顔分析データから、顔のパーツや輪郭の年代による変化を検証。複数の転換期を示した研究が、2年連続オーディエンス賞を受賞

タカラベルモント株式会社のプレスリリース

タカラベルモントが、日本顔学会で2題の口頭発表を実施

タカラベルモント株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長:吉川 秀隆)は、2026年9月12日(土)~13日(日)に金沢工業大学 扇が丘キャンパスで開催された「第31回日本顔学会大会(フォーラム顔学2026)」において、開発本部から2題の口頭発表を行いました。

              
このうち、「ECILAフィールドテストデータから顔特徴量の年齢依存パターンを探る」がオーディエンス賞を受賞しました。当社の同賞受賞は、昨年度に続き2年連続となります。

発表者 開発本部 インキュベーションラボ 井上直子(左) /開発本部化粧品研究開発部 第二研究所 山下萌絵(右)

今回の発表では、当社開発の理美容室向けのAI搭載スマートデバイスミラー「ECILA」に蓄積された顔分析データの中から6,500人あまりのデータを活用し、年齢による顔特徴量※の変化を検証。20代半ば、40代半ば、50代半ばが顔特徴量の変化の転換点となることを見出しました。また、「髪色と心理的距離感の対人認知研究」では、上司の髪色が部下の外見的印象や話しかけやすさ、コミュニケーション意欲などの対人認知に与える影響について調査し、髪色によって異なる印象形成の特徴を明らかにしました。

※顔特徴量:顔形状の定量化指標であり、目の縦横比や口幅など当社独自に16項目を設定

【発表内容】

■オーディエンス賞(口頭発表)  ECILAフィールドテストデータから顔特徴量の年齢依存パターンを探る

井上 直子、大西 重範、水谷 元(以上タカラベルモント)、輿水 大和(YYCソリューションCEO・中京大学名誉教授)

■口頭発表  髪色と心理的距離感の対人認知研究

山下萌絵、小川俊介、渕上幾太郎(以上タカラベルモント)、松下戦具(大阪樟蔭女子大学)

【発表内容概要】

■ECILAフィールドテストデータから顔特徴量の年齢依存パターンを探る

「ECILA」※のフィールドテストデータを用いて、顔の特徴量が年齢によってどのように変化するのかを分析し、その変化パターンを探る研究です。昨年度の日本顔学会大会で発表した研究では、顔印象の変化において、20代前後及び40代後半に、顔印象変化の転換点が存在する可能性が示唆されました。今回は16項目の顔特徴量指標について、1歳刻みの年齢変化を分析し、顔特徴量の変化パターンを検証しました。その結果は以下の通りです。

  1. 顔特徴量は、必ずしも一様な直線的変化をするわけではない

  2. 特定の年代で、変化の方向や速度が変わる

  3. 20代半ば、40代半ば、50代半ばが、顔印象の変化における転換点である

特に40代半ばは、顔特徴量の変化が複数の部位で重なることから、自分に似合うヘアスタイルや美容提案を見直す時期として、「スタイルチューニング期」と捉えられる可能性を提案しました。

今後も、こうした顔の変化に関する研究を継続して、その知見を美容提案やサービスへ応用していきます。

※「ECILA」について

 理美容室向けのAI搭載スマートデバイスミラー。ヘアスタイル画像を用いたカウンセリングを中心に、顔の輪郭やパーツの特徴を捉える顔分析機能を備えています。分析結果のヘアスタイル提案の参考情報としての活用のほか、AIによるおすすめヘアスタイル画像の表示や施術内容の記録などを通じて、お客様と美容師のイメージ共有やコミュニケーションを支援します。

井上 直子(イノウエ ナオコ) 開発本部 インキュベーションラボ

顔学会の口頭発表において、2年連続でオーディエンス賞をいただき、大変光栄に思います。生活者の顔分析データに粘り強く向き合い、分析と検証を積み重ねてきた成果を、聴講者の皆さまに評価していただけたことに大きな喜びを感じています。この受賞を励みとし、今後もデータから新たな知見を見いだし、生活者一人ひとりに寄り添う美容技術やサービスの創出に貢献できるよう、研究チーム一丸となって取り組んでまいります。


■髪色と心理的距離感の対人認知研究

多様な髪色で働くことが広がる中、上司の髪色の変化が、部下とのコミュニケーションにどのような影響を与えるのかを調査した研究です。近年、働く人の価値観やライフスタイルの多様化に伴い、個性や自己表現を尊重し、髪色や服装などのルールを見直す企業が増えています。一方、髪色の変化は本人の自己表現にとどまらず、周囲の人が抱く印象やコミュニケーションにも影響する可能性があります。当社が2024年度に実施した先行研究では、派手な髪色が本人にポジティブな影響を与えることが示されました。そこで今回は、髪色の変化を周囲がどのように認知するのかに着目し、「話しかけたくなる」「相談しやすい」「上品」「エネルギッシュ」など23項目について、5段階で印象を評価してもらいました。

分析の結果、20種類の髪色は以下の3群に整理され、それぞれの特徴が確認されました。

※潜在変数プロファイル分析、ベイズ累積順序ロジスティック回帰を行いました。

ナチュラルカラー(黒髪・ブラウン系・中明度カラー中心) / 上品、話しかけたくなる印象

ビビッドカラー(高明度・高彩度の派手髪) / 活動的、エネルギッシュな印象
シルバーカラー(白髪系・アッシュ系)  / 上品さがある一方、活動性はやや低い印象

※被験者:21~35歳で直属の上司がいる男女の一般社員1,080名

※調査方法/上司が特定の髪色に変えたと仮定し、各被験者に20種類の髪色画像のうち1種類を提示し、その後アンケート調査を実施

※上司と部下の性別の組み合わせによる影響も検討しましたが、女性上司・男性部下の組み合わせは対象者数が少なかったため、今回の分析では除外しています

これらの結果から、上司のヘアカラーは、活動性や信頼感、話しかけやすさ、コミュニケーション意欲などの対人認知に影響を与える可能性が示されました。分析の中でも特徴的だったのが、「ピンク(中明度)」と「ブラウン(ブリーチ2回)」です。これらの髪色は、活動性・エネルギッシュ・活発といった印象を保ちながら、「親近感」「話しかけたさ」「好感度」についても高く評価されました。

このことから、従来のように黒髪などのナチュラルカラーが信頼感や親しみやすさにつながるだけでなく、「活動性」と「親しみやすさ」を両立する髪色が存在する可能性も示唆されました。

山下 萌絵(ヤマシタ モエ) 開発本部化粧品研究開発部 第二研究所

本研究は、ヘアカラーが外見を変えるだけでなく、人と人との関係性にも関わる可能性を示した点に意義があると考えています。今後は実際のヘアカラー前後におけるコミュニケーション行動や心理的変化を検証し、髪色と対人認知の関係をより深く明らかにすることを目指します。将来的には、ヘアカラーの価値を「見た目を彩るもの」から「自分らしい生き方や人とのつながりを支えるもの」へと広げ、製品やサービスを通じた新たな価値創造につなげていきたいと考えています。

【日本顔学会大会と表彰について】

日本顔学会は、顔に関する研究の発展を期し、「顔学」の普及を図ることを目的に、1995年に発足。歯学、工学、美容や化粧文化学、心理学、医学など、既存の学会では考えられなかった異なる分野の方々で構成されています。顔学会大会は年に1度開催され、今回の第31回大会では、美容のほか医療やアート、印象評価など、全60題(口頭29題、ポスター25題、デモ展示6題)の顔に関する幅広い分野の研究成果が発表されました。

オーディエンス賞は、発表された研究成果の中から顔学に多大なインパクトを与えたものを参加者の投票によって選定するものです。(日本顔学会ホームページより一部引用)

< 会社概要 >

商号 :タカラベルモント株式会社

代表者 :代表取締役会長 兼 社長 吉川 秀隆

所在地 :大阪本社(本店) 大阪市中央区東心斎橋2-1-1

             東京本社 東京都港区赤坂7-1-19

創業 :1921年10月5日

資本金 :3億円

従業員数 : 1,626名(2026.03.31現在)

事業内容 :理美容・化粧品・デンタル・メディカル分野における製品・サービスの開発、製造、販売

https://www.takarabelmont.com/

公式SNS:インスタグラム @takarabelmont_japan

タカラベルモントは2021年10月5日に創業100周年を迎え、新たにパーパス「美しい人生を、かなえよう。」を制定しました。持続可能な社会を目指し、「美と健康をかなえる」プロフェッショナルとともに、進化し続けます。

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