30代は目元の副作用ケアに関心/世代で異なる情報源
株式会社アデランスのプレスリリース
毛髪・美容・健康・医療のウェルネス事業をグローバル展開する株式会社アデランス(本社:東京都品川区、代表取締役社長 鈴木 洋昌)では、全国の30歳~69歳の女性412名を対象に、「女性のがん治療におけるウィッグ使用に関する意識調査」をインターネット調査で実施しました。
当社では創業以来、外見に関するさまざまなお悩みに寄り添い、ウィッグやケアアイテムを通じたサポートを行ってまいりました。病院内ヘアサロン「こもれび®」では、がん患者さまの外見ケアもサポートしています。そこで10月の乳がん月間に合わせて外見ケアに関する実態を把握するため、がん経験者の方々を対象に、ウィッグを使用した理由、購入前後の重視点の変化、世代による情報収集方法などについて調査しました。調査結果は下記の通りです。
主な調査結果トピックス
◆治療中に取り入れた外見ケアアイテム「帽子」「ウィッグ」が中心
30代は副作用で変化する目元のケアにも関心が高い結果に
◆使用シーンで使い分け
ウィッグは「身だしなみ」、帽子は「プライベート」
◆ウィッグ使用理由「周囲の視線」が最多
30代「仕事を継続」60代「気分が前向き」世代差も明らかに
◆情報収集はオンライン・アナログ・院内と多様、世代で異なる情報源
◆ウィッグ購入前後の意識に変化
「価格」から「手入れのしやすさ」「肌ざわり」が重要に
<調査概要>
○調 査 名:女性のがん治療におけるウィッグ使用に関する意識調査
○調 査 対 象:がんの罹患経験があり、がんの治療による脱毛の経験およびウィッグ使用経験のある30 歳~69歳の女性412名(有効回答数)
○調 査 期 間:2025年8月25日(月)~27日(水) 3日間
○調 査 方 法:インターネットアンケート
○調査委託先:株式会社マクロミル
※本調査結果では、小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります
◆治療中に取り入れた外見ケアアイテム「帽子」「ウィッグ」が中心
30代は副作用で変化する目元のケアにも関心が高い結果に
治療期間中に取り入れた外見ケアアイテムを尋ねたところ、多くの年代で「帽子」「おしゃれ用ウィッグ」「医療用ウィッグ」が高い使用率を示し、これらが外見をケアするための主な選択肢となっていることが分かりました。
年代別の特徴として、30代は「眉毛・まつ毛ケアアイテム」(31.1%)や「ネイルケアアイテム」(19.4%)を取り入れた割合が他の世代より高く、治療の副作用で現れる、髪以外の部位にもアイテムを積極的に取り入れている様子がうかがえます。
Q.治療期間中に取り入れた外見ケアアイテムを教えてください。(複数回答/n=412)

◆使用シーンで使い分け ウィッグは「身だしなみ」、帽子は「プライベート」
各アイテムの使用シーンを尋ねたところ、ウィッグ(医療用・おしゃれ用)、帽子ともに「人と会うとき」と「買い物や近所への外出時」が上位2位を占めており、他者の目に触れる場面にこれらのアイテムが広く用いられていることが分かりました。およそ10人に1人は、ウィッグを「自宅でも基本的に常時」使用しており、家庭内でも髪の変化をカバーしていることがうかがえます。
Q.外見ケアアイテムをどのようなシーンで使用したか教えてください。(複数回答)

※医療用ウィッグ(n=241)、おしゃれ用ウィッグ(n=252)、帽子(n=280)
一方で、ウィッグと帽子のどちらをより使用するかは、シーンによって明確な使い分けが見られます。特にウィッグの使用率が帽子を大きく上回るのは、「人と会うとき」(最大28.0ポイント差)、「職場復帰するとき」(最大26.5ポイント差)といった、他者との交流があり、身だしなみを特に整えたい場面でした。
反対に、帽子の使用率がウィッグを大きく上回るのは、「入院中は基本的にずっと」(最大31.1ポイント差)、「家族と過ごすとき」(最大17.7ポイント差)、「自宅でも基本的に常時」(最大17.6ポイント差)となり、手軽さや快適さが重視されるプライベートな空間での使用が中心であるようです。


◆ウィッグ使用理由「周囲の視線」が最多
30代「仕事を継続」60代「気分が前向き」世代差も明らかに
ウィッグを使用した理由を尋ねたところ、「周囲の視線が気になったから」(66.7%)、「罹患・脱毛したことを隠したかったから」(45.1%)が上位を占めました。3人に2人が他者の視線を意識し、半数近くが脱毛の事実を隠したいと考えていることから、ウィッグが闘病や脱毛を隠すための役割を担っていることがうかがえます。
Q.ウィッグを使用した理由を教えてください。(複数回答/n=412)

年代別に見ると、30代では「仕事を継続したから」(39.8%)「家族や周囲の人に心配をかけたくなかったから」(27.2%)が全世代で最も高く、仕事を続けるうえで、周囲に心配をかけないよう、配慮している方が多いことがうかがえます。一方、60代では「気分が前向きになるから」(44.7%)が他の世代より高く、ウィッグが心理的にも役立っていることが考えられます。

◆情報収集はオンライン・アナログ・院内と多様、世代で異なる情報源
ウィッグに関する情報収集の方法を尋ねたところ、1位「ネット検索」(55.6%)、2位「パンフレット」(41.0%)、3位「医師・看護師」(30.8%)となり、オンライン、アナログ、院内と、多様な情報源が活用されていることが分かりました。年代別に見ると、その傾向には大きな違いが見られました。
オンライン情報源では、30代が「SNS」(31.1%)や「ブログ」(18.4%)を他の世代よりもはるかに多く利用しており、個人の体験談や口コミを重視しているようです。
院内・医療者からの情報源では、30代が「医師・看護師」(41.7%)や「病院のがん相談・支援センター」(35.9%)など、すべての項目で最も高く、医療機関を積極的に頼る姿勢が見られます。
アナログ・対面での情報源では、「店舗」や「パンフレット」の活用が年齢と共に増加する傾向が見られました。また、30代は「家族・友人」(32.0%)に相談する割合が他の世代に比べて高く、オンラインだけでなく、身近な人からも積極的に情報収集をすることがうかがえます。
Q.ウィッグに関して、情報を得た場所や方法を教えてください。(複数回答/n=412)




◆ウィッグ購入前後の意識に変化
「価格」から「手入れのしやすさ」「肌ざわり」が重要に
ウィッグの購入前に重視したことを尋ねたところ、「見た目の自然さ」(80.6%)と「価格」(76.7%)が突出して高い結果となりました。一方、実際にウィッグを使用した後に重要だと感じたことでは、「見た目の自然さ」(65.5%)が引き続きトップであるものの、「手入れのしやすさ」(53.2%)が2位に浮上しました。さらに「サイズ感」(36.9%)や「肌ざわり(低刺激)」(33.5%)も上位に入り、日常的に使う上での実用性や快適性が重視されるようになることが分かります。
この購入前後の意識の変化を比較すると、「価格」は購入前の76.7%から使用後には29.9%へと46.8ポイントも減少し、最も優先度が下がりました。反対に、「手入れのしやすさ」は10.0ポイント、「肌ざわり」は7.5ポイント上昇しており、購入前には想定しきれなかった日々のメンテナンスの必要性や、治療で敏感になった頭皮の快適性を実感されるようです。「クチコミ・評判」も、購入後には18.2ポイント下がることから、商品を実際に見て体感することが、よいウィッグ選びにつながるようです。
Q.ウィッグ購入前に重視したことと、使用後に重要だと感じたことを教えてください。(複数回答/n=412)


<アデランスの外見ケアに関する取り組み>
■病院内ヘアサロンの展開
当社は2002年に病院内ヘアサロン「こもれび®」の一号店を開設し、国内に34店舗(2025年9月末時点)を展開しています。医療従事者さまや患者さまのお声を生かし、店舗を共に創り上げていく“協創”をコンセプトに、患者さまなどが必要とされる理美容サービス・外見ケア商品を多数取り扱っています。抗がん剤の影響などによる脱毛に悩む方々のご相談対応をはじめ、ウィッグの提供からネイル・眉毛のお悩み相談など、患者さまの生活を支援する外見ケアをワンストップでサポートしています。

■患者さまに安心してご使用いただくための医療用ウィッグの開発
アデランスの医療用ウィッグや外見ケア商品は、日々患者さまと接する店舗スタッフだけでなく、患者さまや医療従事者さまなどのご意見やご要望を取り入れながら、開発しています。当社が現在販売している医療用ウィッグは、すべての商品がJIS規格(規格番号:JIS S 9623)の性能基準に適合しています。
※医療用ウィッグには、病気の治療や予防の効果はありません
▶ 医療用ウィッグ「ラフラ®」HP https://www.aderans.co.jp/medicare/

株式会社アデランスは、「Everything for a smile(すべては笑顔のために)」をコーポレートスローガンに制定しています。海外を含むグループ会社共通の理念とし、グローバルウェルネスカンパニーとして、これからも社会に笑顔の輪を広げ、夢と感動を提供し続けていきます。