~ 「吸収設計技術」と「ダイエット中の筋量維持」の可能性、2つの新知見を提示 ~
三生医薬株式会社のプレスリリース
● 三生医薬株式会社(本社:静岡県富士市、代表取締役社長 今村 朗)は、2025年9月に東京で開催された「日本脂質栄養学会 第34回大会」において、クリルオイル研究会を代表して発表を行い、クリルオイルの新たな機能性と応用可能性に関する最新の研究成果を報告しました。
● 今回の発表では、
(1)三生医薬が独自に研究を進めてきた「クリルオイル×MCTによる持続的な吸収設計」と、
(2)英国・グラスゴー大学による「減量時の筋肉量維持効果」を示す最新のヒト臨床試験結果
という、2つの注目トピックを中心に紹介しました。
● いずれの成果も、クリルオイルの“機能をどう引き出すか”という視点から、製剤設計や商品開発に新たな方向性を提示するものです。学会関係者や健康食品業界関係者からも高い関心が寄せられ、研究と市場をつなぐ実践的なテーマとして注目を集めました。
● 特に、「持続的に機能させる吸収設計」や「筋量を維持するダイエット設計」といった最新知見は、サプリメントの高付加価値化・差別化をめざす企画・販売企業にとって、新たな製品企画やテーマ開発のヒントとなることが期待されます。

■発表のポイント①:持続吸収を可能にする「クリルオイル×MCTマトリックス」
三生医薬は2025年6月、クリルオイルとMCT(中鎖脂肪酸油)の混合系に関する独自研究成果を公表しました。
本研究では、両者を組み合わせることで水中にマトリックス様の高次構造が形成されること、さらにこの構造が脂溶性成分を包み込み、ゆるやかに放出・拡散させることで吸収を持続させる可能性を明らかにしました。動物試験では、モデル成分(例:セサミン)をこの混合物に溶解して投与した結果、従来の単独素材と比較して吸収の立ち上がりが穏やかで、血中濃度が長時間にわたり維持されるプロファイルを確認しました。これにより、「吸収されにくい素材を、持続的に“効かせる”」という新たな処方設計の方向性を示しました。
この“効かせ方を設計する”という発想は、これまでの「成分量を増やす」アプローチとは一線を画します。とくに、「機能性表示食品や高付加価値サプリメントを企画・開発する企業」や「即効性よりも持続的な体感や吸収の安定性を重視するブランド」にとって、製品設計の差別化を実現する有力な技術的アプローチとなり得ます。
さらにこのマトリックス構造技術は、難吸収性成分の吸収を持続的にサポートする新しい機能付与の仕組みとしても注目されており、三生医薬ならではの製剤技術と開発支援力を生かした従来にない製品設計への応用が期待されています。

■発表のポイント②:減量時に筋肉量を維持する可能性(英国グラスゴー大学報告)
英国・グラスゴー大学の研究チームが実施したランダム化プラセボ対照試験(RCT)では、断続的断食(Alternate-Day Fasting, ADF)を用いた減量プログラムにおいて、1日4gのクリルオイルを摂取した群が、体重を減少させながらも除脂肪量(筋肉量)および握力の低下を有意に抑制できたことが報告されています。
一般的に、減量時には筋肉量の減少が避けにくく、それが基礎代謝の低下やリバウンドの要因となることが課題とされています。本研究結果は、クリルオイルが脂質代謝の改善と筋機能維持を両立させる可能性を持つことを示唆しており、いわば「健康的に痩せる」という商品コンセプトを支える素材として新たな注目を集めつつあります。
さらに、別のヒト試験では、6か月間のクリルオイル摂取により膝伸展筋力や筋厚の改善が報告されており、筋機能の維持・向上を目的とする機能性サプリメントへの応用可能性も示されています。
ダイエットやボディメイク市場では、「筋肉を維持しながら脂肪を減らしたい」「代謝を落とさずに健康的に痩せたい」というニーズが依然として高い水準にあります。今回の知見は、筋量維持型ダイエット設計やスポーツニュートリション領域などおいて、製品の差別化を実現するための新たな訴求軸となり得るものです。クリルオイルは、“体重を落とすだけではない”、ウェルネス価値を高める次世代型の原料として、その可能性をさらに広げています。

■ 関係者コメント
クリルオイル研究会 会長 矢澤 一良(早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所 ヘルスフード科学部門 部門長 / 農学博士)
「クリルオイルは、リン脂質型オメガ3を主成分とするユニークな海洋資源であり、その生理機能は学術的にも年々明らかになりつつあります。
クリルオイル研究会は、こうした基礎的知見を社会的価値につなげることを目的に、産学が一体となって科学的エビデンスの創出と普及を進めてまいりました。
今回の発表で示された“持続吸収設計”や“筋量維持効果”は、まさにクリルオイルの可能性を次のステージへ引き上げる重要な成果です。
特に、素材そのものの機能だけでなく、“どう機能させるか”という製剤設計の視点を取り入れた三生医薬の研究は、健康食品業界における価値創出の新しい方向性を示すものといえます。
今後も、こうした産学連携の成果を通じて、科学的根拠に基づいた健康価値の社会実装を加速していきたいと考えています。」

クリルオイル研究会 理事 又平 芳春 (三生医薬株式会社 常務取締役 研究開発本部長)
「クリルオイルは、三生医薬が最も注力している原料の一つです。
当社は、クリルオイルの基礎研究と応用研究を産学共同で推進する『クリルオイル研究会』に法人会員として参画し、科学的知見を深めるとともに、そこから得られた成果を製剤設計や商品開発へと橋渡しする研究開発体制を築いています。
今回の発表で示した“持続吸収設計”や“筋量維持効果”は、いずれも市場での差別化と顧客への付加価値創出につながる重要な知見です。
三生医薬は今後も、原料開発から実用化までを一気通貫でつなぎ合わせる“開発型OEM”として、お客様との共創により新たな価値を絶え間なく生み出してまいります。
“クリルオイルといえば三生医薬”、そして“三生医薬といえばクリルオイル”。
そう言っていただけるよう、研究と技術を融合させた確かなブランド価値を磨き続けてまいります。」

■ お問い合わせ先
三生医薬株式会社
広報・アウトリーチ担当 藤作(ふじさく)
Email: kenichi.fujisaku@sunsho.co.jp
クリルオイルについて
クリルオイル(オキアミ油)は、南極海に生息するナンキョクオキアミ由来の海洋性油脂であり、その健康機能が注目を集めています。
オメガ3系脂肪酸(EPA・DHA)をリン脂質型で豊富に含み、さらに天然の抗酸化成分アスタキサンチンを有することが特長です。
現在はサプリメント原料として世界的に普及しており、心血管・代謝・脳機能・筋肉・女性の健康など、多様な領域での有用性が研究されています。これまでの研究では、生体に対するさまざまな機能性が報告されている一方で、基礎・臨床・応用の各研究はまだ十分とはいえず、今後さらなる科学的検証と応用展開が期待されています。

クリルオイル研究会について
クリルオイル研究会は、クリルオイルの科学的エビデンスを整理し、健康と予防医学の発展に寄与することを目的に、2013年に設立された産学連携組織です。
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構をはじめ、国内外の大学・企業が参画し、基礎から臨床まで多角的な研究を推進。共同研究を通じて、国際的に評価される成果の創出と社会実装を目指しています。

クリルオイルの正しい理解と応用拡大を進めるため、研究者・企業からの入会や共同研究の相談も受け付けています。
【名 称】クリルオイル研究会(Krill Association)
【所在地】東京都品川区大井1-47-1 NTビル7階
【設 立】2013年12月
【公式HP】https://www.krill-oil.jp/
三生医薬株式会社について
【所在地】静岡県富士市厚原1468(本社)
【代表者】代表取締役社長 今村 朗
【設 立】1993年11月
【資本金】1億2,338万9千円
【売上金】286億円(2025年3月期)
【従業員】830名(2025年4月現在)
【事業内容】健康食品、医薬品、一般食品、雑貨等の企画・開発・受託製造
【会社HP】https://www.sunsho.co.jp

