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サラヤ、ラクトフェリン配合化粧品の研究成果が学術誌に掲載、日本ラクトフェリン学会「冨田賞」を受賞 | ビューティーポスト

サラヤ、ラクトフェリン配合化粧品の研究成果が学術誌に掲載、日本ラクトフェリン学会「冨田賞」を受賞

サラヤ株式会社のプレスリリース

― 皮脂バランスと肌菌叢(皮膚常在菌フローラ)の関係に着目 ―

サラヤ株式会社(本社:大阪/代表取締役社長:更家悠介)のSARAYAラクトフェリン研究所は、ラクトフェリンを配合したスキンケア製品の継続使用が、肌の状態および皮膚の菌叢(きんそう・マイクロバイオーム)に与える影響について研究を行い、その研究成果をまとめた論文「Effects of Daily Continued Use of Skincare Products Containing Lactoferrin on the Conditions and Microbiome of the Skin」が、日本化粧品技術者会の英文科学誌「Applied Cosmetic Science and Technology」(2026年10月20日発行)に掲載されたことをお知らせいたします。

さらに、2026年10月24日に開催された「日本ラクトフェリン学会 第12回学術集会」において、同研究を基に継続使用、及び使用中止に関する詳細解析を発表し、「日本ラクトフェリン学会冨田賞」を受賞しました。

本研究では、30~40代の健康な女性を対象に、ラクトフェリン配合スキンケア製品を継続使用した際の肌状態と皮膚菌叢の変化を評価しました。その結果、肌の明るさに関する自己評価の向上傾向や、皮脂量の低下との関連、さらに皮膚菌叢の多様性や構成の変化が認められました。これらの研究成果は、ラクトフェリンが肌の皮脂環境や皮膚菌叢に働きかけ、健やかな肌状態の維持に寄与する可能性を示唆するものです。

■研究背景

近年、肌の健やかさを考える上で、肌表面に存在するさまざまな微生物の集まりである「皮膚菌叢(マイクロバイオーム)」への関心が高まっています。「皮膚常在菌フローラ」とも呼ばれる皮膚菌叢は、肌のバリア機能や健康状態と深く関わることが知られており、そのバランスを保つことは、健やかな肌環境の維持において重要と考えられています。

一方、母乳や涙などに含まれる多機能タンパク質「ラクトフェリン」は、これまでの基礎研究から、ヒアルロン酸産生の促進やメラニン産生の抑制など、肌に関わるさまざまな働きが報告されています。しかし、ラクトフェリンを配合したスキンケア製品を継続的に皮膚へ塗布した際、肌状態や皮膚菌叢にどのような影響を与えるかは十分に解明されていませんでした。

そこでサラヤは、ラクトフェリンの新たな可能性を探るべく、肌状態と皮膚菌叢の両面から研究を実施しました。

■研究概要

 【試験方法】

30~40代の健康な女性44名を対象に、ラクトフェリン配合の化粧水及びジェルを2か月間使用する群(Lf連用群)、ラクトフェリン配合の化粧水及びジェルを1か月使用した後、試験参加前に使用していた自分の化粧品に戻して1か月使用する群(連用中止群)、そしてラクトフェリンを含まない化粧水及びジェルを2か月間使用する群(プラセボ連用群)の3群に分けて、朝晩2回のスキンケアを実施し、比較を行いました。アンケートによる肌状態の評価や、角層水分量、皮脂量、肌表面pH、経皮水分蒸散量などを測定したほか、使用開始前および1か月後の頬の皮膚菌叢を採取・解析しました。

【主な研究結果】

・肌の明るさに関する自己評価が向上

ラクトフェリン配合製品を継続使用した群では、ラクトフェリンを含まない製品を使用したプラセボ連用群と比較して、肌の明るさに関する主観評価(自己評価)が統計学的に有意に向上しました。

図1 「肌の明るさ」に関する被験者アンケートの結果

 ・皮脂量の低下と継続ケアの重要性

ラクトフェリン配合製品を継続使用した群では、プラセボ連用群と比較して、使用開始1か月後に皮脂量の低下が認められ、ラクトフェリンの使用量が多いほど皮脂量の調節に関与することが示唆されました。また、1か月後に使用を中止すると(連用中止群)皮脂量が元の状態へ戻ることが分かりました。良好な肌環境の維持には継続的なケアが重要であることが確認されました。

図2 皮脂量の推移

・皮膚菌叢(マイクロバイオーム)の構成変化

ラクトフェリン配合製品を継続使用した群では、プラセボ連用群と比較して、使用1か月後に皮膚菌叢の多様性が高まる傾向がみられ、皮膚菌叢の構成に統計学的に有意な差が認められました。さらに、皮脂量とCutibacterium属(アクネ菌等)の相対存在量に正の相関が確認されました。

図3 皮膚菌叢の多様性の比較

これらの結果から、ラクトフェリン配合製品の継続使用が、肌の皮脂環境と皮膚菌叢の双方に影響を与える可能性が示されました。

※本研究は探索的研究であり、得られた結果はラクトフェリンの作用機序やすべての使用者に対する効果を確定するものではありません。

■日本ラクトフェリン学会での発表・受賞

2026年10月24日に武庫川女子大学で開催された「日本ラクトフェリン学会 第12回学術集会」にて、サラヤ総合研究所が「ラクトフェリン配合製剤の継続使用が皮脂量および皮膚細菌叢に与える影響 ~使用中止群を含む3群比較および詳細解析~」と題して口頭発表しました。

経口摂取による機能研究が中心であったラクトフェリンにおいて、本発表では塗布による「皮膚菌叢の変化」と「肌状態の改善」の双方への影響を臨床試験で一貫して検証した点が認められました。また、実用化を見据えた質の高い臨床データと、基礎研究から製品化へのトランスレーショナル(橋渡し)な研究の完成度が評価され、応用部門の優れた研究を表彰する「日本ラクトフェリン学会冨田賞」を受賞しました。

■今後の展望

サラヤはこれまで、肌本来の健やかさを育むスキンケア研究に取り組んでまいりました。本研究により、ラクトフェリンが肌状態だけでなく皮膚菌叢に対しても有用な働きをもつ可能性が示されました。

今後も、論文掲載や学会発表で得られた知見を基にラクトフェリンの特性に着目した研究を進め、エビデンス(科学的根拠)に基づく研究開発を通じて、お客様の健やかで美しい肌づくりに貢献してまいります。

■掲載論文について

•論文名: Effects of Daily Continued Use of Skincare Products Containing Lactoferrin on the Conditions and Microbiome of the Skin

(日本語訳: ラクトフェリン配合製剤の継続使用が皮膚状態および皮膚菌叢に与える影響)

•掲載誌: Applied Cosmetic Science and Technology(日本化粧品技術者会 発行)

•発行日: 2026年10月20日

•著者: 夏目佳奈、藤井隆夫、加藤頼子、中井志保、尾田友香、荒木道陽、平田善彦(サラヤ株式会社 サラヤ総合研究所)

•論文URL: https://sccj-acst.org/10.69336/acst.2025-19/index.html

・DOI:10.69336/acst.2025-19

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