株式会社ファーメンステーションのプレスリリース
■パーパス・コミットメント制定にあたり(代表取締役 酒井里奈より)
ファーメンステーションは、「世の中にあふれるゴミがもっと活用できたら面白いのに」「事業性と社会性を両立させたビジネスを創りたい」というふたつの想いから生まれました。当時勤務していた金融機関を退職、2005年に大学に入り直し発酵を学び、2009年に創業しました。
2009年の創業以来、事業としての成長と、地域や環境にもポジティブなインパクトを与えることができる社会性の向上の両立を前提に事業を展開しています。
以前より、休耕田や食品・飲料残さなど、未利用資源を再生・循環(アップサイクル)することを事業とし、製造プロセスにおけるゴミゼロ、製造拠点の電力を早くから100%再生可能エネルギーとするといった環境に配慮したモノづくりを行うなど、環境負荷を低減することを志向してまいりました。
また、ファーメンステーションの資源循環は、環境負荷を減らすだけではなく、ステークホルダーのみなさま(生産農家や畜産農家、大企業等の事業会社、商品を手に取ってくださるお客さまなど)と共に取り組むことで、未利用資源に新たな価値を生み出し、社会におけるコミュニティー形成にもつながる活動だと考え、事業を推進してきております。
今回、「Fermenting a Renewable Society」というパーパスと、ファーメンステーションのコミットメントを制定し、これまで取り組んできたこと、私たちが大切だと考えていることを明文化しました。
地球環境や社会の多様な問題の解決にビジネスが果たすべき役割が大きくなっている今、ファーメンステーションにできること、やるべきこと、チャレンジしたいことが目の前に沢山あります。
早くより社会性と事業性を追求してきた企業として、改めて私たちの考えを広くお伝えし、公に私たちの「コミットメント」として宣言することで、よりスピーディーに力強く社会性と事業性のインパクトを創出していくことを約束いたします。
コミットメントは、環境、社会、ガバナンス、事業性、プロダクト、この5つの視点で制定しました。単なる宣言に終わらせず、具体的な取り組みとして、一つ一つの私たちの行動に反映してまいります。
ファーメンステーションは、「発酵の駅」を意味します。
発酵技術を活用することで、様々な資源が姿を変える駅のような存在になりたい、という想いを込めています。また、ファーメンステーションを通過すると、必ずいいことがある、前より良くなる、そのような存在になることを目指して名付けました。
駅は、さまざまな人やものが行き交う場所。ファーメンステーションという「駅」で、資源が生まれ変わるだけではなく、ここを行き交う人々と一緒に、新しいものや価値を生み出してまいります。
酒井が創業時に書いた「発酵の駅」のイメージ
■ファーメンステーションのパーパス(存在意義)
この言葉をパーパスとして、私たちは、未利用資源に新たな価値を見出し、これらが生まれ変わり、再生・循環する社会を構築します。 自然環境や社会、関係する全ての人々、ステークホルダーが、ファーメンステーションという「駅」を通過することで、前より良くなり続ける、そんな世の中を作っていきます。
※パーパス詳細は下記よりご確認いただけます
https://fermenstation.co.jp/purpose/
Fermenting a Renewable Society
発酵は、「微生物の作用で有機物を人間にとって有益なものに変えること」です。これを広く捉え、「世の中にある様々なものを価値あるものに変えること」と考えました。
発酵技術は私たちの基礎であり、もっとも得意とする技術ですが、製品だけでなく、ファーメンステーションの事業そのものが、微生物の働きのように、私たちが関わることで、必ず良い形に変わることを目指します。さらに Fermentではなくて、Fermentingとすることで、やり続ける、動き続けたいという想いを込めました。
私たちは、世の中の資源を、そして資源だけではなく人々の考え方も、「発酵」させることで、アップサイクルし、さらに良いものに変身させていきます。
Fermenting a Renewable Society
私たちは、事業や社会がSustainable(持続可能)であることに留まらず、毎回生まれ変わり、より良くなることが大切と考え、Renewableな事業や社会を創ることを目指します。
「Renew」していく過程には、様々なチャレンジがありますが、そのチャレンジを乗り越えて新たな価値を生み出すことが、私たちの事業の醍醐味、楽しさでもあります。
Fermenting a Renewable Society
私たちの事業は、原料を育てる農家の方々、事業会社の方々、国内外のさまざまなコミュニティーの方々など、幅広く社会との接点があるのが特徴であり、面白さの一つです。
社会、コミュニティーとの関わりは、私たちの根幹であり、常に、地域、社会、コミュニティーの視点を持ち続けるという意思を込めています。
■ファーメンステーションのコミットメント(宣言・約束)
ファーメンステーションは、事業性と社会性の2つのポジティブなインパクトを同時に追求するために、下記の5つの視点でコミットメントを掲げ、事業を推進します。
※コミットメント詳細は下記よりご確認いただけます
https://fermenstation.co.jp/commitment/
① 環境:ENVIRONMENTAL COMMITMENT
ファーメンステーションの事業は、自然環境と共存・共生することで成り立ち、自然環境にポジティブなインパクトを生み出すものです。私たちは、未利用資源の活用を、客観的に環境負荷が低いと認められる方法で推進し、常にその過程や結果を可視化し改善を行います。
・規格外の農産物や食品・飲料の製造過程の残さとして廃棄されているものを積極的に活用し、廃棄最小化に貢献します。
・再生可能エネルギーの活用など、環境負荷の低い業務環境で製造等に取り組みます。
・発酵の過程で出る発酵粕も全て有効に活用し、製造工程でゴミゼロを実現します。
など
※詳細は下記
https://fermenstation.co.jp/commitment/#commit_environmental
② 社会:SOCIAL COMMITMENT
ファーメンステーションの事業は、多様なステークホルダーとともに創り上げるものであり、社会や地域との関係性が非常に重要です。私たちは、社会や地域に存在する課題に向き合い、事業を通じて資源や経済の循環を構築することで、社会や地域の課題解決に取り組むとともに、自分たちがそこから社会の正しいあり方を学びます。
・地域・一次産業・技術パートナー・小売り・ブランド・大企業など多様なステークホルダーとともに事業を創出し推進します。
・地域の人材や資源、文化を深く理解し、地域の課題に事業を通じて向き合います。
・従業員や関係するステークホルダー、および関係する地域の人々にとって、事業を通じた交流や学びの機会を提供します。
など
※詳細は下記
https://fermenstation.co.jp/commitment/#commit_social
③ ガバナンス:GOVERNANCE COMMITMENT
常に社会性と事業性が両立した拡大を目指す上で、多様なステークホルダーの視点に適う事業展開を行っているか、多面的にモニタリングがなされることが大切です。私たちは、必要十分なコンプライアンス体制を構築し、積極的な情報開示とコミュニケーションを実践します。
・生活者、顧客、従業員、パートナー、サプライヤー、株主などステークホルダーと透明性の高いコミュニケーションを行い、適切な情報開示を通じて説明責任を果たします。
・社外を含む役員、および従業員の多様性を尊重し、多様な構成を実現します。
・全ての事業を通じて人権を尊重し、強制労働、児童労働、差別、ハラスメントを許容しません。
など
※詳細は下記
https://fermenstation.co.jp/commitment/#commit_governance
④ 事業性:BUSINESS COMMITMENT
真の意味で事業性と社会性の両立を実現するための事業やビジネスモデルの正解は他者に与えられるものではなく、私たちが自ら創造するものです。私たちは、あらゆる意思決定の場面で常に社会性と事業性の両立を実現する判断を行い、そのために必要な収益性の追求を積極的に行います。
・お互いのパーパスおよびコミットメントに共感し、共通のビジョンを持っていただける多様なパートナーやサプライヤーと事業をともに創ります。
・収益性を追求する企業として、社会性と事業性を常に両立するために必要な利益創出と再投資を継続します。
・事業性のみを追求した社会性を毀損する無理のある成長は行わず、また社会性のみに傾注し事業性を毀損するようなことはしません。
など
※詳細は下記
https://fermenstation.co.jp/commitment/#commit_business
⑤ プロダクト:PRODUCT COMMITMENT
私たちが開発する商品は、ファーメンステーションのパーパスおよびコミットメントを世の中に提供価値として体現する実践の手段です。私たちは、事業性と社会性の両立が難しい場面でも、1つ1つの現場の判断を大切に丁寧に行い、常に学び・考え・行動することで、新しい価値創出を続けます。
・一つの原料からいくつもの成果物を取り出すことで、資源の持つ有用性を全て活用します。
・生産地や資源の発生由来など、完全に由来がわかる原料を優先的に使用し、製造過程も全てトレースできる状態を徹底します。
・容器やパッケージも環境に配慮したものを優先して採用し、容器の再利用にも積極的に取り組みます。
など
※詳細は下記
https://fermenstation.co.jp/commitment/#commit_product
■インパクト創出で共創するステークホルダーからいただいた応援コメント
ファーメンステーションでは、コミットメントの5つの視点に表されるように、多様なステークホルダーと共創・協働し、支えられることで事業を展開しております。日頃よりパーパス・コミットメントの実現に向け、刺激や学びをいただき、ともにインパクト創出に汗を流しているステークホルダーの皆様に応援のコメントをいただきましたのでご紹介いたします。
※コメントの掲載は順不同です
全日空商事株式会社 総務部/サステナビリティ推進部 部長 森戸 正剛様
未利用資源である規格外バナナをアップサイクルした商品開発・事業創出で共創
「全日空商事グループはファーメンステーションの活動に共感し応援します。
ファーメンステーションの原点となっている「未利用資源の活用」と「事業性と社会性を両立させたビジネスを」という想いは、言うは易しですが、実現することは決してやさしいものではありません。
そこに果敢に立ち向かい、実現させている酒井社長をはじめとしたメンバーの皆さんのチャレンジ精神と熱意に敬意を表すと共に、共感し応援しております。
ファーメンステーションという駅に集まる皆さんとご一緒させていただくことにより、多くの学びと刺激を受けながら、弊社グループにおける「事業性と社会性の両立」も実現すべく、活動して参ります。」
株式会社UPDATER様(みんな電力提供) 代表取締役 大石英司様
再生可能エネルギーの活用推進で共創
「酒井社長とのご縁を頂いたのは、あるイベントで出展ブースが隣同士だったことがきっかけです。当時はお互いに創業間もなかったと記憶していますが、2018年からは岩手県の奥州ラボで弊社を通じて再生可能エネルギー由来の電気をご利用いただき、ファーメンステーションさんの環境にも地域にもやさしい原料を使った素敵なプロダクトが、日々再エネ100%の電力で生まれるようになりました。両社の取り組みが着実に広がりつつあること、感慨深いです。
これからも循環型社会の実現に取り組む同士、仲間として、どうぞよろしくお願いいたします!」
農事組合法人アグリ笹森 組合長 織田義信様
未利用資源である休耕田の活用、及び岩手県奥州市における地域コミュニティー創出で共創
「世界のさまざまな問題を2030年までに解決するための世界共通目標として、SDGsが国連で採択されたのが2015年9月です。
酒井社長は、それ以前から発酵を通して未利用資源を再生・循環させるという未来を先取りした事業を思考され、我々農事組合法人アグリ笹森とも縁があり、休耕田を再生し栽培したお米からエタノールを製造することに挑戦を開始していました。
お米の消費減に伴う転作の増加、遊休農地の増加など、地域農業が向き合う課題に対して、事業としての不確実性もある中で荒海に小舟を漕ぎ出して、当時我々米農家から見れば無謀とも思える決断をされました。
今では、あらゆる分野の未利用資源を再生・循環した商品開発が次から次と実現しています。
アグリ笹森は誰もが経験できない活動に参加できて、感謝でいっぱいです。
ファーメンステーション頑張れ!!お米の生産は任せてくれ。」
株式会社薬王堂 取締役常務執行役員 経営戦略本部長 西郷 孝一様
岩手県をはじめとした東北地域の未利用資源を活用した商品開発、及び地域密着の展開で共創
「未利用資源を活用しアップサイクルしたいという代表酒井さんの熱い想いとそれを実現する技術を持つファーメンステーションさんに共感して、地域の生産者さんと連携し、東北の未利用資源を活用した商品の共同開発を決めました。
共同開発する中で、私たち薬王堂も環境に対する想いや意識がさらに上がりました。
私たちが出来ることは未利用資源を使って頂き東北全体で環境に貢献できるよう、お客様の手に商品を届けることです。
今後もファーメンステーションさんと共に社会へ貢献してまいりたいと思います。」
Impact Frontiers Director 須藤奈応様(『インパクト投資入門』(日経文庫)著者)
グローバルのインパクト投資マーケットへのアプローチで共創
「グローバルのインパクト投資の加速は早く、パーパスやコミットメントを明確に宣言し事業性と社会性の両方を追うインパクト企業が年々増えています。未利用資源のアップサイクルを事業としインパクトの追求を標榜されているファーメンステーションが今後グローバルな市場を見据えて、活動をますます本格化されていくことを期待しています。」
グローバル・ブレイン株式会社 代表取締役社長 百合本 安彦様
インパクトを創出するスタートアップへの投資、及びガバナンスで共創(※弊社株主)
「ファーメンステーションは発酵技術で未利用資源を再生・循環させる、サーキュラーエコノミーを日本で先駆けて体現してきた企業の一つと考えています。
スタートアップでありながら創業当初より事業を通じた環境配慮と地域社会貢献を実現し、事業性と社会性が両立して拡大するビジネスモデルを構築されています。
この度改めて表明された環境、社会、ガバナンスのパーパスとコミットメントを事業成長に直結させ、国内外ともにファーメンステーションの活躍の場を広げ、更なる成長に繋がることを期待しております。」
株式会社シグマクシス・インベストメント 代表取締役社長 柴沼 俊一様
大企業・スタートアップのオープンイノベーション創出、及びサーキュラーエコノミー推進で共創(※子会社で運営するファンドを通じて間接的に弊社株主)
「「発酵菌が仲間なんです」という酒井社長の言葉で、発酵を通じて社会がより良くなる”Renewable Society”になると確信しました。
Ethical Brandが続々と立ち上がる今、未利用資源は宝の山です。未利用資源のトレース・評価・利用に留まらず、顧客体験を創出しエコシステムを育むことで、これからは社会価値と経済価値の両立が可能となります。
自然を味方につけることで、事業が拡大すればするほど地球が住みやすくなり、まるで “お布施”のようにその豊かさの一部が結果として事業に返ってくる。そんな未来の事業ロールモデルになりたいですね。
ファーメンステーションが未来の世代にとっての”良き祖先”となることを期待しています。」
【ファーメンステーション概要】
ファーメンステーションは「Fermenting a Renewable Society(発酵で楽しい社会を!)」をパーパスに、未利用資源を再生・循環させる社会を構築する研究開発型スタートアップです。岩手県奥州市に研究開発拠点兼自社工場(奥州ラボ)を持ち、独自の発酵・蒸留技術でエタノールやサステナブルな化粧品原料などを開発・製造しています。これらのサステナブル原料を化粧品・ライフスタイル製品の原料として化粧品メーカー・原料卸に販売する原料事業のほか、自社ブランドによるオーガニック化粧品事業、原料提案から製品開発まで一貫して引き受けられる化粧品・ライフスタイル製品等のODM/OEM事業を行っております。また、食品・飲料工場の製造過程等で出る副産物・食品残さなどの様々な未利用資源を活用しアップサイクルすることで、新たな高付加価値の商品を生み出す事業開発を大企業との共創を通じて取り組んでおります。
また、エタノールの製造過程で生成される発酵粕は、化粧品原料や地域の鶏や牛の飼料として利用し、さらに鶏糞は水田や畑の肥料にするなど、廃棄物ゼロの循環型モデルを構築し、地域循環型社会の形成にも取り組んでおります。
会社名 : 株式会社ファーメンステーション
代表者 : 代表取締役 酒井 里奈
所在地 : 〒130-0003 東京都墨田区横川1-16-3 センターオブガレージ Room08
設立 : 2009年7月7日
事業内容 : アルコール等の化粧品・雑貨・食品向け原料提供/開発、化粧品・雑貨OEM/ODM、未利用資源を活用した事業共創、自社オーガニックブランド事業
自社サイト : https://fermenstation.co.jp/
オンラインショップ: http://www.fermenstation.jp/
共同開発商品紹介 : https://fermenstation.co.jp/collabo/#products
OEM/ODMご案内 : https://fermenstation.co.jp/oem/
このニュースに関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。
株式会社ファーメンステーション 北畠 Tel:03-6206-9485 E-mail:info@fermenstation.jp