株式会社エー・アイ・システムプロダクトのプレスリリース
株式会社エー・アイ・システムプロダクト(代表取締役:岡島眞裕)は日本薬科大学・薬学部・生命科学薬学分野(准教授:山本博之)との共同研究により、当社化粧品原料「高機能還元性イオン水」がヒト角化細胞中のセラミド合成に関わる遺伝子の発現とセラミドの合成を内因的に誘引することを確認しました。本研究結果は高機能還元性イオン水を皮膚へ塗布することによって使用者自身の角化細胞からセラミドを産生することを意味し、他の還元水、アルカリ電解水では起こりえない、常識を覆す世界初の報告です。
- 研究内容
1.試験
評価内容:
高機能還元性イオン水によるヒト皮膚ケラチノサイトでのセラミド合成に関連した遺伝子の発現とセラミド合成の誘因の評価
共同研究機関:
日本薬科大学・薬学部・生命科学薬学分野(埼玉県)、山本博之 准教授
2.結果
本研究では、イオン水をヒト角化細胞へ投与したときのセラミド合成への影響を評価しました。図1はイオン水によるセラミド合成に関わる遺伝子CerS3およびELOVL4のmRNA発現量を示し、それぞれが濃度依存的に有意に亢進することを確認しました。さらに、図2はセラミドおよび超長鎖脂肪酸を含むグルコシルセラミドの産生を表し、本イオン水によって角化細胞内での合成が促進されることが確認されました。
図1 Real time PCRを用いた高機能還元性イオン水(ERI)によって発現したセラミド合成に関与する主な遺伝子。ERI原液を肌に塗布して角層より深い角化細胞へ届くまでに水分、脂質等によって希釈されると想定し、試験濃度は5%以下で観察した。
図2 薄層クロマトグラフィーを用いた高機能還元性イオン水(ERI)によるセラミドとグルコシルセラミドの生合成結果
なお、本研究は科学雑誌「Drug Discoveries & Therapeutics」にて公開されています。
次のリンクよりご確認ください。
https://www.ddtjournal.com/article/2166
- スキンバリア機能を担う「セラミド」
セラミドは皮膚のバリア機能や水分保持を担う脂質であり、年齢と共にその産生量は減少するため、セラミドの産生不足が乾燥ジワ(小ジワ)の原因となっています。また、アトピー性皮膚炎の患者は質の高いセラミドが少ないことが分かっており、肌を健常にするためには皮膚に適したセラミドを増やすことが必要不可欠です(図3)。
セラミドが配合された化粧品は多くの企業から販売されていますが、肌への浸透や配合されているセラミドが皮膚に適した質の高いセラミドに変化できるかが課題として挙げられます。当社原料「高機能還元性イオン水」は肌への高い浸透性を持つため、自己細胞由来の質の高いセラミドを効果的に産生することが可能です。
図3 肌の構造とスキンバリア機能のイメージ図
- 高機能還元性イオン水の特徴
「高機能還元性イオン水」は、水とミネラル塩のみで構成されたアルカリ性(弱塩基)と還元性(抗酸化)を持った液体です。還元水やアルカリ電解水の一つとして分類されるものの、独自の特許製法により一般的な還元水・アルカリ電解水が持つ特性とは大きく異なり、ヒトのタンパク質の分解を起こさず、他に類を見ない高い還元性を有しています。この特性を活かし、スキンケア、ヘアケア、医療用途など国内外の様々な会社様、病院などでご使用頂いております。さらに、昨年、新型コロナウイルス(SAS-CoV-2)にも高い効果が認められ、抗ウイルス剤としても使用されています。
還元とは抗酸化を意味し、抗酸化は人体にとって有益な効果が得られることが知られています。ヨーロッパでは本イオン水が肌にとって有益かつ安全であることが様々な大学、研究機関から認められ、化粧品、医薬品の分野で数々の賞を獲得しています。
図4 高機能還元性イオン水(納品形態)
- 今後の方針
今回得られた知見から、当社イオン水が持つ機能性や、生化学への作用メカニズムについて研究を進めます。さらに、イオン水を基材としたスキンケア、抗ウイルス製品など、ヒトに対して有効な原料として販売を促進していきます。