ユキツバキエキスにシミ部位におけるメラノサイトの過剰なメラニン生成を抑える効果を発見

日本メナード化粧品株式会社のプレスリリース

 日本メナード化粧品株式会社(愛知県名古屋市中区丸の内3-18-15、代表取締役社長:野々川 純一)は、これまでに独自開発したユキツバキエキスに表皮と真皮を隔てる基底膜を修復する効果を見出しています。さらに研究を進めた結果、シミ部位の基底膜を修復することでメラノサイトの活性化を抑制し、過剰なメラニン生成を抑える効果があることを発見しました。以上の結果から、ユキツバキエキスはシミ対策に効果的なエキスとして期待されます。

 皮膚のシミは、紫外線の影響によりメラノサイトが活性化され、メラニンが過剰に生成されることで生じます。さらに、これまでの研究から、シミ部位でみられる基底膜の脆弱化もメラノサイトの活性化を引き起こすことが明らかになりました*。活性化したメラノサイトは、メラニンを過剰に生成するとともに、周囲の細胞へのメラニンの受け渡しも活発になっているため、シミ部位にメラニンを蓄積させてしまいます。

 メナードではこれまでに、独自開発したユキツバキエキスに基底膜の修復を促進する効果があることを見出しました**。さらに今回、ユキツバキエキスが基底膜を修復することで、メラノサイトの活性化を抑え、過剰なメラニン生成を抑制できることを確認しました。このことから、ユキツバキエキスは、基底膜の修復を促すとともに、メラノサイトの活性化を抑制することで、シミの予防・改善に効果的であると考えられました。

* 2025年2月20日配信ニュースリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000081.000048666.html

** 2023年9月5日配信ニュースリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000048666.html

<参考資料>

1.シミ部位における基底膜の脆弱化と過剰なメラニン生成

 基底膜は、表皮と真皮の境として重要な役割を果たしています。これまでの研究から、一時的に基底膜が傷ついても、真皮幹細胞がエクソソーム※1を介して表皮細胞に働きかけ、修復を促すことがわかっています。さらに、シミ部位では、基底膜の脆弱化によって真皮にメラニンが移行し、このメラニンを真皮幹細胞が取り込むと、本来持っていた基底膜の修復機能が低下してしまうこともわかっています。つまり、シミ部位では、基底膜の修復が滞ってメラニンが真皮に移行し続けることで、さらに真皮幹細胞がメラニンを取り込み、ますます基底膜が修復できなくなるという負のスパイラルが生じています(図1)。

 また、最近の研究では、基底膜が脆弱な状態だと、メラノサイトが基底膜と接着できないために活性化し、メラニンを過剰に生成することもわかってきました(図2)※2。

※1 エクソソーム:内部にタンパク質などを含む50~150 nmほどの小さなカプセル状の物質。細胞から細胞への情報伝達を担う手段として、近年注目を集めている。

※2 2025年2月20日配信ニュースリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000081.000048666.html

図1 シミ部位の真皮にメラニンが蓄積する負のスパイラル
図2 基底膜脆弱化によるメラノサイトの活性化

2.ユキツバキエキスで基底膜を修復するとメラノサイトの活性化が抑制される

 メナードはこれまでに、独自開発成分である「ユキツバキエキス」に、真皮幹細胞が取り込んだメラニンの分解を促進し、基底膜を修復する機能を正常化する効果を見出しました※3。今回は、ユキツバキエキスによる基底膜の修復がメラニン生成に与える影響を確認しました。

 シミ部位の状態を再現した人工皮膚モデル(シミモデル)を作製し、このシミモデルにユキツバキエキスを添加すると、過剰なメラニン生成が抑制されることがわかりました(図3)。また、内部を観察すると、基底膜が正常化するとともに、メラノサイトの活性化も抑制されていました(図3)。このことからユキツバキエキスには、基底膜を正常化することでメラノサイトの活性化を抑え、過剰なメラニンの生成を抑制する効果があることがわかりました。

※3 2023年9月5日配信ニュースリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000048666.html

図3 ユキツバキエキスによるメラノサイト活性化の抑制効果
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