【天然シルクでふるさと再生】野蚕繭で那須の自然を100年守るプロジェクトを進めます。

バイオスプリングラボのプレスリリース

当社は、4月1日を夢を発信する日にしようとするApril Dreamに賛同しています。このプレスリリースは「富士発條株式会社バイオスプリングラボ」の夢です。
野蚕シルクを使った商品開発と養蚕技術に取り組む、富士発條株式会社バイオスプリングラボ(代表取締役:田村伸之・本社:那須塩原市・屋外養蚕場:那須町)は、野蚕シルクを中心にした、持続的な地域自然を守る仕組みを作ることを宣言します。身近なのに知られていない野蚕の魅力と地域の自然を守ることが、未来につながると信じています。

 

 

野蚕(やさん)ってなんだ?

わたしたちバイオスプリングラボは、未利用資源である野蚕、特にウスタビガが作る繭(シルク)の活用を考える目的でスタートしました。
シルクというと屋内で桑の葉で育てる伝統的なカイコを思い浮かべると思います。実はその”お蚕さま”はたくさんいる蚕のごく一部です。実際はさまざまな自然環境でいきる種類が居て、ひっくるめて野生の蚕「野蚕(やさん)」と呼ばれています。
天蚕(ヤママユ)、サクサン、シンジュサン、エリサン、クスサン、ウスタビガ・・・これでもほんの一部です。
野蚕はカイコと違い自然の中で育ちますので、それぞれがユニークな繭で自身を守っています。逆にいうとその繭(シルク)はさまざまな環境に適応するための機能をもった「天然の”よろい”」なのです。
ですが、これらはカイコシルクほどには活用されておらず、未利用に近い資源といっても差し支えありません。

わたしたちバイオスプリングラボの活動は、那須の森で出会ったひとつの繭から始まりました。それは堅牢で絹糸にもできない、しかしあざやかな若萌色の美しい繭でした。
これをつむぐ「ウスタビガ(学名:Rhodinia fugax)」に着目し、その繭由来の原料で肌を守る化粧品をつくろうと考えました。

ロディニアシルクとふるさとの再生と。

このウスタビガの繭を活用するにあたり、2つの課題と、ある1つのことに気づきました。
未利用、つまり産業になっていないので繭は自分たちで確保しないといけませんし、絹糸にもできない硬い繭は原料に加工しづらいのです。
これらは7年以上に及ぶ大量飼育技術の確立と、大学発ベンチャー企業との共同研究による原料化でクリアしました。この原料をその学名から「ロディニアシルク®」と名付けました。

また、野蚕はワイルドシルクなどとも呼ばれますが、とても繊細で臆病な蚕です。周囲の自然環境に敏感で、気候、水、空気、騒音、排気ガスなどでストレスを感じて生育が悪くなります。
つまり、野蚕が元気に育つかどうかは、周囲の自然の”良さ”の指標になり、クヌギやコナラなど里山の木々を好むウスタビを守ることは”ふるさと”の風景といえる里山の再生につながるのです。

里山は人と自然の境界です。生物多様性の維持が叫ばれていますが、人もその輪の中にいるのです。
ですから里山の自然の保護再生は、ヒトが自然とのかかわり方を再考し、ヒトが自然と共生して持続的に生きていくことの”象徴”になると信じています。

那須の自然を守る仕組み「環」

現在、わたしたちはウスタビの繭を使って化粧品ブランド「パレリノ」を立ち上げ、その売上げの一部を地域の環境団体に寄付、更には自社屋外養蚕場の見学などの交流を進めています。

ところで自然保護活動にしてもお金はかかります。今のNPOは意欲ある方々に支えられていますが、活動資金で頭を悩ませている団体が多いのも事実です。
バイオスプリングラボは、里山を再生し、そこでできた野蚕の繭から商品を作って、その一部を地域に還元する、更には飼育場見学などの交流をとおして、環境に対するワークショップも行い、全体として地域に根差した自然保護の環(わ)を作っていきます。

野蚕が産み出す可能性を広めたい!

自然保護だけではありません。野蚕の繭はそれだけで魅力にあふれています。先のように野蚕の種類は多く、そのシルクのほとんどは活用されていません。
シルクは人の肌のアミノ酸組成に近く、衣料用として肌にやさしい絹の繊維として知られていますし、現代では手術用の縫合糸、再生医療の足場材料(スキャフォールド)などにも使われ、とても人にやさしい素材です。
さまざまな野蚕がつくるシルクも近いつくりで、さらに天然であるが故の多様な機能を秘めています。
きっとこの新しいシルクの可能性と里山の再生が、人と自然との持続的な関わりという課題に答えると信じています。

富士発條株式会社(バイオスプリングラボ)
https://www.fujihatsujyo.jp/
天然シルク化粧品「PALELINO(パレリノ)」
https://palelino.jp/

「April Dream」は、4月1日に企業がやがて叶えたい夢を発信する、PRTIMESによるプロジェクトです。
私たちはこの夢の実現を本気で目指しています。

Follow Twitter Facebook Feedly
SHARE
このページのURLとタイトルをコピー
お使いの端末ではこの機能に対応していません。
下のテキストボックスからコピーしてください。