いよいよ連休!ミドル・シニア世代の“お出かけ”への意欲・意識の実態を調査

サントリーウエルネスのプレスリリース

元気にお出かけを楽しむ”ためにできることを整形外科医が解説
 
サントリーウエルネス(株)は、連休シーズンを前に、お出かけ(※)にあたって気がかりなことやその対策に関して、全国に住む40〜70代男女1,000名を対象に実態調査をしました。
※お出かけ:近所での食事や買い物も含む外出のこと。
 
 

調査概要

 調査主体           :サントリーウエルネス株式会社
調査名              :ミドル・シニア世代の“お出かけ不安”に関する実態調査
対象者              :全国に住む40〜70代の男女 1,000名(性別・年代 均等割付)
調査期間           :2025年4月9日(水)~2025年4月10日(木)
調査方法           :インターネットリサーチ
 

調査結果サマリー

 ・今年の連休にお出かけを予定している人は約3割。お出かけ先の最多は国内旅行。
・お出かけをするにあたり、長時間、長距離を元気に転倒せず歩けるかが気がかりな人が多数。
お出かけ時に心がけることでは「歩きやすい、転びにくい靴を選ぶ」が最多。
・いつまでも元気で外出できるよう、ほぼ半数が軽い運動(ストレッチ、スクワット、ウォーキング)を習慣としている。
・約4割が食生活や栄養も意識している。摂取意欲が高い栄養素はたんぱく質、カルシウム、水分、
ビタミンD、グルコサミンで、抗酸化作用を持つケルセチンやアンセリン摂取への意識は低い。
 
*本調査内容を利用する場合は、出典元として「サントリーウエルネス調べ」と記載ください。
 
 

監修者コメントのポイント

 筋力の低下を防ぐためには、若いうちから適切な栄養と運動の習慣を取り入れることが重要です。タンパク質をはじめとする栄養素が筋線維の修復に使われ、筋繊維が太くなることで筋力が向上します。また、抗酸化作用のあるケルセチン・アンセリンも筋肉を修復し、維持するうえで重要な役割を果たします。
 
 

調査結果の詳細

 

今年の連休にお出かけ予定ありは約3割、人気は国内旅行

 今年の連休にお出かけを予定している人は1000人中約3割の289名、出かける予定のない人は711名と、2025年4月10日時点で、7割強の人が出かける予定がないと回答しています。(図1)
お出かけ先としては、「国内旅行」(218名)で最多、「近所で食事や買い物」(139名)、「海外旅行」(12名)、の順で、その他の回答にはゴルフ、近所の温泉、帰省、キャンプなどがあげられました。(図2)
 
 
画像1
 

長時間・長距離を元気に歩けるかが気がかりトップ2

お出かけをするにあたり気がかりなことについては、「長時間元気に歩けるかどうか心配」(394名)が最多で「長距離を元気に歩けるかどうか心配」(352名)、「ひざが痛まないか心配」(266名)、「転倒しないか心配」(110名)の順でした。その他の回答として、「タコやウオノメが気になる」(70歳・女性)、「人工関節の具合が心配」(60歳)と、具体的な脚の懸念事項の回答もありました。
 

 

ほぼ半数が軽い運動(ストレッチ、スクワット、ウォーキング)を習慣にしている

 「いつまでも元気で外出できるように普段からしていること」をたずねると、ほぼ半数が「軽い運動(ストレッチ、スクワット、ウォーキング習慣)で身体が固まらないようにしておく」(488名)、「転ばないように気を付ける(慎重に歩く/靴や服装に気を付ける)」(446名)といった対策をしていることがわかりました。次いで、「食生活・栄養に気を付ける」(381名)と、食生活や栄養に関しても高い意識を持っている人が多いことがわかります。(図4)
 

 

元気に歩くために意識している栄養素はたんぱく質、カルシウム。ケルセチンなど抗酸化成分への意識は低い

具体的に意識している栄養素(サプリや食事で摂るもの)については、「たんぱく質」(494名)が最多、次いで「カルシウム」(337名)、「水分」(292名)、「ビタミンD」(156名)、「グルコサミン」(148名)、「DHA(ドコサヘキサエン酸)」(116名)、「コンドロイチン」(115名)、「EPA(エイコサペンタエン酸)」(107名)の順でした。対し、高い抗酸化作用を持つ「ケルセチン」(18名)、「アンセリン」(15名)を意識している人はまだまだ少ないようです。(図5)
 

 
 
整形外科医 伊藤 薫子(いとう かおるこ)先生

女性のための整形外科「かおるこHappyクリニック」院長。2002年、東京女子医科大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部整形外科学教室に入局。歩行解析の研究に従事。2021年7月に東京・帝国ホテル内に「女性のための整形外科 かおるこHappyクリニック」開院。「いくつになっても背筋を伸ばしてハイヒール」がモットー。
 
 

監修者コメント全体

 

加齢とともに衰える脚力…男女ともに“筋肉維持”を!

年齢とともに多くの人が「以前より歩くのが遅くなった」「階段の昇り降りがつらくなった」と感じるようになることが多いようです。これは、加齢に伴い筋肉量や筋力が低下することに加え、神経系の衰え、ホルモンの変化、骨密度の低下といった複数の要因が関係しているためです。特に脚の筋肉は身体の中でも大きく、その衰えは実感しやすいものです。
 
まず、意識しておきたいのは筋肉の維持です。加齢とともに、とりわけ脚の大きな筋肉である大腿四頭筋やハムストリング、ふくらはぎの筋肉が萎縮しやすくなります。これにより歩く速度が落ちたり、立ち上がる動作がスムーズにできなくなります。また、筋肉を動かす神経細胞も加齢とともに減少し、脳から筋肉への指令が伝わりにくくなることで、俊敏に動けなくなったり、バランスを崩しやすくなったりします。加えて、骨密度も年齢とともに低下し、骨がもろくなることで転倒や骨折のリスクが高まります。骨折を恐れて運動を控えるようになると、さらに筋力が低下するという悪循環に陥ることも。
男性の場合は筋肉の合成を促す働きを持つテストステロン(男性ホルモン)が40代以降から徐々に減少し、筋肉量の低下が始まります。特に瞬発力を生み出す速筋が衰えやすくなるため、早歩きや階段を駆け上がる動作が難しくなります。
筋肉量が減る一方で内臓脂肪は増えやすくなるため、体の重さを支える脚の負担が大きくなり、運動不足にもつながります。若い頃に運動習慣があったとしても運動を継続しなければ60代以降に急激な筋力低下を経験することが少なくありません。
女性の場合、50歳前後の閉経の時期を境にエストロゲン(女性ホルモン)が急激に減少します。エストロゲンには筋肉や骨の健康を維持する働きがあり、その分泌が減ることで骨密度が急低下し、骨折のリスクが高まります。
エストロゲンの減少は筋肉の持久力を支える遅筋(長時間、少しずつ力を使って動かす筋肉)の低下にも影響を及ぼし、疲れやすさや運動の継続がしづらくなるという変化も起こります。加齢とともに体脂肪が増えると相対的な筋肉量が減り、歩行速度の低下やつまずきやすさにつながります。
 
筋力の低下を防ぐためには、適切な栄養と運動の習慣を取り入れることが重要です。加齢により脚力の衰えは加速しますが、50歳を待たず、より若いうちから対策することで、その進行を遅らせることもでき、高齢になってからの脚力維持に繋がります。
 
 

歩ける脚を維持するために・・・“からだを作り、酸化させない”という意識で栄養を

強くしなやかな筋肉を作ることも、保つことも重要
タンパク質をはじめとする栄養素が筋線維の修復に使われ、筋繊維が太くなることで筋力が向上します。さらに、筋肉は常に合成と分解を繰り返し、適切な運動と栄養摂取を続けることで、数か月ごとに新しい筋肉へと生まれ変わります。また、抗酸化作用のあるケルセチン・アンセリンも筋肉を修復し、維持するうえで重要な役割を果たします。
 
ケルセチン
調査ではまだ意識している人はほとんどいないことがわかりましたが、実はケルセチンというのは脚に重要な成分です。抗酸化作用と抗炎症作用が高いフラボノイドで、筋肉細胞の酸化ダメージを抑え、筋肉細胞のミトコンドリア機能を向上させます。玉ねぎ、りんご、ブロッコリー、緑茶などに含まれており、筋肉の分解を抑えることで、加齢による筋力低下を防ぐことに役立つ可能性があることがわかってきました。運動によって発生する活性酸素は過剰になると筋肉の疲労や損傷を引き起こすことがありますが、ケルセチンに代表される抗酸化物質を摂取することで、酸化ストレスを抑え、筋肉の修復をスムーズにできるようになるといわれます。野菜や果物などが筋力維持にプラスなのは意外なのではないでしょうか?
 
アンセリン
魚の筋肉に多く含まれるペプチドで、抗酸化作用により運動後の疲労を軽減し、ダメージを受けた筋肉の回復を促進することが知られ、カツオ、マグロ、サケなどの魚から摂取することができます。加齢とともに弱った筋肉の運動後の回復力向上におすすめです。
 
 

簡単にできる効果的な運動

ウォーキング
心肺機能の向上と脚全体の筋肉刺激に最適なのは、有酸素運動であるウォーキング。ペースや歩幅を調整することで、速筋と遅筋の両方がバランスよく使われ、長時間続けられます。早歩きをすると、踵に適度な刺激が与えられ、骨のなかの骨芽細胞に信号が送られ、骨の強化に効果的です。
日光浴も兼ねられると、骨にカルシウムを定着させてくれるビタミンDが体内で合成されて一挙両得。1日15分日光を浴びると、1日に必要なビタミンDの8割を生成できると言われます。日焼け対策の日焼け止めも、ビタミンDの生成を妨げないようなものを使用するのもおすすめ。
 
階段昇降運動
日常生活で自然に取り入れやすい運動で、特にふくらはぎや大腿筋を重点的に鍛えることができます。階段を利用した昇降は、筋力強化だけでなくバランス感覚の向上にもつながり、躓きづらい脚づくりにも役立ちます。
 
ストレッチ要素のある、筋肉をほぐす運動
筋肉や関節を伸ばす動きのある運動は、血行が促進されて筋肉の緊張を和らげ、筋肉や関節の柔軟性を向上させ、可動域がひろがるので怪我の予防、疲労回復にも大きな効果を発揮します。
水泳やヨガなども、心肺機能や筋力を高めてくれ、筋肉のしなやかさを取り戻すことにつながります。
これらの栄養素と運動を、日々の生活に取り入れることで、筋肉、関節、骨をしっかりとサポートし、いつまでも自分の脚で元気に歩き続ける体づくりを目指しましょう。

Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。