~第28回日本感性工学会大会で発表~
のプレスリリース
サンスターグループ(以下、サンスター)は、オーラルケアによる生理・心理的効果に関する研究を通じて、香味付きマウススプレーの使用が、短期ストレス負荷後の生理的ストレス状態からの回復を促進することを確認しました。*¹マウススプレーが、口腔内の殺菌や口臭予防機能に加え、日常のストレス対処をサポートするオーラルケアの新たな可能性を示すものです。この成果は、2026年9月開催の第28回日本感性工学会大会において発表されました。
近年、仕事や学業、人間関係など、日常生活のさまざまな場面で生じる小さなストレス(マイクロストレス)が心身に与える影響への関心が高まっています。こうした背景から、手軽に取り入れられるオーラルケア用品が気分の切り替えやセルフケアに活用されることは、生活者の選択肢を広げることにつながります。
サンスターは、オーラルケアにおける香味や使用体験が心身に与える影響に着目した研究を製品開発に活かし、人々のお口の健康だけでなく、毎日の気分や心身のコンディションに寄り添うオーラルケアを提案していきます。
*1弊社香味付きマウススプレー(アールグレイタイプ)での検証結果
<研究概要>
◆研究の背景と目的
日常的にマイクロストレスが生じやすい現代社会では、手軽にできるストレス対処手段が求められています。当社はこれまで、オーラルケアによる生理・心理的効果に関する研究を行い、シトラスフレーバーの洗口液や、とろみ付き洗口液によるストレス軽減効果[1-3]を明らかにしてきました。これらの知見をもとに、洗口液より場所や時間を選ばず手軽に使用できるマウススプレーの利点に着目し、短期ストレス負荷時にマウススプレーの使用が及ぼす影響を自律神経指標によって検証しました。
◆研究対象者と方法
本研究では、事前に同意が得られた健常な女性42名を対象とし、対象者を香味付きマウススプレー条件(21名)と水条件(21名)に割り当てました。それぞれに香味付きマウススプレー(アールグレイタイプ)または水スプレーを使用させた後、社会的評価付き精神的負荷計算課題(Montreal Imaging Stress Task、以下MIST)を用いてストレスを誘起しました(図1)。生理評価では心拍数、心拍変動、皮膚コンダクタンスを測定し、主観評価ではストレス、快不快、疲労などの項目をVAS(Visual Analog Scale)により聴取しました。

<研究結果・結論>
主観評価では、MIST実施前と比較してMIST実施後に「ストレス」や「不快感」「疲労」の上昇、「眠気」の減少、「課題への自信」の減少が認められましたが、条件間の統計的有意差はみられませんでした。
一方、生理評価の結果では、MISTによるストレス負荷によって上昇した心拍数がその後の安静時において、香味付きマウススプレー使用条件で水条件よりも有意に低下し(p = 0.0014)(図2)、同様に、ストレス負荷によって低下した副交感神経活動の指標である高周波(HF)成分が安静時に高くなる傾向(p = 0.096)が確認されました(図3)。これらの結果は、課題により喚起された交感神経系の活動上昇からの回復が、香味付きマウススプレー条件においてより顕著であることを示唆しています。
以上の結果から、マウススプレーの使用は短期的なストレス状態からの生理的回復を促進させ、口腔内のケアだけでなく心理的ストレスの回復にも有効的であることが示されました。


本研究の結果は、マウススプレーが口腔内の殺菌・口臭予防といった使用目的に加え、日常生活における手軽なストレス対処手段としての可能性を示すものであり、ストレス社会に生きる人々のQOL向上に向けた新たなマウススプレーの開発が期待されます。
サンスターは、今後もオーラルケアと心身の健康をつなぐ研究を重ね、その知見を製品開発に活かすことで、人々の健康と豊かな暮らしに貢献していきます。
※本研究は、芝パレスクリニック倫理審査委員会の承認を受けて実施されました。
<研究結果に関するコメント>
サンスターグループ グローバル研究開発部 オーラルケア
青木 絢子(あおき あやこ)
オーラルケア用品であるマウススプレーにストレス回復促進という新たな可能性を見出せたことは、大変興味深い結果です。ストレス回復促進効果が客観的データで示されたことにより、日常生活の中で無理なく取り入れられるセルフケアとしての活用が期待されます。今後も研究を継続し、科学的エビデンスに基づいた製品開発・健康増進への貢献を目指してまいります。
<学会発表>
・学会名:第28回日本感性工学会大会(2026年9月16日~18日、東京)
・演題名:マウススプレーを用いたオーラルケアによるストレス回復効果の検証
・発表者:青木 絢子, 石川 真実, 大島 由行, 阪本 広志, 坂本 里絵
[1] 石川真実, 大川裕貴, 若林映里, 廣野綾菜, 大島由行, 野村収作 : シトラスミントフレーバーの洗口液による生理的効能の検証, 日本感性工学会論文誌, 22(1), pp51-55, 2022 [2] Dilrukshi EAC, Ogino T, Ishikawa M, Kuroda H, Nomura S., Assessing the usability of aromatic mouthwashes in alleviating physiological stress responses, Front Oral Health, 5, 2024 [3] Dilrukshi, EAC., Sato, K., Ishikawa, M., Nishikawa, Y., Nomura, S., Efficacy of Mouthwashes in the Recovery Period Following a Short-term Cognitive Stressor: Contribution of Thickening Agents, International Journal of Affective Engineering., 23(2), pp. 75-85, 2024【サンスターグループについて】
サンスターグループは、持株会社サンスターSA(スイス・エトワ)を中心に、オーラルケア、健康食品、化粧品など消費者向けの製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・スイスSA(スイス)と、自動車や建築向けの接着剤・シーリング材、オートバイや自動車向け金属加工部品などの産業向け製品・サービスをグローバルに統括するサンスター・シンガポールPte.Ltd.(シンガポール)を中核会社とする企業グループです。
100年mouth100年health
人生100年時代、サンスターが目指すのは、お口の健康を起点とした、全身の健康と豊かな人生。毎日習慣として行う歯みがきなどのオーラルケアは、お口の健康を守り、そして全身の健康を守ることにもつながっています。
100年食べ、100年しゃべり、笑う。一人ひとり、自分らしく輝いた人生、豊かな人生を送るためにも、お口のケアを大切にしていただきたいと考えています。今後もお口の健康を起点としながら全身の健康に寄与する情報・サービス・製品をお届けすることで、人々の健康寿命の延伸に寄与することを目指していきます。
