本で早期開発・申請する意思・体制(同時申請を含む)」が指定要件とされており、対象品目に指定されると、薬事承認に係る相談・審査において優先的な取扱いを受けることができます。
 
エテンタミグ(遺伝子組換え)について
エテンタミグ(遺伝子組換え)は、B細胞成熟抗原(BCMA)およびCD3を標的とする開発中の完全ヒト二重特異性抗体です11。再発又は難治性の全身性免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシスを対象として評価されているほか、複数の開発プログラムで検討されています。エテンタミグは、BCMA陽性細胞とT細胞を近接させることにより、T細胞を介した細胞傷害を誘導するよう設計されています11
 
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製とソリューションの提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、精神・神経疾患、がん、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。LinkedIn, Facebook, Instagram, XYouTubeでも情報を公開しています。
 
日本においては主に、免疫疾患、肝疾患、精神・神経疾患、がん、アイケアの領域、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスのポートフォリオで、製品の開発と提供に取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.co.jpをご覧ください。FacebookYouTubeでも情報を公開しています。
 
References:
1.難病情報センター, 全身性アミロイドーシス(指定難病28)
https://www.nanbyou.or.jp/entry/207
2.日本アミロイドーシス学会監修/アミロイドーシス診療GL 2025作成委員会 編「アミロイドーシス診療ガイドライン2025」医歯薬出版株式会社出版
3.一般社団法人 日本血液学会 造血器腫瘍診療ガイドライン 2024年度版(https://www.jshem.or.jp/gui-hemali/3_2_2.html)
4.厚生労働省 先駆的医薬品指定制度について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/tp150514-01_00001.html 
5.安東由喜雄.アミロイドーシスに関する調査研究 厚生労働科学研究補助金 難治性疾患政策研究事業 アミロイドーシスに関する調査研究 平成27 年度総括研究報告書.pp1-23, 2016.
6.島崎千尋.臨床血液.2019;60:973-8.
7.Wechalekar AD, Cibeira MT, Gibbs SD, et al. Guidelines for non-transplant chemotherapy for treatment of systemic AL amyloidosis: EHA-ISA working group. Amyloid. 2023;30(1)3-17.
8.Palladini G, Merlini G. How I treat AL amyloidosis. Blood. 2022;139(19):2918-30.
9.Dispenzieri A, Kastritis E, Wechalekar A, et al. A randomized phase 3 study of ixazomib–dexamethasone versus physician’s choice in relapsed or refractory AL amyloidosis. Leukemia (2022) 36:225–235.
10.National Comprehensive Cancer Network® Clinical Practice Guidelines in Oncology Systemic Light Chain Amyloidosis. Version 2.2026.
11.Buelow B, Pham D, Clarke S, et al. Development of a fully human T-cell engaging bispecific antibody for the treatment of multiple myeloma (abstract 60). Poster presented at American Society of Clinical Oncology Annual Meeting, June 1-5, 2018; Chicago, IL: ASCO; 2018.
12.Yohannan B, Rees M, Gertz MA, et al. Improved survival with daratumumab-CyBorD compared with CyBorD as frontline therapy for AL amyloidosis. Blood Neoplasia. 2025;2(2):100092.
13.Souto Filho JTD, Cantadori LO, Crusoe EQ, et al. Daratumumab-based quadruplet versus triplet induction regimens in transplant-eligible newly diagnosed multiple myeloma: a systematic review and meta-analysis. Blood Cancer J. 2025;15(1):37.
14.Ebraheem MS, Chakraborty R, Rochwerg B, et al. Quadruplet regimens for patients with newly diagnosed multiple myeloma: a systematic review and meta-analysis. Blood advances, 2024 Dec 10;8(23):5993-6002.
15.Wechalekar AD, Cibeira MT, Gibbs SD, et al. Guidelines for non-transplant chemotherapy for treatment of systemic AL amyloidosis: EHA-ISA working group. Amyloid. 2023;30(1)3-17.
16.Palladini G, Merlini G. How I treat AL amyloidosis. Blood. 2022;139(19):2918-30.

今、あなたにオススメ