NOSTER、腸内細菌が作り出す脂肪酸代謝物を包括的に分析する手法を構築

NOSTERのプレスリリース

NOSTER株式会社プレスレリース
配信元:NOSTER株式会社、京都府向日市上植野町南開35-3
Date: 25 November 2022
 
(Kyoto, 25 November) NOSTER、腸内細菌が作り出す脂肪酸代謝物を包括的に分析する手法を構築
ー 学術誌「 Medical Mass Spectrometry 」に掲載ー
 
Noster(ノステル)株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役CEO:北尾浩平、以下「NOSTER」 )は、慶應義塾大学薬学部の有田誠教授との共同研究で、LC-MS/MSを用いて、機能性脂肪酸「HYA™(エイチワイエー) [*1] 」を含む45種の脂肪酸代謝物を包括的に解析する手法を確立しました。本研究成果は、学術誌「Medical Mass Spectrometry」に掲載されました。
 
https://www.noster.inc/jp/
 
<論文情報>
■掲載誌:Medical Mass Spectrometry “Lipidomics” Vol. 6 No. 2, 2022
■論文タイトル:Comprehensive analysis of fatty acid metabolites produced by gut microbiota using LC-MS/MS-based lipidomics doi: 10.24508/mms.2022.11.003)
 
■研究内容
 腸内細菌は宿主とは異なる代謝経路により食事由来の脂肪酸を代謝することで、ユニークな脂肪酸代謝物を産生します。リノール酸代謝物の1つであるHYA(10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid)には、GLP-1分泌促進による血糖値抑制作用や腸管バリア保護機能など、様々な生理機能を有することが報告されており、これら代謝物を生体内で包括的にモニターすることは、宿主における代謝物の生理的意義や病態との関連性を探索する上で重要となると考えられます。
 本研究では、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸を基質とする脂肪酸代謝物45種を独自に合成し、これらを標品にしてLCおよびMS条件の最適化を行い、検量線を用いた一斉定量を可能としました。さらに、本手法を用いて、便や血液などの生体試料中の腸内細菌脂肪酸代謝物を定量できることを確認しました。今後、本手法が様々な病態モデル等に適用されることで代謝物と疾患との関係解明の一助となることが期待されます。
NOSTERでは、本研究成果をもとに食事由来の食事由来の油に含まれるリノール酸、 α-リノレン酸、γ-リノレン酸を基質とする腸内細菌の脂質代謝物に特化したメタボローム解析サービスを提供しており、腸内菌叢領域における研究および事業開発の推進に貢献してまいります。
 

 
図:腸内細菌により産生される多様な脂肪酸代謝物
 
注釈
[*1] HYA™ : 10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid。 腸内細菌が産生する脂肪酸の内、リノール酸から代謝される初期代謝産物。
 
■会社概要  
名称    :Noster株式会社
代表者氏名 :代表取締役 CEO 北尾浩平
所在地   :京都府向日市上植野町南開35-3
事業内容  :バイオ医薬品・機能性食品の研究開発および販売
関連URL  : https://www.noster.inc/jp/
 
お問い合わせ先
Noster株式会社 広報担当: 久
TEL: 075-921-5303 / FAX: 075-924-2702
メールアドレス: k.hisa@noster.inc
Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。