C&H株式会社のプレスリリース
■背景
11月4日(土)、東京・小金井市で開催された「武蔵野はらっぱ祭り」にて、強い精神活性作用を持つ物質「HHCH」を含むグミが配布され、10代から50代の6人が体調不良を訴えて救急搬送される事件が起こりました。
配布したのは来場していた40代男性と見られており、搬送された方々は何も知らないままグミを食べた可能性が高いとされています。
この事件は各メディアや地上波にも「大麻グミの健康被害」として取り上げられ、大きな問題となっています。
■C&Hが現時点で取り扱いを行わない理由
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HHCに関する十分な研究報告がなく、安全性の保証ができないため
C&HはHHCHの安全性が保証できないため、現時点では取り扱いをしません。
その理由は、HHCHに関する十分な研究報告がないからです。CBDとは違い、エビデンスとなる安全性試験や毒性調査に関する論文は現在ほとんど報告されていません。その原因のひとつに、HHCHは類縁体や異性体が多くあるため、絞るのが難しいことがあります。
HHCHの摂取用量や摂取方法によっては毒性がある可能性があります。そのため、CBD業界と顧客の保護を目的に、現時点ではHHCHを使用した製品の開発・販売は行いません。
■HHCHの危険な問題点
①十分な研究がされていない人為的に合成された物質である
HHCHは、違法薬物である大麻の成分THCの構造に似せてつくられた新しい物質で、流通している原料は人為的に合成されています。
いわゆるTHC代用品として流通した脱法ドラッグになります。
そのため、代表的な大麻の成分であるCBDやTHCと比べて、安全性に関する十分な研究がされていません。
医学論文データベース「PubMed」によると、CBDは累計約11,500本、THCは累計14,000本の論文が投稿されているのに対して、HHCHは累計7本しか投稿されていません。
このことからも、HHCHなどの合成品が人体にどのような影響を及ぼすのか不明な点が多すぎることが分かります。
HHCHの研究論文数の推移。2023年11月時点では計7本。
CBDの研究論文数の推移。2023年だけでも1,230本、合計で約11,500本が投稿されている。
THCの研究論文数の推移。2023年だけでも923本、合計で約14,500本が投稿されている。
②THCよりも強力な精神活性作用を持つ?
HHCHは、すでに指定薬物として規制されているTHCHに水素(H)を付加して合成された物質です。そのため、THCH様の強い精神活性作用があります。
THCとこれらの物質の化学構造を比べると、アルキル側鎖という部分において、THCは5つの炭素原子を持つのに対し、THCHやHHCHは6つの炭素原子を持ちます。
一般的に、このアルキル側鎖の長さは物質の脂溶性(脂肪や油への溶けやすさ)に関係しており、この長さが変わることで代謝される速度や受容体への親和性などの薬物動態も変わります。
そのため、THCよりもアルキル側鎖の長いTHCHやHHCHは、THCよりも強い精神活性作用や持続時間を持つ可能性が高いとされています。
参考:A novel phytocannabinoid isolated from Cannabis sativa L. with an in vivo cannabimimetic activity higher than Δ9-tetrahydrocannabinol: Δ9-Tetrahydrocannabiphorol
③規制をかいくぐった脱法成分
これまで、THC様の強い精神活性作用を持つ合成品は次々と規制されてきました。
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HHC:2022年3月、指定薬物として規制
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THCP:2022年3月、指定薬物として規制
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THCO:2023年3月、指定薬物として規制
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HHCO:2023年3月、指定薬物として規制
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THCH:2023年8月、指定薬物として規制
しかし、2010年代前半に流行した脱法ハーブと同様、規制されては代わりとなる新しい脱法成分が出回る、という規制と脱法のイタチごっこの状態です。
今回問題となっているHHCHも、今年8月のTHCH規制をきっかけに代替成分として流通し始めました。
④不透明な原料と製造環境
販売者や製造業者が原料の成分を正確に把握していないことや、品質管理が不十分な場合が多く見受けられます。これは、HHCHに限らず、CBD製品も含めたすべてのカンナビノイド製品について言えることです。
※カンナビノイド:大麻の成分にみられる特有の構造をもつ物質の総称
既に規制されたTHCH製品では、THCHの濃度をかさ増しするために、より危険な物質が添加されている可能性も指摘されていました。特に、分析検査証明書(CoA:Certificate of Analysis)の改ざんにより、販売者も製品中の原料の成分を正確に把握できないことが問題となっています。
■C&Hの取り組み
①厚生労働省の認可を受けた原料を使用
弊社で取り扱っているCBD原料は、大麻取締法や麻薬及び向精神薬取締法に違反しないことが確認された後、食品輸入の届出を行い、厚生労働省のルールに則りながら通関を行っています。
CBD製品を購入する際は、メーカーや販売元が成分分析表(CoA)などの証明書を公開しているかどうか確認するようにしましょう。
②ISO取得工場における製造環境の徹底
RICHILLで取り扱っているCBDリキッドは、ISO 9001を取得した工場にて、徹底した衛生管理の下で製造を行なっております。
※ISO:スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称。
国際的取引をスムーズにするために、何らかの製品やサービスに関して国際的な規模で基準を統一するための規格。
③第三者機関における成分検査を実施
弊社では、例えばCBDベイプで発生する蒸気に関して、第三者機関・日本食品分析センターにて分析検査を実施し、有害物質(ジエチレングリコール、ニコチン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等)を含有していないことが証明されています。
④国内唯一のCBD・ヘンプの研究所を設置
製品の信頼性を保証し、安定した品質を継続的に提供するために、研究体制の強化に取り組んでいます。
CBD・ヘンプに関する研究事業を行うラボを設立。また、分析機器などの研究設備を導入し、プロダクトの品質管理や製品開発に役立てています。
製品に含まれる有害成分の有無を検査したり、有効成分の安定性に関するモニタリングを実施したり、カンナビノイドに関する大学との共同研究を行っています。
■CBD(カンナビジオール)とは
CBDも、ヘンプから抽出されるカンナビノイドの一つです。植物から抽出される天然成分で、海外では医療に使われるなど、安全性が十分に確認できています。
CBDが治療効果を有する可能性のある疾患
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てんかん、不安障害、不眠症、抑うつ、疼痛、認知症 など
参考:WHO|カンナビジオール (CBD)事前審査報告書 http://cannabis.kenkyuukai.jp/images/sys%5Cinformation%5C20171206225443-F93DD6CFE8B1C092970601FFD88BDBE2E5F96AE8B22F18642F02F65C6737547F.pdf
■今後の展開
現在、自社の研究ラボを活用して、CBDや他カンナビノイド(大麻草成分)の分析技術開発を行っています。今後は、他社カンナビノイド製品の分析を行う「カンナビノイド検査サービス」の展開を検討しています。このサービスにより、製品に含まれるカンナビノイドの含有量や、不純物が混入していないかなどの分析が可能になります。
C&Hは、顧客と日本のCBD業界全体の安心安全に繋げ、健全な業界の発展に貢献したいと考えています。さらに、人と地球のストレスを軽減するため、ヘンプ・CBDの研究開発を進めてまいります。
■C&Hの研究について】
2021年6月より、C&Hは産学公連携による研究開発とヘンプ・CBDのさらなる一般普及を推進するため、同志社大学京田辺キャンパス内の京都府、京田辺市と連携し運営する公的インキュベーション施設『D-egg』に入居いたしました。
2021年11月には研究室を拡張し、製品の品質検査法の確立とさらなるカンナビノイドの分析技術開発の推進及び持続可能な植物資源としてのヘンプに関する研究を行っています。
参考:2021年11月10日 PR times配信:C&Hが研究規模拡大に伴い、ヘンプ・CBD研究室を拡張
( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000073416.html )
■C&H株式会社について
C&H株式会社は「人と地球のストレスを軽減する」をミッションに掲げ、CBDの研究・製品開発を行うヘンプクリーンテック企業です。
2019年の創業よりCBD製品およびヘンプ製品の製造と販売をスタートし、2021年6月には自社製品「RICHILL(リッチル)」の安心安全への取り組み強化等を目的としたCBDの研究所を京都府京田辺市に設置しました。
■会社概要
会社名:C&H株式会社
所在地:東京都渋谷区宇田川町36-22 1001
代表者:岩間 洸汰
設立:2019年7月
事業内容:ヘンプおよびCBD製品の製造・販売・研究
会社HP:https://c-h.inc/
オンラインストア:https://richill.life/
Instagram:https://www.instagram.com/richill_official/