株式会社 ジェイテクトのプレスリリース
J-PAS Agri~™
【 あいち農業イノベーションプロジェクトについて 】
愛知県では、農業総合試験場や大学が有する技術、フィールド、ノウハウとスタートアップの新しいアイデアや技術を活用した共同研究体制の強化を図り、新しい農業イノベーションを創出するために「あいち農業イノベーションプロジェクト」を2021年度から進めています。
2022年度は、本県農業の生産現場が抱える課題解決に向けて、2021年度に設定した6つのテーマに関して、スタートアップを始めとする企業等からの技術提案を募集し、農業総合試験場と共同で農業イノベーション創出に取り組む企業等(ジェイテクト含む)19者(18課題)が選定されました。
【 ジェイテクトにおけるパワーアシストスーツ開発経緯 】
ジェイテクトでは、2017年4月に新組織を立ち上げ、社会動向・環境変化を先読みし、当社の持続的成長の柱となる新領域の事業創出を推進しております。
その取り組みの第1段として、少子高齢化、労働人口不足、労働災害の増加といった社会課題に対し、当社が既存事業で培ったアシスト技術やトライボロジー(摩擦工学)技術、さらには製造現場を持つ強みを活かしたパワーアシストスーツの開発に着手しました。
そして2018年5月に、現場での作業者の腰の負担を軽減し、安全な職場づくりと多様な人材の活躍を支援するパワーアシストスーツ「J-PAS®」を開発後、多様な市場ニーズに応えるために、小型・軽量化を進め、中出力タイプ「J-PAS LUMBUS®」や介護作業向けの「J-PAS fleairy®」を展開しております。
※J-PAS、J-PAS LUMBUS、J-PAS fleairyはジェイテクトの登録商標です。
ジェイテクトにおけるパワーアシストスーツJ-PASⓇの展開
【 J-PAS Agri~™の特長 】
この度、J-PASシリーズ第4弾として、少子高齢化に伴う農業における深刻な労働力不足や土地利用型作物においてニーズの多い省力化や身体負荷軽減ニーズへの対応のため、農作業の身体負荷、特に腰の負担を軽減する農業用パワーアシストスーツを開発しました。
パワーアシストスーツは、大きく、モータで必要な時に必要な力でアシストする「アクティブ型」と、バネ力で常時アシストする「パッシブ型」に分類され、また、堅牢で高出力が可能な「外骨格型」と、軽量で安価な「内骨格型」に分類することもできます。
今回開発したJ-PAS Agri~™は「アクティブ型」「内骨格型」であり、両者の特長を併せ持ちます。
パワーアシストスーツの分類
J-PAS Agri~™では、ひねり・屈みこみ等の農作業で必要な動作に対応すべく、従来のJ-PASから機体構造およびアシスト制御を見直したことで高レベルの動きやすさ実現しました。
また、中腰姿勢を保持するモードと、荷の持ち上げをサポートするモードを搭載しているため、
J-PAS Agri~™を装着したまま、収穫から積み込みまでといった一連の農作業を実施できます。
これらの特長から、土地利用型作物を中心に、腰への負荷が高い農作業において、その負担を軽減することができます。この他、屋外での使用に耐えうるよう、防水・防塵性、耐候性、一部の防疫用薬剤に対しての耐薬品性も有しています。
【 今後の展開 】
J-PAS Agri~™はJAあいち経済連および愛知県内の各農業協同組合にて販売され、愛知県特産のキャベツの収穫作業をはじめとする中腰や持ち上げ下げ等の農作業の身体負荷軽減に貢献します。
また、今回のテスト販売を通じて農家様からいただいたご意見は、よりよい商品・サービスへと改良・進化させるための貴重なフィードバックとして利用させていただきます。
【 今回の開発品を通じて達成可能なSDGsの目標とターゲット 】
【8.5】 2030年までに、若者や障害者を含む全ての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、並びに同一労働同一賃金を達成する。
【9.1】 全ての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラを開発する。全ての国々は各国の能力に応じた取組を行う。
今後もジェイテクトは、自動車部品・軸受・工作機械で培ったモノづくり技術を活かし、様々な環境変化に起因する社会課題を解決する製品・サービスを開発することで、地球のため、世の中のため、お客様のためにより良い未来づくりに邁進してまいります。
【 ご参考 】
J-PAS Agri~ 商品サイト:https://active-life.jp/jpasagri/
J-PAS fleairy商品サイト:https://active-life.jp/jpasfleairy/