株式会社オレンジページのプレスリリース
シリーズ「人生100年時代」
【ダイジェスト】
多いor少ない!? 「100歳まで長生きしたいと思わない」65.3%
コロナ禍で「老後の健康不安」がより強くなっている人生100年時代は、人や社会とのつながりが幸せのカギに?
多いor少ない!? 「100歳まで長生きしたいと思わない」65.3%
「100歳」はかつて長寿=めでたいことの象徴でしたが、現在100歳の人はそう珍しくありません。にもかかわらず、「100歳まで長生きしたいと思う」人は13.2%どまり。半数を大きく超える65.3%の人が、「長生きしたいと思わない」と回答しています。この数字は、「人生100年時代」という言葉が注目されはじめた2017年の前回調査とほぼ同じ。長生きしたくない理由としては、「100歳まで健康で長生きできると思っていないから」(20代・専業主婦)、「あまり長生きしても、家族に迷惑をかけそう」(40代・パート)、「お金に不安があるから」(40代・専業主婦)、「そんなに長く生きても何をすればいいか分からない」(40代・パート)などが目立ちます。「人生100年時代」という言葉の認知度は年々広がっているのに、100歳まで生きることに対する不安はいまだ払拭されていない模様です。
コロナ禍で「老後の健康不安」がより強くなっている
それでは100歳まで生きることへの不安、それは具体的にどのようなことでしょうか。上位は、「老化で判断力や記憶力がなくなる」75.5%、「歩いたり、動いたりしにくくなる」71.6%、「生活が自分ではできなくなる」68.1%など、健康に関する不安がずらり。しかも、2017年の調査から軒並み5~8ポイント増えています。「お金が不足する」54.5%は2017年とほぼ同数であることからも、経済的な不安より健康面の不安をより強く感じている傾向があるようです。背景としては、コロナ禍で「健康意識が変化した」という人が約6割もいることから、コロナ禍をきっかけに老後の健康不安をより強く感じるようになった人が少なくないことが推測されます。また、「みんなが目指す100歳像」の回答では、「自立」「自分でできる」という言葉が頻出。「自分のことは自分で行い、少しでもだれかの役に立てたらいいな」(50代・フルタイム)のように、いくつになっても自ら体を動かし、日常生活を楽しみたいと思っている人が多いと言えるでしょう。
人生100年時代は、人や社会とのつながりが幸せのカギに?
いっぽうで、「100歳まで長生きしたい」と回答した人が、幸せを感じるために重視していることベスト3は、1位「家族」79.1%、2位「健康」40.8%、3位「友人」37.2%。長生きしたくないと回答した人の集計結果と比べ、「家族」は9ポイント以上、「友人」は13ポイント以上高くなっています。また、60歳を過ぎても働きたいという人も60.4%に上り、「76歳以上(生涯現役)」も14.5%いました。働きたい理由としては、経済的な安定を求めつつも、「年齢を問わず、同僚と交流していたい」(40代・フリーランス)、「保育の仕事の経験を生かして、保育園や幼稚園などで役に立ちたい」(60代・パート)といった回答が寄せられ、人とのつながりを重視し、誰かの役に立ちたいと感じている声も目立ちました。
コロナが後押しした時代の変化は、人々の意識も確実に変えているようです。理想の100歳像としては、「90歳でトレーナーをしている女性がいたので、そのくらい元気ではつらつとしていられたら最高!」(40代・フリーランス)、「100歳になってもバイクを乗り回し、ライダーのギネス記録にチャレンジしたい!」(50代・専業主婦)といった声が寄せられています。周囲の人や社会とのつながり、健康で自立した生活など、お金というものさしだけでは測れない豊かさこそが、長い人生を支えるモチベーションになるのではないでしょうか。「100歳」という数字だけを見ると、ついつい不安な気持ちにもなりがち。でも、自分でできることを積み重ね、日々の暮らしのなかで「幸せに気づく力」を獲得することができれば、年を取ることがもっと楽しみになるかもしれません。
アンケート概要
●調査対象:オレンジページメンバーズ・国内在住の20歳以上の女性(有効回答数1439人)
●調査方法:インターネット調査
●調査期間:2021年9月19日~24日
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