「花粉症改善」の意外な真実。乳酸菌を摂りすぎると逆効果!? 2万人の腸内細菌分析で判明

「花粉症改善」の意外な真実。乳酸菌を摂りすぎると逆効果!?

SheepMedical株式会社のプレスリリース

SheepMedical株式会社が運営する[菌ドック]は、自宅で手軽に腸内フローラの検査ができる腸内DNA検査キットです。

菌ドックは「次世代シークエンサー」という機械で腸内細菌の種別まで検査・分析できるのですが、約2万人の腸内細菌を検査したデータを解析した結果、意外な調査結果が出ました。

花粉症の症状と乳酸菌に関する驚きの調査結果。

春の訪れとともに花粉症に悩む人が増える中、意外な事実が明らかになりました。

菌ドックで検査を受けられた約2万人の腸内細菌検査データをもとに花粉症との関連を調査。その結果、「花粉症が改善した人」は「改善していない人」と比べ、腸内の乳酸菌が約2,300億個も少ないことが判明しました。

調査は、菌ドックを利用して過去に腸内細菌検査を受けた約2万人の受検者の内、10歳未満および90歳以上を除外し、さらに外国人も除外した17,477名を対象に実施しました。

対象の内訳は「花粉症になったことがない人」が7,908人、「現在も花粉症の人」が8,076人、「以前は花粉症だったが現在は改善した人」が1,493人でした。

「花粉症の有無に関する調査結果」

分析では、「花粉症になったことがない人」と「現在も花粉症の人」とでは差はみられず、「アレルギー体質か否か」は腸内フローラバランスとは直接的な因果関係は認められない可能性を示唆していると考えています。

逆に、「花粉症持ち」という点では同じアレルギー体質である「現在も花粉症の人」と「改善した人」との腸内細菌バランスにおいては、顕著な差が現れました。

乳酸菌の保有割合は改善した人で約1.73%、改善していない人で1.96%と1.13倍の違いが生じ、人が保有する腸内細菌の総数を100兆個と仮定した場合、この差は約2,300億個となる。腸内細菌の総数が40兆個とする説を採用しても、差は約920億個に上ります。

「花粉症の人」と「花粉症が改善した人」との乳酸菌保有割合平均値の差

乳酸菌以外にも顕著な差が!

さらに乳酸菌だけでなく、ほかの菌種でも明確な違いが観察されました。

花粉症が改善した人は「エンテロタイプ2型」に多く見られるプレボテラ菌が約0.9倍に減少していた。一方、腸内環境を整えるとされる酪酸菌(フェカリ菌など)は約1.11倍多く検出されました。

菌ドックではプレボテラ菌を「下痢菌の一種」とみなしており、丼物や麺類を好んで食べる、炭水化物を主とした食生活をされている方に多く検出される菌で、プレボテラが多いと腸内細菌バランスを崩しやすく、総じて多様性指数が低くなる傾向にあります。

このプレボテラ菌が、花粉症が改善した人は改善していない人に比べて約10%減少していたことから、複数の腸内細菌を取り込み多様性指数を上げることは、花粉症対策に有効である可能性が考えられます。

補足ですが、菌ドック受検者2万人のプレボテラ菌平均保有割合は9.42%なので、腸内細菌総数を100兆個とした場合、花粉症が改善した人より改善していない人の方が、9,200億個もプレボテラ菌が多いことになります。

「花粉症の人」と「花粉症が改善した人」とのプレボテラ菌菌保有割合平均値の差

「長寿菌」としても注目される酪酸菌にも明確な差が観察される。

また、長寿菌として注目されている酪酸菌は、腸内を弱酸性にしてくれて免疫力を高める役割を持っていると言われており、「ぬか漬け」から摂取したり、様々な野菜や根菜から食物繊維を積極的に摂ることを腸活では推奨されている細菌です。

実際、花粉症を改善できた人の方が花粉症に今も悩んでいる人より「1.11倍」酪酸菌は多く検出されており、これはなんと1兆3,000億個も「花粉症が改善した人」の方が多くの酪酸菌を保有しているということであり、花粉症に悩んでいる人の方が圧倒的に保有量が少ないことを意味しています。

つまり、酪酸菌の数を増やすことは花粉症の改善に効果的な可能性が高いと言える調査結果でした。

「花粉症の人」と「花粉症が改善した人」との酪酸菌(長寿菌)保有割合平均値の差

まとめ

これらの結果は、これまで広く信じられてきた「乳酸菌は花粉症に良い」という定説を覆す可能性があり、同時に「多様性指数」と「食物繊維」は定説通り花粉症改善に効果的な可能性が高いという結果になりました。

弊社の腸内細菌研究員や専門家は、「ヨーグルトや乳酸菌製品などを過剰に摂取することが逆に腸内フローラの多様性を損ね、花粉症の改善を妨げているかもしれない。乳酸菌の摂取量を適度に抑えつつ、食物繊維を豊富に含む野菜や果物、生魚などを積極的に取り入れ、多種多様な菌を腸内に取り込む食生活に改善することが重要」と指摘しています。

実際に、食物繊維を豊富に摂取し、生野菜や発酵食品など多種多様な菌を取り込む食生活を実践したグループでは、花粉症の症状改善や再発防止につながった事例も複数報告されています。

今後は腸内環境の改善が、花粉症対策の新たなスタンダードになるかもしれません。

調査概要
内容:「花粉症の症状の有無と腸内細菌叢」
調査期間:菌ドックサービス開始~2025年3月
調査方法:菌ドック検査結果を用いた調査
対象者:菌ドックを利用して過去に腸内細菌検査受検者の内、10歳未満および90歳以上を除外し、さらに外国人も除外した17,477名を対象に実施
※本調査の引用・転載時には「SheepMedical株式会社調べ」と明記してください

菌ドックについて

菌ドックは腸内細菌叢から健康を考えるために生まれた、腸内細菌DNA検査サービスです。主に大腸に棲息する腸内細菌のDNAを米粒程度の便から取り出し、次世代シークエンサーを用いて種類と割合、いわゆる腸内細菌叢を検査します。

得られた腸内細菌叢の結果と問診による食生活習慣から、健康増進のための生活環境改善の提案が可能です。

現在までで2万例以上の検査を実施しており、日本でも屈指のデータベースを保有しています。

SheepMedicalについて

「未病領域の課題解決を通して世界中の人々の健康寿命を延ばし、暮らしを豊かにする」ことを目指す企業です。

これまで歯列矯正用のアライナーを主軸とするデンタル事業を展開し、国内シェアトップクラスの実績を誇っています。

今後当社は、「100年楽しく生きる。新しい日常の提案者」として歯科領域だけでなく《未病》という大きなテーマの課題解決に向け、既存事業の拡大と新たな事業の強化を行って参ります。

【会社概要】

会社名:SheepMedical株式会社(英文表記:SheepMedical Co.、Ltd.)

代表者:代表取締役 松本 直純

本社:東京都板橋区西台4-3-28

設立:2017年3月

事業内容:デンタル事業(歯科矯正装置の製造、歯科医院へのコンサルティング、ITプロダクトの提供)/ コンシューマープロダクト事業

コーポレートサイト:https://www.sheep-medical.com/

一般企業様・お客様からのお問い合わせ先

kindock@sheepmedical.com

菌ドック事業部

島田

報道関係者様お問い合わせ先

kindock@sheepmedical.com

SheepMedical PR事務局

種市

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