ダイエット商品の「痩せる効果」に関する実態調査

痩せる効果が高いダイエットカテゴリのランキング、ダイエット成功の要因、機能性表示食品のダイエット効果、さらに痩せ率と満足度評価の関係まで詳細に調査。

ダイエットカフェ株式会社のプレスリリース

ダイエットカフェ株式会社(北海道札幌市、代表取締役社長:福田尚広)は2024年8月23日、ダイエット商品の痩せる効果に関する実態調査を実施しました。分析対象となったのは、自社が運営するダイエット商品口コミサイト「ダイエットカフェ」に登録された1141個のダイエット商品と、その商品に投稿された142023件の口コミデータです。

【サマリー】

  • 痩せた商品の割合が最も多いカテゴリは「ダイエットDVD」。次いで、僅差で「ダイエット薬」。

  • 痩せる秘訣は、運動系は「継続」、食品系は「満腹感、味」、薬・サプリは「食欲抑制効果」。

  • 機能性表示食品の痩せた商品の割合は「認証なし商品」よりも低い。

◾️調査背景

夏の到来とともに、多くの人々の関心がダイエットに向けられる季節となりました。しかし、効果的な減量方法については、長年にわたり明確な答えが得られていないのが現状です。

ダイエット業界では「運動」や「食事制限」といった基本的なアプローチから、最近話題の「医療的介入」まで、様々な方法が提唱されてきました。ただし、これらのダイエット効果に関する情報の多くは販売企業からの発信であり、その信頼性には疑問が残ります。また、ダイエット商品カテゴリを横断しての比較調査は行われてきませんでした。

弊社は2008年より、日本最大級のダイエット商品口コミサイト「ダイエットカフェ」を運営し、16年間にわたり日本国内のあらゆるダイエット関連商品を網羅的に取り扱ってきました。現在、「サプリ」「食品」「ドリンク」「器具」「着用品」「医療」「その他」の7大カテゴリを含む、約90の細分化されたカテゴリを管理しています。

今回の調査では、これらの豊富なデータを活用し、ダイエット効果をより客観的に比較・分析しました。この分析により、各種ダイエット方法の実際の効果を明らかにし、消費者がより適切な判断に基づいた選択を行えるよう支援することを目指しています。

◾️調査結果

(1)痩せた商品の割合(ダイエットカテゴリ別)

ダイエット商品の口コミサイト「ダイエットカフェ」において、主要な12のダイエットカテゴリ別(※1.ダイエットカテゴリの詳細)に痩せた商品の割合を集計いたしました(※2.痩せた商品の定義)

その結果、ダイエットDVDにおいて「痩せた商品」「極めて痩せた商品」の割合を合わせると92.3%となっており、主要12カテゴリ中、痩せた商品の割合が最も多いことが明らかになりました。次いで、ダイエット薬が僅差の87.5%となっていました。

全体を見たところ、運動系カテゴリでは「ダイエットDVD」は痩せた商品の割合は高くなっていますが、「ダイエット器具」は11.9%と低くなっていました。次に、食品系カテゴリでは、「酵素ドリンク」「ダイエット食品」「スムージー」は比較的痩せた商品の割合が高くなっていますが、「コーヒー」「青汁」は低くなっていました。最後に、薬・サプリ系カテゴリでは「ダイエット薬」では痩せた商品の割合は高くなっていますが「ダイエット漢方薬」「ダイエットサプリ」は低くなっていました。

このように、近しいと思えるカテゴリでも痩せた商品の割合には大きな差がありました。

(2)ダイエット成功の要因

主要な12のダイエットカテゴリにおける痩せた商品の割合を分析した結果、近しいと思えるカテゴリでも大きな差異があることが判明しました。

そこで、主要な12ダイエットカテゴリを下記のように「運動系」「食品系」「薬・サプリ」「その他」の4つに分類しました。

・運動系  :ダイエットDVD、ダイエット器具

・食品系  :酵素ドリンク、ダイエット食品、スムージー、コーヒー、青汁

・薬、サプリ:ダイエット薬、ダイエット漢方薬、ダイエットサプリ

・その他  :痩身エステ、ダイエット着用品

上記分類において、各カテゴリ毎の成功要因と課題を分析するため、過去1年間に実施した調査データ(※3.ダイエットカテゴリ別の調査レポート一覧)を基に、各カテゴリの「痩せた理由」「痩せなかった理由」を提示します。

○運動系ダイエットの痩せた理由・痩せなかった理由

運動系ダイエットとして「ダイエットDVD」「ダイエット器具」の痩せた理由と痩せなかった理由を調べました。

ダイエットDVDは9割の商品が効果的である一方、ダイエット器具は9割の商品が効果を示さないという対照的な結果となっています。

両カテゴリとも最大の成功要因は「継続的な使用」でした。一方、失敗の主な理由は継続できないこととなっていました。興味深いのは、痩せた(痩せなかった)理由が同じにも関わらず、効果の差が大きい点です。

ダイエットDVDは楽しく継続することに力を入れている印象があります。ダイエット器具は広告では「効果的」「楽な」運動をアピールしていますが、多くの場合、継続困難な結果となっています。

この分析から、運動系商品のダイエット効果は、商品に継続しやすさが組み込まれてるか否かに大きく左右されることが示唆されます。

○食品系ダイエットの痩せた理由・痩せなかった理由

食品系ダイエットとして「酵素ドリンク」「ダイエット食品」「スムージー」「コーヒー」「青汁」の痩せた理由と痩せなかった理由を調べました。

食品系カテゴリの中で最も効果的だったのは「酵素ドリンク」です。酵素ドリンクは主に「ファスティング(断食)」と組み合わせて使用されることが多く、その相乗効果がダイエットの成功につながっていると考えられます。

それ以外のカテゴリでは「食事の置き換え」に成功するか否かがダイエット成功の鍵となっていました。痩せなかった理由を見る限り、「その食品(ドリンク)だけでは満腹感が少ない」「味が合わない」といった理由で置き換えに失敗するケースが多くなっていました。

痩せた商品の割合が「食品>スムージー>>コーヒー>青汁」となっているのは、固形物に近いほど満腹感が得られやすいためと推測されます。一方で、固形物から遠い酵素ドリンクにて、最も痩せた商品の割合が高くなっているのは、使用者の断食への強い意識が影響していると考えられます。

○薬、サプリの痩せた理由・痩せなかった理由

薬、サプリとして「ダイエット薬」「ダイエット漢方薬」「ダイエットサプリ」の痩せた理由と痩せなかった理由を調べました。

薬・漢方薬・サプリに共通する痩せた理由は「食欲抑制効果」でした。食欲抑制効果は商品に含まれる成分の効果だと考えられますが、薬・漢方薬・サプリで痩せた商品の割合に大きく違いがあるのは、「成分」「含有量」の違いが影響してるのでしょう。

また、薬・漢方薬・サプリに共通する痩せなかった理由は「体質との不適合」となっていました。ちなみに漢方薬・サプリで痩せなかった理由には「生活習慣の未改善」「運動不足」「不適切な食生活」が挙げられました。これは、商品だけでは効果が限定的で、通常のダイエットの実践が必要であることを示唆しています。

○その他のダイエットの痩せた理由・痩せなかった理由

その他ダイエットとして「痩身エステ」「ダイエット着用品」の痩せた理由と痩せなかった理由を調べました。

痩身エステでは6割が痩せた商材となっており、その理由は「施術やプログラムの効果」「食事制限と健康管理」等となっていました。一方で、「強引な販売と勧誘のストレス」「追加料金や高額な料金の負担」といったダイエット効果とは別の原因で継続できずに痩せられなかったという声も多くありました。

ダイエット着用品では痩せた商品は17%と低くなっており、痩せなかった理由としては「着用時の不快感や違和感」等が挙げられていました。

(3)機能性表示食品のダイエット効果

今、話題の機能性表示食品のダイエット効果を調べるため、「機能性表示食品の認証がないダイエットサプリ」と「機能性表示食品の認証があるダイエットサプリ」の痩せた商品の割合を比較しました。

比較した結果として、機能性表示食品よりも、その認証のない商品の方が痩せた商品の割合が多いことが判明しました。この理由として、認証のない商品には「日本未承認成分を含む海外個人輸入サプリ(ダイエット効果が高いが副作用も高い)」が幾つか存在するからだと考えられます。ただし、その存在を差し引いても、機能性表示食品の認証が、ダイエット効果の高さを必ずしも保証するものではないことが示唆されています。この分析から、消費者はダイエット商品選択時に、機能性表示食品の認証だけでなく、より幅広い要素を考慮する必要があると言えます。

(4)ダイエット商品における、「痩せ率」と「満足度評価」の関係

ダイエット商品においては、「どれくらい痩せるのか」が満足度評価に直結すると考えられますが、実際のところ、どうなっているのでしょうか?全カテゴリを跨ぎ、痩せ率(※)と満足度評価の関係を調査しました。

※痩せ率=痩せた口コミ数÷(痩せた口コミ数+痩せなかった口コミ数)

調査結果から、全体的に痩せ率が高いほど満足度評価も高くなる傾向が見られました。

ただし、痩せ率と満足度評価の相関係数は0.47(中程度の正の相関)であり、相関はあるものの、弊社の予想よりは弱いものでした。

この理由として、「副作用の強さ」や「トラブルの多さ」などの要因が満足度評価に影響を与えていると考えられます。

この分析から、ダイエット商品の評価は単純な痩せ効果だけでなく、複数の要因によって決定されることが示唆されました。

◾️ダイエットカフェ担当者:福田のコメント

ダイエットカフェ株式会社 代表取締役 福田尚広

X(旧Twitter):https://twitter.com/dietcafejp

世のダイエッターが結局一番気になるのは、「何をすれば痩せるのか」でしょう。世の中には「とにかく運動すれば痩せる」「食事に気を付ければ痩せる」「有効成分が入ったサプリ(薬)を飲めば痩せる」といった単純化された情報で溢れています。しかし、今回の調査結果では、ダイエットがそれほど単純ではないことが明らかになっています。

ダイエットカフェの主要12カテゴリでダイエット効果を調査したところ、下記のようになりました(カッコ内は痩せた商品の割合)。

運動系:ダイエットDVD(92.3%)、ダイエット器具(11.9%)

食品系:酵素ドリンク(57.6%)、ダイエット食品(53.6%)、スムージー(43.2%)、コーヒー(10.0%)、青汁(5.9%)

薬・サプリ系:ダイエット薬(87.5%)、ダイエット漢方薬(28.2%)、ダイエットサプリ(23.3%)

その他:痩身エステ(62.9%)、ダイエット着用品(17.4%)

上記のように、「運動系」「食品系」「薬・サプリ系」「その他」の各分類内でも効果に大きな差があり、特定の分類への偏りは見られませんでした。これは「単に〇〇をすれば良い」という言説の反証であり、運動するにしても、食事管理をするにしても、成功の鍵が別に存在することを示唆しています。

さらに調査を進めると、各カテゴリにおけるダイエット成功の鍵が明らかになりました:

・運動、食品系:「継続」が重要で、運動は「楽しさ」、食品は「満腹感、味」が継続のポイント

・薬、サプリ系:継続は比較的容易だが、効果的な成分が十分含まれているかがカギ

こういったポイントを意識してダイエットすることで、成功率は上がると期待できます。

また、その他の興味深い発見として次の2点が明らかになりました:

・機能性表示食品は、認証のない商品よりもダイエット効果が低い傾向が見られました。機能性表示食品には機能性が表示されており消費者の期待は高いと予想されますが、実際の効果とはギャップがあるようです。

・ダイエット効果と満足度評価の相関(0.47)は私の予想より低く、効果以外の要因(副作用の強さ、消費者トラブルの有無など)も満足度に大きく影響していることが分かりました。

今回の調査結果は、ダイエットが一般に語られるほど単純ではないことを示しています。効果的なダイエットには、個人の特性や生活スタイルに合わせた適切な方法の選択が重要です。

■注釈

1.ダイエットカテゴリの詳細

今回の調査では、「痩せた口コミ+痩せなかった口コミが3つ以上の商品が20個以上ある」ダイエットカテゴリを取り扱いました。ただし、ダイエット薬は重要度が高いと判断し、16商品のみでも調査対象に含めました。

下記が今回調査対象となった12のダイエットカテゴリです。

〇ダイエットサプリ

・ダイエットの補助を目的とする健康食品の一種で「錠剤」「カプセル」といった形状をしています。

https://www.diet-cafe.jp/category/201/index.html

〇ダイエット器具

・主に「トレーニングマシンなどのダイエットのための道具」です。

https://www.diet-cafe.jp/category/173/index.html

〇ダイエット食品

・主に「固形物で口から食べるダイエット商品」です。

https://www.diet-cafe.jp/category/191/index.html

〇ダイエット着用品

・主に「体に着用するダイエット商品」です。

https://www.diet-cafe.jp/category/119/index.html

〇痩身エステ

・主にダイエットを目的としたエステです。

https://www.diet-cafe.jp/category/107/110/index.html

〇ダイエットDVD

・主に「DVDを見ながら運動するダイエット商品」です。

https://www.diet-cafe.jp/category/107/111/index.html

〇ダイエット薬

・幾つかの病院や薬局にてダイエット目的で入手可能な内服薬、GLP-1受容体作動薬です。

https://www.diet-cafe.jp/category/101/102/index.html

https://www.diet-cafe.jp/category/101/103/index.html

〇ダイエット漢方薬

・ダイエットに効果があるとされる漢方薬です。

https://www.diet-cafe.jp/category/101/106/index.html

〇酵素ドリンク

・主にダイエット中に飲むのに適しているとされる酵素ドリンク

https://www.diet-cafe.jp/category/137/139/index.html

〇スムージー

・主にダイエット中に飲むのに適しているとされるスムージー

https://www.diet-cafe.jp/category/137/142/index.html

〇コーヒー

・主にダイエット中に飲むのに適しているとされるコーヒー

https://www.diet-cafe.jp/category/137/141/index.html

〇青汁

・主にダイエット中に飲むのに適しているとされる青汁

https://www.diet-cafe.jp/category/137/143/index.html

2.痩せた商品の定義

ダイエットカフェでは、利用者が口コミ投稿時に「使用期間」「使用前後の体重」を記載することができます。それを利用し、今回の調査では下記のように定義しています。

・痩せた口コミ   :「使用期間が1ヶ月以上」且つ「1kg以上減量」の口コミ

・痩せなかった口コミ:「使用期間が1ヶ月以上」且つ「体重変化無しまたは増量」の口コミ

・痩せた商品    :「痩せた口コミ」が「痩せなかった口コミ」より多い商品(極めて痩せた商品を除く)

・極めて痩せた商品 :「痩せた口コミ」が「痩せなかった口コミ」の4倍以上多い商品

3.ダイエットカテゴリ別の調査レポート一覧

・ダイエットDVD :https://www.diet-cafe.jp/survey/diet-dvd.html

・ダイエット薬  :https://www.diet-cafe.jp/survey/diet-medicine.html

・痩身エステ   :https://www.diet-cafe.jp/survey/esthe.html

・酵素ドリンク  :https://www.diet-cafe.jp/survey/enzyme.html

・ダイエット食品 :https://www.diet-cafe.jp/survey/diet-food.html

・スムージー   :https://www.diet-cafe.jp/survey/diet-smoothie.html

・ダイエット漢方薬:https://www.diet-cafe.jp/survey/kanpouyaku.html

・ダイエットサプリ:https://www.diet-cafe.jp/survey/supplement.html

・ダイエット着用品:https://www.diet-cafe.jp/survey/diet-clothes.html

・ダイエット器具 :https://www.diet-cafe.jp/survey/diet-goods.html

・コーヒー    :https://www.diet-cafe.jp/survey/diet-coffee.html

・青汁      :https://www.diet-cafe.jp/survey/aojiru.html

■調査概要

調査対象:ダイエットカフェにて、「痩せた口コミ+痩せなかった口コミが3つ以上」投稿された1141個のダイエット商品と、その商品に投稿された142023件の口コミデータ

調査期間:2008年8月3日(ダイエットカフェ開設日)~2024年5月13日

調査実施者:ダイエットカフェ株式会社

調査方法:調査対象の口コミデータを集計・分析

■ダイエットカフェ株式会社について

現在、ダイエット業界には「健康被害」「不正な販売方法」といった不健康な文化が蔓延しています。ダイエットカフェ株式会社はこの状況を変えるため、「健康的なダイエット文化の定着」を使命として事業運営を行なっております。

ダイエットカフェ株式会社についての詳細は下記の公式ページをご覧ください。

会社HPトップ:https://www.diet-cafe.jp/company/

ダイエットカフェについて:https://www.diet-cafe.jp/company/about.html

代表メッセージ:https://www.diet-cafe.jp/company/message.html

■ダイエットカフェについて

ダイエットカフェは、2008年8月に設立されたダイエット商品専門の口コミサイトです。現在、10,000以上のダイエット商品と20万件以上の口コミを取り扱っています。

https://www.diet-cafe.jp

当サイトでは、ダイエット商品の真実を伝えることを目的とし、「ダイエット商品の販売なし」および「アフィリエイト広告・純広告の掲載なし」という独自の方針を採用。これにより、メーカーや販売企業に忖度のない本音の口コミを提供しています。

また、2019年から国立情報学研究所と提携し、口コミデータを学術向けに無償提供しています。現在、30を超える大学にデータ提供を行っており、学術研究の観点からもダイエット商品の真実に迫る活動を展開しています。

学術向けデータの無償提供: https://www.diet-cafe.jp/dietcafe_data.html

■本調査結果の引用に関して

・情報の引用元として、ダイエットカフェの名前を明記してください。

・引用元URLとして、下記のリンクを設置してください。

https://www.diet-cafe.jp/survey/diet-effect.html

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