BE Health、日本橋に東京拠点を10月開設

アジアの医療イノベーションハブを形成

比翼加速器股份有限公司のプレスリリース

米中間のテクノロジー貿易摩擦を背景に世界的な資金再配置が進む中、アジアのイノベーション産業は新たな局面を迎えています。

ハイテク製品への関税引き上げや輸出規制強化を背景に、多くの資金やスタートアップがアジア太平洋市場へ注目しており、なかでも制度の安定性、充実した医療保険制度、整備された規制環境を備える日本が注目を集めています。

一方、日本政府も創業ビザ、海外VC誘致、グローバルアクセラレーターとの提携、地域医療振興策など、多様な施策で新産業の育成を後押ししており、日本はアジアのスタートアップにとって「最初の海外進出先」として存在感を高めています。

台湾医療スタートアップの「新しい国際化の流れ」が形成、日本は転換点に立つ

世界の医療バリューチェーンにおいて重要な役割を担う台湾も、戦略的思考の大きな転換期を迎えています。従来は米国FDAを中心とした単一路線が主流でしたが、現在は「多国での並行検証、複数市場での展開」という新しい戦略へと移行しつつあります。

医療系スタートアップを例にとると、臨床実証、資金調達、産業連携のいずれにおいても高いハードルが存在するなかで、高齢社会であり、成熟した国民皆保険制度を持ち、国民の健康意識も高い日本市場は、最初の海外進出先として注目されています。

一方、この国際的な潮流は、日本にとって挑戦であると同時に重要な機会でもあります。
アジアのスタートアップとの協業を通じて、臨床現場のニーズに対応したイノベーションを導入できるのか。資金・制度・人材の不足が指摘されるなか、柔軟な国際協力の仕組みを構築できるのか。これらは今後数年間の日本の医療の発展を左右する重要な課題です。

BE Health:東京拠点を開設し、日台共同イノベーションを推進

こうした潮流を受け、台湾発の病院系ベンチャーキャピタル兼メドテックアクセラレーターであるBE Healthは、2025年10月2日に東京拠点を正式に開設します。併せて、日台共同による臨床実証とアーリーステージ投資を本格的に開始します。

BE Healthは、台湾唯一の「病院 × VC × アクセラレーター」統合モデルを採用しており、臨床資源の提供、投資資金と専門支援、事業開発・国際ネットワークを一体化することで、実証・規制対応・事業化までを包括的に支援する体制を構築しています。特に、臨床現場の視点と投資判断を同時に反映できる点が強みであり、開発初期から現場ニーズに沿った技術進化を可能にしています。

2018年の設立以来、BE Healthは米国・日本・欧州・シンガポールにわたる国際病院ネットワークを活用し、170社以上のスタートアップを支援してきました。これらのスタートアップは、米国・シンガポール・ドイツを含む、アメリカ・ヨーロッパ・アジアの19か国から参画しており、テーマはAI診断支援、デジタル治療(DTx)、遠隔医療、低侵襲手術機器、精密画像診断、生体センサーなど多岐にわたります。

そのうち過半数のスタートアップは、BE Healthのネットワークを通じて病院の特定診療科との連携を実現し、臨床相談を経てIRB申請に至っています。

日本の医療現場とイノベーションをつなぐ架け橋

BE Healthは、台湾スタートアップの日本進出支援に加え、日本国内の有望なスタートアップへの投資にも注力しており、共同開発・共同実証・リソース共有を通じて「日本 × アジア」の医療共創を推進します。

運営は、日本の医療業界およびビジネス文化に精通した現地メンバーが担い、「日本の言葉とリズムで対話する」ことを重視しています。医師・研究者・事業開発パートナーを積極的に参画させ、産学官連携をさらに深化させていきます。

さらに、BE Healthは日本発スタートアップの海外展開も支援します。米国・欧州・シンガポール・東南アジアとのネットワークを活かし、国際展開、事業提携、規制対応を支援し、「日本から世界へ」の展開を後押しするプラットフォームを目指します。

日本の臨床現場と医師への呼びかけ:未来の医療共創に向けて

急速な高齢化に伴い、地域医療資源の不足や医療人材の逼迫は一層深刻化しています。BE Healthは「国際連携・現場実証・新技術導入」を推進するため、日本の医師および医療機関に対し、共同PoCプログラムへの参加を呼びかけています。

「私たちは臨床ニーズを出発点に、アジアや北米のスタートアップのソリューションを結びつけ、医師の業務を支援する技術を共に設計していきます」と、BE Health マネージングパートナーの陳彥諭氏は述べます。


開設記念イベントのご案内

BE Health東京拠点は、2025年10月2日に正式開設されます。
当日は、日本および台湾から医師、医療機関、ベンチャーキャピタルパートナー、法人機関、そして両国のスタートアップが参加し、第一弾となる共同実証プロジェクトおよび投資方針を発表する予定です。

本イベントは、今後展開される日本に関する一連のレポートやスタートアップ特集の幕開けともなります。ぜひご期待ください。

イベント名
Beyond Borders: Taiwan–Japan Medtech Innovation Night
Celebrating the Launch of BE Health Japan

日時
2025年10月2日(木)18:30–21:00

会場
GLOBAL LIFESCIENCE HUB
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町三丁目2番1号
日本橋室町三井タワー7階

参加登録リンク

https://behealthjp.peatix.com/

◼︎BE Healthについて

BE Healthは、メドテック分野におけるイノベーションの推進に注力しています。

当社には、「BE Accelerator」と「BE Health Ventures」という2つのビジネスモデルがあり、メドテック領域のスタートアップの開発から市場開拓まで包括的に支援しています。

「BE Accelerator」は台湾最大のメドテックスタートアップアクセラレーターであり、2018年の設立以来、台湾の3つの大手医療機関と連携し、約100名のメンターと共に150社以上のスタートアップへを指導してきました。また、総額200億ドルを超える資金調達を実現しました。

「BE Health Ventures」は、スタートアップへの投資を行い、持続可能な成長を支援しています。

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