ロレアル リサーチ&イノベーション、化粧品転写の新技術を発表 国際化粧品技術者会連盟(IFSCC*)カンクン中間大会で、「最優秀ポスター賞」を受賞!

日本ロレアル株式会社のプレスリリース

世界最大の化粧品メーカーである仏・ロレアルグループ(本社:パリ)の研究開発部門であるロレアル リサーチ&イノベーションは、「国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)カンクン中間大会2021」に参加し、日本の研究開発部門に所属する菅友美研究員による「化粧品衣服などへの付着を防ぐ新技術」が、ポスター発表250件の中から最優秀ポスター賞を受賞しました。
「感覚を呼び覚ます化粧品科学 – Cosmetic science that awakens the senses -)というテーマの下に開催された本年度の IFSCC は奇数年に開催される中間大会であり、全世界的なコロナ禍という状況の中でオンラインで追行されました。

<受賞テーマのご紹介>

受賞テーマ:「化粧品の衣服などへの付着を防ぐ新技術」
受賞者  :菅 知美、五十島 健史、河西 毅彦、白谷 俊文、高橋 望、
      横山 恵美里、二コラ アレクサンドロ、浅沼 秀彦、小池 徹

研究内容 :2018年2月に日本のロレアルチームが116名のアジア人女性を対象として行った調査では、回答者の97%が化粧品の衣服への色移りに悩まされていることがわかりました。全世界的なコロナ禍で、使用が増えているマスクへの化粧品の転着も気になるという回答が多く見られます。PGP(Polyion complex Gel Particle、ポリイオンコンプレックスゲル粒子)と呼ばれる素材を用いてこの問題に対処できる技術を開発しました。PGPはポリカチオンとポリアニオンをクロスリンカーと呼ばれる分子で架橋した素材で、安定に色材を包み込んで外部と接触しないようにすることができます。この技術を使って作成した化粧品処方は、軽いテクスチャーで、汗や水にも強い均一で滑らかな膜を皮膚の上で作ることができ、かつ色材が衣服やマスクへの色移りを抑えることができます。また、この膜は摩擦やひっかきによって傷がついても自己修復する機能があります。この技術を日焼け止めに応用することによって、近々紫外線に対する効果が持続するサンスクリーンや色移りのないメイクアップ製品を実現できるでしょう。

今回の受賞に際し、菅友美研究員は次のように述べています。
「名誉ある賞をいただけてとても嬉しく、共同研究者やサポートしてくださった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。ここまでの道のりは長く、たくさんの苦労や喜びがありましたが、これからもお客様により一層満足していただける質の高い製品を届けられるよう、研究を深めていきたいと思います。ありがとうございます!」

*IFSCC : The International Federation of Societies of Cosmetic Chemists
世界各国の化粧品技術者や研究者を対象にした学術大会であり、最新の研究成果の発表および討論の場となる国際機関です。

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ロレアルグループについて (https://www.loreal.com/) 
ロレアルは、100 年以上にわたって美に専念してきました。35*の多様で補完的なブランドからなる独自の国際的なポートフォリオにより、グル ープは 2020 年に 279 億 9,000 万ユーロの売上高を達成し、世界中で 85,400 人の従業員を雇用しています。世界有数のビューティーカンパニー であるロレアルは、マス市場、百貨店、調剤薬局・ドラッグストア、ヘアサロン、トラベルリテール、ブランドリテール、E コマースなど、あら ゆる流通ネットワークに展開しています。 研究とイノベーション、そして 4,000 人の研究専任チームは、ロレアルの戦略の中核であり、世界中の 美への熱望を叶えるために活動していま す。ロレアルは、2030 年に向けてグループ全体で意欲的な持続可能な開発目標を掲げ、より包括的でサステナブルな社会に向けてエコシステム を強化することを目指しています。
*L’ORĒAL Annual Report 2020 に基づく 
http://news.nihon-loreal.jp/press/FNL%20J_PR_LOR%C3%89AL%20PARTNERS%20WITH%20CLUE_web.pdf

ロレアル リサーチ&イノベーションについて(http://news.nihon-loreal.jp/research_innovation_center/) 
日本における研究開発は1983年にスタートし、現在、ロレアル リサーチ&イノベーションセンター(所在地:神奈川県川崎市、所長:アミット・ジャヤズウァル)として、戦略的なイノベーション拠点としての役割を担い、ランコム、シュウ ウエムラ、ラロッシュポゼ、ケラスターゼなどロレアルグループ傘下ブランドの製品開発を行っています。数ある外資系化粧品企業においても、もっとも歴史ある研究開発部門であり、いち早く日本の文化、歴史、社会を深く理解し、200名以上の研究員が日本人消費者のための製品開発を行っています。

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