花王株式会社(Kao Beauty Brands)のプレスリリース

花王株式会社 ビューティリサーチ&クリエーションセンター(以下花王BRCC)は2005年より女性の化粧習慣や意識の変化を継続的に調査しています*。近年、メイクアップトレンドはSNSを中心にめまぐるしく変化しています。なかでも若年女性に影響力の高いSNS上ではシミやそばかすが無く、加工したかのような「完璧な肌」が求められるなど、ベースメイクを取り巻く環境も大きく変化しています。そのような中、2016年~2025年の10年間の調査データを分析したところ、肌を美しくみせるベースメイクにおいて、「理想の肌」の上位項目にはほとんど大きな変化がないことが明らかになりました。一方で、その理想をかなえるための「ベースメイクの作り方」は変化しており、近年では複数のアイテムを組み合わせて仕上げる傾向がみられます。また、使用アイテム数の増加や工程の複雑化により、作り込みによる負担感や疲れも見受けられます。そこで花王BRCCでは、こうした背景をふまえ、塗り過ぎず素肌の魅力を生かした“余白を残すベースメイク”を提案します。

*花王BRCCカラー・メイク嗜好調査
調査時期:2005年より年1回(2020年は未実施)
調査方法:2005年~2019年会場調査、2021年~2026年Web調査
調査対象:18歳~59歳 ※調査対象人数は年度により異なります
<調査結果>
若年層の「理想の肌」は10年間ほぼ不変 変わったのは複数アイテムでつくるベースメイク
昨今、メイクアップトレンドはSNSを中心にめまぐるしく変化し、とりわけ若年層はその影響を最も受けやすい層です。一方で、2016年~2025年の18歳~24歳の調査データを分析したところ、ベースメイクにおける「理想の肌」の上位項目は、この10年にわたりほとんど変化していないことが分かりました(図1)。常に上位に挙がるのは、「毛穴の見えない肌」「透明感のある肌」「ツヤがある肌」の3項目です。なかでも「毛穴の見えない肌」は、皮脂分泌が活発な若年層にとって毛穴の目立ちを抑え、なめらかな肌に見せたいという理想が反映された項目です。また、「透明感のある肌」「ツヤがある肌」は、もともと肌がきれいに見えることへの憧れを示しています。
なお、2026年の最新の調査では、「透明感のある肌」(32.8%)に代わり「クリアな肌」(38.3%)が上位項目にランクインしました。これは透明感ニーズが変化したのではなく、「濁りのない印象」を「クリア」と表現する傾向の広がりと考えられます。

理想の肌像が変わらない一方で、その理想を叶える「ベースメイクの作り方」には変化が見られます。特にコンシーラー、フェイスパウダーの使用率が、この10年間でかなり増加しています。(図2)シミやそばかすをカバーするためにコンシーラーで気になる部分を細部まで隠し、さらにフェイスパウダーによって化粧崩れを防ぎ、補整力を高める手順がみられます。このように、気になる部分ごとにアイテムを使い分けながら仕上げるベースメイクが定着しつつあります。こうした作り方の変化の背景には、肌補整機能を用いた均一で完璧な肌表現がSNS上で好まれていることが挙げられます。その影響もあり、「手間をかけたベースメイク」という作り方が若年層を中心に一般化してきたと考えられます。

<提案>
これからは余白を残すベースメイク「全部塗らない選択」へ
近年、「完璧な肌」を再現する手間のかかったベースメイクが主流となる一方で、そうした作りこみに負担感や疲れを感じる側面も見られます。他人の評価よりも「自分が心地よい状態」を重視し、画一的な完璧さより“自分らしさ”や“個性”、“自然体の美しさ”を見直す価値観が広がりつつあります。また、2026年の調査において、若年層に「ベースメイクをする際、完全には消さず残してもよい特徴」を尋ねたところ、「そばかすや赤みを残しても良い」と答えた割合が中高年層に比べて6~10ポイント高い結果になりました。この結果から若年層が欠点補正するよりも、自身の個性や自然さを重視する志向がうかがえます。
花王BRCCのメイクアップアーティストは、こうした価値観の変化を背景に、これからのベースメイクとして“魅せるため”ではなく“自分のため”といったアプローチに着目しました。そこで顔全体を均一に塗るのではなく、必要な部分だけ薄く重ねて素肌の質感を生かしながら“余白を残す”ベースメイクを提案します。“余白を残す”ベースメイクではファンデーションを顔全体に均一に塗らず、見た目トラブルの出やすい部分(目の下頬中心)を塗り、フェイスラインはあえて塗らずに仕上げます。そうすることで首やデコルテと自然につながり、抜け感のある印象を演出できます。工程をシンプルにすることで、メイクにかかる時間にもゆとりが生まれ、日常の心地よさを損なわないベースメイクが可能になります。
余白残しの3ステップベースメイク
<Step1>下地は顔全体に薄く均一に
均一に塗ることで毛穴や色ムラをなめらかに整えます。
カバー力の高い下地も薄膜で仕上げると、透明感が上がります。


<Step2>ファンデーションは顔の中心から広げる
顔の中心から少量のファンデーションを塗ります。
フェイスラインに向けてぼかすように塗り、“余白を残す”ことで
素肌感のある仕上がりに。
毛穴が気になる部分は、指先でくるくるとなじませます。
仕上げにスポンジで優しくタッピングしてフィット感を高めます。


<Step3>パウダーは点置きで仕上げる
小鼻、鼻側面、額、眉山などべたつく部分のみ透明感のあるパウダーを“点”でのせていきます。
頬の高い位置や鼻筋はパウダーをのせず素肌のツヤを活かします。
パフを二つ折りにし、肌に触れる面は小さく、ツヤを消さないよう調整します。


仕上がりチェックは50cm離れて。細部ではなく全体印象を確認
仕上がりの最終確認は、鏡から近距離ではなく、日常の会話距離*で行います。鏡から一歩下がり、正面・斜め・自然光の近くで確認をします。カバーが足りなければ、残ったファンデーションをごく少量、気になる箇所に指先で軽く重ねます。つけすぎたと感じたら、化粧水ミストで軽くなじませて、膜感や粉っぽさだけをオフします。余白残しのメイクが仕上がりも気持ちも満足させてくれます。これが「自分のための」ベースメイクの新基準です。

*日常で人と向き合うおおよその距離
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【花王 ビューティリサーチ&クリエーションセンターについて】
花王化粧品事業部門の中で、科学的エビデンスや生活者リサーチ、美容トレンドに基づき、Kao Beauty Brandsの全ブランドの基礎となる美容情報や技術を開発。Kao Beauty Brandsのサイトにおいて、美容の情報も監修しています。

