製薬会社のサノフィ、教育現場を対象にアレルギーと血友病領域でレクチャープログラムを初開催

‐子ども達への健康教育のために、小児患者さんのより良い学校生活のために‐

サノフィ株式会社のプレスリリース

サノフィ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:岩屋孝彦、以下「サノフィ」)は、本年より小児患者のより良い学校環境づくりを支援するため、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患と血友病についてそれぞれレクチャープログラムをスタートしました。アレルギー疾患では小中学校の生徒を対象とし、血友病に関しては教職員を対象としています。

サノフィでは、2018年から、教職員を対象に、1型糖尿病をもった子どもへの関わり方など、糖尿病に関する情報を伝える「KiDS Project」を公益社団法人 日本糖尿病協会と実施してまいりました。CSR活動の一環として6年にわたり活動を続ける中で、参加者からの満足度が高く、感謝の声も多く届いたことから、このたび、他の疾患領域でも類似のプログラムを立ち上げることにいたしました。

  • アレルギー疾患のレクチャープログラム -ポストコロナで活発化した団体生活でのニーズ-

児童生徒におけるアレルギー疾患の有病率は増加傾向にあり、アレルギー性鼻炎は17.5%、アトピー性皮膚炎は5.5%と、クラスに数人は疾患を有する子どもがいることになります1)。教育現場では、ポストコロナで宿泊学習や集団行動を行う機会が増えており、アレルギー疾患のある子どもへの周囲の理解は大きなサポートとなります。当プログラムは、小児患者さんの学校生活をより楽しく安全にすることや、次世代を担う子ども達への健康教育を目的としています。

アレルギー疾患のプログラムは、地域への貢献もかねて、サノフィの本社がある新宿区の3校の小中学校で開催し、計約120名の生徒が参加しました。

 当日は、日本アレルギー疾患療養指導士認定機構が認定するアレルギー疾患療養指導士(CAI)と、日本小児臨床アレルギー学会が認定する小児アレルギーエデュケーター(PAE)の方々にアトピー性皮膚炎や喘息、食物アレルギーなどの多様なアレルギー疾患について、症状や生活で気を付けること、周囲の人が疾患をもっている場合の留意点などについて、お話しいただきました。

一般社団法人日本アレルギー疾患療養指導士認定機構 勝沼 俊雄理事長は「アトピーの重症の患者さんだと、夜も眠れない、かゆくて勉強もできない。人前や学校に行きたくなくなる人もいる。医学の進歩で、重症の方でも良くなるようになった。いい治療、診断法、薬が出てきていることを、皆さんに知ってもらいたい」とアトピーの症状の写真を見せながら説明をしました。

1) 公益財団法人 日本学校保健会 令和4年度アレルギー疾患に関する調査報告書

  • 血友病のレクチャープログラム -制限の多い生活ではなく、他の子どもと同じようにのびのびとした学校生活を目指して-

血友病は血液が固まりにくいため、血が止まりにくくなる稀な遺伝疾患です。日々の学校生活において、「体育や屋外で遊ぶことに制限は必要なのか」「けがをして出血したらどうすればよいか」「日常生活にどのような配慮が必要か」など、さまざまな不安が存在します。

 今回のレクチャーはオンラインと対面のハイブリッドで開催し、幼稚園から中学校、特別支援学校から22名の教職員が参加しました。

埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科の康 勝好科長と、同 整形外科の平良 勝章科長にご登壇いただき、当日は、専門医と整形外科医から、血友病の基礎知識や出血時の対処法、運動時に注視する点についての解説を実施しました。医師からは「治療法の進化により、患児も他の子どもと同じように運動ができる。出血を恐れ制限された生活を過ごすのではなく、適切にサポートをして、貴重な学びと成長の場を、他の子どもたちと同じようにのびのびと過ごしてほしい」と解説しました。

講演後は登壇医との個別相談の時間を設け、学校教職員の方々が現場で抱えている疑問や悩みにこたえました。

 受講した教職員からは「歯が抜けた場合や運動会の事例、クラスメイトへの伝え方など、実際のケースを基に話を聞けて、学校生活での指導に役立ちました」「留意点をふまえればスポーツも含め日常生活に問題ないことが分かり安心しました」といった声が聞かれました。

  • 更なる貢献を目指して

小児の疾患は学校生活と密接にかかわりあっており、患児自身が疾患を正しく理解することだけでなく、教職員のサポートや、周囲の子どもの配慮・正しい知識も必要です。豊かで安全な学校生活は、次世代を担う子ども達の将来に深くかかわります。

 サノフィは健康教育関連のCSR活動に今後も取り組んでまいります。

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