Upmind株式会社のプレスリリース
メンタル不調のない労働者を対象にした研究成果であり、マインドフルネス瞑想の習慣化によるメンタルヘルス不調の予防への活用が期待できます。
2023年9月からは、メディテーションの習慣化による女性労働者の健康の安定・改善効果(Fitbitや脳血流量測定デバイス等も用いて生体への影響まで定量的に把握)を把握するための研究も開始しており、日本社会のウェルビーイング・心身の健康・生産性向上に貢献する研究・サービス開発を進めてまいります。
1. 研究の進捗・成果の概要
Upmindは、2022年4月1日から2025年3月31日の期間にわたって、東京大学滝沢龍研究室と、メンタルヘルス不調の予防・回復の効果につながるデバイス開発の共同研究に取り組んでおります。
23年6月には、成果の進捗として、アプリを用いてマインドフルネス瞑想を1ヶ月間、習慣的に行うこと(平均、週に4,5回)で、労働の生産性が有意に約17%向上する(※絶対的プレゼンティーズム)ことを確認したことを公表しましたが、その後分析を進め、あらたに確認できた成果が下記となります。
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1回の瞑想の前後で 心拍数が約1-2回/分低下
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1回の瞑想の前後でリラクゼーション指標が約13%向上
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1ヶ月間の瞑想の習慣化で開始前に「自分は怒ることが多い」と自己評価していた人が、 開始後にその自己評価が有意に14%減少することを確認
この実験は、現時点でメンタル不調のない健常な労働者150名を対象に、共同開発したスマートフォンアプリ(瞑想の前後での影響を把握出来るよう「Upmind」アプリを研究用にカスタマイズ)を利用し、1ヶ月、マインドフルネス瞑想を習慣化することで、生体(心拍)・メンタルヘルス関連指標について、どの程度の効果があるのか、実験群と統制群に分けて研究を実施。瞑想ガイドの習慣化を促進するアプリをデバイスとして開発し、国内で初めてとなる科学的な効果検証に取り組みました。
23年7月からも、上記と同様の実験を151名追加で実施。対象者数を増やして、同様の効果があることを確認済。これをもって、1ヶ月間のメディテーションの習慣化による実証効果の研究は完了し、今後論文化に取り組んでいきます*。
前回の研究進捗結果のリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000083261.html
* 詳細な結果については、6月のソウルでのWCCBT(10th World Congress of Cognitive and Behavioural Therapies)学会、9月のウィーンでの23rd WPA World Congress of Psychiatry (WCP)で既に発表。今後、論文化していく予定
2. 今回の研究結果に関するコメント
Upmind代表 箕浦慶からのコメント
「大学機関と、定量的に効果を把握していくことは、健康習慣を普及していく上で非常に重要だと考えています。実際に、今までの研究で、生産性・リラクゼーション・感情コントロールにメディテーションの習慣が効果があることが分かってきましたが、これらは個人だけでなく企業にとっても従業員の方が習慣化できれば非常に有用な結果だと思います。法人への弊社の習慣化プログラムの導入も進みつつあり、今後は法人を中心にマインドフルネスの習慣をより広げていければと考えております。」
滝沢龍 准教授からのコメント
「Upmind社との共同研究の成果が、将来的にメンタルヘルス不調の予防・回復に活用されていくことを期待しています。まず、第一弾として、アプリでのメディテーションの習慣化の効果の把握と、有意な予防・回復効果のあるデバイスの共同開発、に成功したことを嬉しく思います。今後も、Upmind社と、メンタルヘルス不調の把握の一助となる生体指標の理解、予防のための健康行動の習慣化のアドバイスの精度向上に取り組み、メンタルヘルス不調を検知・予防するデバイスの開発を、さらに進めていければと思います。」
3. 今後の共同研究について
今回の研究にとどまらず、当初より予定していた研究期間(2022年4月1日から2025年3 月31日)に則って、メンタルヘルス不調の予防・回復のさらなる効果向上のための有用性検証を進めてまいります。
2023年9月からは、200名以上の女性労働者を対象に、メディテーションの習慣化による女性労働者の健康の安定・改善効果(Fitbitや脳血流量測定デバイス等も用いて生体への影響まで定量的に把握)を把握するための研究も開始。また、同時に不調を予測するための生体指標の理解にも本研究内で取り組んでいく予定です。
2023年6月13日に内閣府男女共同参画局が「女性版骨太の方針2023:女性活躍・男女共同参画の重点方針2023 」を公表しましたが、女性労働者への健康支援は国にとって重要な施策と位置付けられ、今後、Upmind社でも貢献・寄与できるよう取り組んでまいります。
■Upmind株式会社について
Upmind株式会社は、2021年5月に設立したウェルビーイングテックカンパニー。主に、国内発で最大のマインドフルネスアプリ「Upmind」を開発・運営(東京大学滝沢龍研究室とも共同研究、2023年グッドデザイン賞を受賞)。心に余白をもつことの習慣化を支援するための事業を企画しています。
サービスHP:https://upmind.co.jp/
App Store (iOS):https://apps.apple.com/jp/app/id1565658134
Google Play (Android):https://play.google.com/store/apps/details?id=com.upmind
公式note:https://note.com/upmind
問い合わせ先:contact@upmind.co.jp
代表取締役(箕浦 慶)プロフィール
オーストラリア・パース生まれ。2015年に東京大学工学部を卒業、チームラボに入社。2016年までスマートフォンアプリのエンジニアとして開発業務に従事。2017年に米Bain&Company(戦略コンサルティングファーム、東京支社)に転職し、経営戦略の立案に従事。2021年にUpmind株式会社を設立。瞑想歴はゴア(インド)で体験してから10年以上。国内最大のマインドフルネスアプリの開発者
■共同研究先:滝沢龍研究室について
滝沢龍研究室(東京大学大学院・教育学研究科)は、”こころの健康を科学する”ということを研究室のメインテーマに、特に予防へアプローチする実証的研究を主に行っております。
滝沢龍 准教授プロフィール
主な研究分野は臨床精神医学、臨床心理学、メンタルヘルス。医師(厚生労働省)・医学博士(東京大学)であり、東京大学医学部附属病院・精神神経科・助教、Newton International Fellow(funded by The Royal Society & The British Academy)等を経て現職。
本リリースに関する取材・お問い合わせ先
Upmind株式会社広報チーム
Email:contact@upmind.co.jp
公式サイト:https://upmind.co.jp
Instagram:https://www.instagram.com/upmind_jp