株式会社コーセーのプレスリリース
株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:田中慎二)は、吉田コスメワークス株式会社との共同開発により、アイシャドウコンパクトとして国内で初めて(※1)、樹脂(PET)素材への統一によるモノマテリアル化に成功いたしました。これまで強度や機能性の観点から樹脂化が困難とされていた蝶番(ちょうつがい)部分の樹脂化が可能となり、高い意匠性が求められる高価格帯ブランドの容器でもすべてのパーツを樹脂素材に統一できたことで、分別の手間を軽減し資源としてのリサイクル性向上と高価格帯ならではの品質の両立を実現しました。
(※1)日本国内で流通するアイシャドウコンパクト容器において(2026年1月時点、当社調べ)。

当社はこれまで、持続可能な社会の実現に向け、つめかえ・つけかえ容器の導入や使用済みスキンケア容器の回収などを進めてきました。環境配慮へのニーズが一層高まる中、今回のモノマテリアル化技術の確立は、循環型社会に貢献するとともに、お客さまにとって環境負荷の少ない製品を選ぶという選択肢の一つに繋がるものと考えています。
従来のコンパクト容器では、身(本体)と蓋をつなぐ蝶番に、金属製の軸ピンが使われています。軸ピンは、金属板を円筒状に丸め、ばね性を持たせた構造です。これにより、蝶番の内壁に均一に密着し、強度と滑らかな回転運動を両立できます。

しかしながら、軸ピンが金属製であるため廃棄・リサイクル工程でパーツが分離しにくくなり、リサイクル推進における大きな障壁となっていました。一方で、樹脂は化粧品容器に求められる高い透明性やリサイクル性を有しているものの、金属のように構造的な弾性を持たせることが難しく成型時の熱収縮による変形も大きいため、精密化が極めて難しい素材です。ガタつきや開閉の違和感を生じさせることなく軸ピンを樹脂化するためには、1/100mm単位でのサイズ制御が必要となります。
また、軸ピンを使用しない簡易蝶番タイプの容器は、耐久性や使用性、デザインの幅に制限があることから、高価格帯ブランド製品には不向きでした。今回、軸の太さを1/100mm単位で調整する検討を重ね、最適な領域を追求し、さらに独自の表面加工を施すことで樹脂化に伴う強度不足を克服し、化粧品としての高級感とリサイクル性を両立させたモノマテリアル容器の製品化を実現しました。
当社は、今後も資源循環の加速と持続可能な社会の実現に向け、化粧品らしい上質な質感と、環境配慮を両立させたモノづくりを推進していきます。
コーセーのサステナビリティと今後の展望
コーセーグループでは、中長期ビジョン「Vision for Lifelong Beauty Partner—Milestone 2030」において環境負荷低減を重点課題の一つに掲げています。今後は、リサイクル樹脂やバイオマス樹脂等の非化石由来の素材導入をさらに加速させ、2030年までに環境配慮型資材の比率をSKU単位で50%まで引き上げることを目指します。
当社はこれからも「美しい知恵 人へ、地球へ。」 というメッセージのもと 、独自の技術力を通じて、化粧品メーカーとしての社会的責任を果たし、地球環境の保全に貢献してまいります。

