フェイスラインの“もたつき”が印象を左右することを発見

株式会社ポーラ・オルビスホールディングスのプレスリリース

ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:釘丸和也)は、フェイスラインの“もたつき”が印象を左右することを発見しました。本知見は、スキンケア品や使用方法、メークを選ぶ際の参考情報として役立つと考えています。

●フェイスラインの“もたつき”に気づく機会が増加  
WEB会議の増加で、正面だけではなく様々な角度で自分の顔を見る機会が増え、正面からではわからない、フェイスラインの“もたつき”に気づきやすくなっています。そこで、正面からは気づかず、別の角度からだとわかる程度の、わずかなフェイスラインの“もたつき”が、人物の印象にどう影響するかを検証しました。

●斜め下から見てはじめてわかる程度のわずかな違いを画像で再現
顔の3Dデータを用い、フェイスラインのボリュームをわずかに変更した“もたつきなし”画像と“もたつきあり”画像を作り、20~50代男女400名の評価者に人物の印象を見比べてもらいました。試験には、正面顔と、斜め顔の2種類を用いました。この時、”もたつき”の感じ方について評価者に質問し、正面顔の画像では”もたつき”の差に気づかず、斜め顔の画像で”もたつき”の差に気づくことを確認しています。

 ●わずかな“もたつき”が印象を左右することを発見
試験の結果、斜め顔同士においては、“もたつきなし”画像の方を、より「気持ちが上向き」「いきいき」「前向き」「ポジティブ」「意志が強い」「知的な」「自信がある」「感じのよい」と感じていました。また、”もたつきあり”画像の方を、より「あたたかい」と感じていました(図1)。これにより、フェイスラインのわずかな違いが印象に影響することが示唆されました。なお、”もたつき”の感じ方に違いのなかった正面顔同士においては、印象に も違いはありませんでした。

●印象を左右するフェイスラインに今後も注目
本知見から、フェイスラインは、わずかな変化でも印象を左右する重要な部位であることがわかりました。また、”もたつき”がない場合とある場合の両方で、それぞれにポジティブな印象がもたらされることを発見できたことも意義深いと考えています。ポーラ化成では今後も、多くの方が、どのシーンの、どの角度でも自信をもって過ごせる一助となる研究を進めていきます。

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【補足資料】試験方法・結果の詳細

 

■   評価用画像
顔の3Dデータを用い、斜め下から見てはじめてわかる程度にフェイスラインのボリュームを変化させ、”もたつきなし”と”もたつきあり”の3Dデータを作製しました。これら2種の3Dデータからそれぞれ、正面からみた画像(正面顔)と、斜め下から見た画像(斜め顔)を作製しました(図2)。“もたつき”は、「顔の下半分のフェイスラインのボリュームが大きくなった状態」と定義しました。

 

■   評価項目(※1)

①気持ちが上向き ②いきいき ③前向き ④ポジティブ ⑤意志が強い ⑥知的な ⑦自信がある ⑧感じのよい ⑨あたたかい ⑩親切な

※1  対人認知構造を構成するとされる3要素(活動性、社会的望ましさ、個人的親しみやすさ)から代表的なワードを抜粋、改変して使用(参考文献: 林文俊(1978)対人認知構造の基本次元についての一考察:名古屋大学教育学部紀要(教育心理学科), vol.25, pp.233-247)。

■   評価者
20~50代男女400名(各年代男女50名ずつ)

■   評価方法

 

Webアンケートにて、正面顔同士(AとA’)、斜め顔同士(BとB’)をペアで提示しました(画像は左右ランダムに入れ替えて提示)。各評価項目について、「左の方が感じる~右の方が感じる」の中から当てはまるものを選んでいただきました(図3)。回答を評点化し、統計解析に用いました。

 

■ 評価結果
詳細な回答の分布を図4に示します。斜め顔同士の比較では、画像の間に印象の差が生じていました。
“もたつきなし”画像の方がより感じられていた項目は、①気持ちが上向き ②いきいき ③前向き ④ポジティブ ⑤意志が強い ⑥知的な ⑦自信がある ⑧感じのよい でした。一方、”もたつきあり”画像の方がより感じられていた項目は、⑨あたたかい でした。また、⑩親切な については、感じ方に差はありませんでした。

 

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