[婦人科医師が回答]意外と知らない“子宮頸がん”に関するQ&A公開
一般社団法人クレアージュのプレスリリース

この度、女性のための人間ドック「クレアージュ東京レディースドッククリニック」(場所:東京都 千代田区有楽町)は、11月の子宮頸がん検診啓発月間に合わせて全国20~50代の女性400名にアンケート調査を実施いたしました。
※調査概要:2025年11月にインターネット調査を実施
<11月は子宮頸がん検診啓発月間>20~50代女性400名に関連調査を実施
11月は「子宮頸がん検診啓発月間」です。毎年、子宮頸がん予防に関するさまざまな情報が発信されています。
子宮頸がんは、子宮の入り口にできる女性特有の疾患で、主にHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスに感染することでがん化します。性交渉経験のある女性の誰もが発症のリスクを抱えており、発症年齢のピークは20~30代で女性の妊娠・出産年齢と重なります。国内の子宮頸がん予防においては、日本の検診受診率が先進国と比較して未だに水準が低いことが課題となっています。
今回、最新の女性の子宮頸がん検診受診に関するアンケート調査結果とともに、クレアージュ婦人科顧問の大島乃里子医師が回答する「子宮頸がん検診に関するQ&A」を公開いたします。
子宮頸がん検診の定期受診率は約3人に1人。HPV検査の受診率は2割を下回る
クレアージュが実施した調査では、20~50代の女性400名のうち子宮頸がん検診を受診したことがあるという女性は全体の47%でした。年齢別では40代の受診経験率が最多で、次いで50代が多い結果に。受診経験率が最も低い年代は20代で37%となっています。また、子宮頸がん検診は原則2年に1度の定期健診が大切ですが、2年に1度以上の頻度で定期的に受診できている女性は全体の35%で、約3人に1人の定期受診率であることが分かりました。


また、子宮頸がん検診の検査の一種であるHPV検査についても受診率を調査しました。子宮頸がんには、子宮の入り口の細胞を摂取してがん細胞を確認する子宮頸部細胞診と、子宮頸がんの主な原因であるヒトパピローマウイルスの感染を診断するHPV検査の2種類があります。HPV検査は一般的に30歳以上の女性に推奨されており、昨年から体制が整った自治体が公的検診として導入できるようになりました。調査において30代以上の女性がHPV検査を受診したことがある割合は17%で、検査の認知率においても、子宮頸部細胞診よりも低いことが分かっています。

検診のきっかけは“婦人科の受診”が一位。妊娠して初めて受診するケースも
続いて、子宮頸がん検診の受診経験がある女性に対して、初めて受診したきっかけについて質問したところ、かかりつけの婦人科と回答した人が最も多く40%という結果となりました。また、妊婦健診がきっかけで初めて受診したという人が23%おり、一定数が妊娠のタイミングで初めて検査を受診しているというケースも明らかになりました。

実は知らないことも多い?子宮頸がんにまつわる疑問に婦人科医が回答
今回の調査で子宮頸がん検診への意識や受診率が明らかとなりましたが、初めて受診を検討している女性や、子宮頸がんに関する知識として疑問を抱えている女性も少なくありません。
本リリースでは、調査のなかで子宮頸がんや検診に関する質問をフリー回答で募集した内容を、クレアージュ東京 レディースドッククリニックの婦人科顧問・大島乃里子医師に回答いただきました。

クレアージュ東京 レディースドッククリニック婦人科顧問
大島 乃里子医師
Q:子宮頸部細胞診とHPV検査はどちらも受診するべき?
A:子宮頸がん検診には子宮頸部細胞診とHPV検査の2種類が存在しますが、どちらの検査も併用することで精度が上がることが分かっています。ですが、 20代のうちは一過性のウイルス感染の場合も多いため、子宮頸部細胞診は20代以上の性交渉経験があるすべての女性対象となりますが、HPV検査は30代以降の受診を推奨しています。
Q:HPVワクチンを打ったら検査を受けなくてもいい?
A:HPVワクチンは子宮頸がんを100%を予防できるわけではありません。また、ワクチン未対応の型による感染や、接種前の感染を拾えない可能性があります。そのため、ワクチン接種者でも定期的な子宮頸がん検診(細胞診やHPV検査)は必須です。ワクチン+検診の組み合わせが、最も効果的ながん予防につながります。
Q:子宮頸がんに家族歴は影響する?
A:子宮頸がんは遺伝性の病気ではないため、家族歴は関係ありません。ただし、1度でも性交渉の経験があるすべての女性に発症する可能性のある身近な病気といえます。また、子宮頸がんはHPVに感染してからがん化するまでに数年~数十年かかる場合が多く、一度の検査結果ではがん化のリスクを判断することが難しいので、定期的な検診受診を推奨しています。
Q:子宮頸がんを発症したら妊娠できなくなる?
A:子宮頸がんを発症しても、病気の進行の程度によっては妊娠できる機能を温存ことができます。一方で、がんになる前の段階(異形成)の時点でも治療や手術が必要になることがあり、治療内容によって将来の妊娠への影響が変わることがあります。今後のご自身の将来の選択肢を残すためにも、早期発見・早期治療が大切です。
Q:閉経しても子宮頸がん検診は必要?
A:子宮頸がんは閉経とは関係なく、HPVに感染する可能性がある限り、すべての女性に発症リスクがあります。そのため、年齢や月経状態に関わらず、原則として2年に1度の定期検診を継続することが大切です。
大島医師よりコメント
子宮頸がんは、働く世代や妊娠・出産の時期と重なることが多い病気です。そのため、ご自身が考えているキャリアやライフプランを守るためにも、ワクチン接種と定期検診による予防・観察が重要です。今回の調査では、婦人科を受診したことのない女性ほど検診を受ける機会が乏しいことが明らかになりました。また、企業の健康診断において子宮頸がん検診が必須項目ではないため、受診機会を逃してしまう方も少なくありません。さらに、子宮頸がんの初期症状はほとんどなく、症状が出るころには進行していることもあります。ご自身の健康とこれからの人生を守るためにも、子宮頸がん検診を継続して受ける習慣を持っていただければと思います。
クレアージュ東京 レディースドッククリニックの子宮頸がん検診※一例
クレアージュ東京 レディースドッククリニックでは、子宮頸がん検診で一般的な子宮頸部細胞診や、HPVに感染しているかどうかを調べるHPV検査を提供しています。企業健診では必須項目になっていることの少ない経腟超音波検査や、乳がん検診・大腸がん検診とのセットプランもご用意。ご自身に必要な検査をピックアップして受けていただくことが可能です。また、受診者様、医師、スタッフが全員女性のため、恥ずかしさや検査への不安も最小限にとどめます。
・婦人科検診C
検査内容:子宮頸部細胞診+経膣超音波+HPV検査
価格:26,400円(税込)
経腟超音波検査、子宮頸部細胞診検査に加え、ハイリスクHPV検査を行います。ハイリスクHPV検査では、子宮頸がんの原因となるHPVの感染の有無を調べます。ハイリスクHPVに感染しても症状は全くありません。細胞診と併用することで精度が上がります。20代ではHPVの感染率が高く、その多くは自然に消失することが分かっているので、30代以上の方におすすめです。

・YOU健診(30代向け)
検査内容:子宮頸部細胞診、経腟超音波、HPV検査、
マンモグラフィ、乳房超音波、便潜血(二日法)
価格:37,400円(税込)
女性の罹患率が高い3つのがん(乳がん、子宮がん、大腸がん)に加え、子宮内膜症や子宮筋腫など、女性特有の疾患を総合的にチェックすることができる検査です。
乳房の検査において、30代は、乳腺が発達しているため、より正確な診断のためマンモグラフィと乳房超音波検査を推奨しています。子宮頸がん検査では、細胞診に加え、HPV検査もご受診いただけます。

クレアージュ東京 レディースドッククリニック
クリニック名 :クレアージュ東京 レディースドッククリニック
所在地 :東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル 北館17F
アクセス :JR有楽町駅徒歩1分(中央西口・日比谷口)、日比谷駅直結(A3出口)
総院長 :浜中聡子
健診受付時間 :8:30~16:00
休診日 :日・月
電話番号 :0120-815-835(8:30~16:00)
ホームページ :https://www.creage.or.jp/

